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無念、最後の議会だより(3)旧ハイジア問題 [議会]

4年前、22年ぶりに議会に返り咲いた。私には古巣に思えた議会報編集委員会、以前に比べずっとていねいな仕事をしていた。当局との間でなんども校正のやり取りが行われた。自ずと当局への忖度がはたらく。今回の私の原稿の改変にそれがよく表れた。私が編集会議に参加しているときも何度もそういう場面があった。基本的に改変を拒否しつつぎりぎり妥協してきた。今回は私の不在ゆえ私の意思はないがしろにされた。当然調整があってしかるべきと思うと口惜しいが、選挙のどさくさのなかでの編集でそこまで手が回らなかったということか。

ただ、いま南陽市民にとって一番の関心事がハイジア問題なのに、そのことに触れるのを議会が避けているように思えるのはどうしたことか。ハイジアには触れてほしくないという市当局への忖度があるのだろうか。一般質問でハイジアに言及したら議長に「通告外」と指摘され、議会だよりも質問の主旨を骨抜きされて、何が問題かわからなくなってしまっている。ハイジアについては先に「一般質問報告⑶「身の丈市政」批判② ハイジア問題 https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2024-02-24」で書いたが、以前書いた記事とリンクさせながら、これまでの経過と現状を私なりに整理してみました。

*   *   *   *   *

旧ハイジア問題は、今南陽市が直面し、解決が迫られる喫緊の課題と考えます。

「旧ハイジアを拠点に、南陽を世界ブランドにする」という、奥山清行さんの壮大な構想に、半信半疑の思いを持ちつつも、「世界的デザイナー」の言う事だからと、期待をもって応えました。(「南陽を世界ブランドにする」https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2021-04-01-1) しかしその後、たび重なる計画変更があった末、(「村山の人間にとって、置賜は憧れなんですよ」(奥山清行氏)https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2022-04-14)引っ剥がした床の接着剤からアスベストが検出されたということで、事業は全くストップしています。 こうしている間にも、タイルは剥げ落ち、見た目にも建物の劣化はどんどん進んでいます。建物の内部はといえば、重機が入って床材はがしがおこなわれ、無惨な状態です。どのような計画があってこうした工事が進められたかも、明らかではありません。

令和3年の契約当時、今後10年間の「四季南陽」のための財政負担は、1億8800万円になるとの試算がありました。(山形新聞 旧「ハイジアパーク」関連記事 2題https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2021-07-12その後、世界的設計家隈研吾さんのホテル構想が出て、市道のつけ替え工事が2039万円かけて行われています。 こうした計画変更の度ごとに、旧ハイジアの施設利用は背景に退き、自慢の見晴らしのいい、浴場利用もないがしろにされてゆきます。その挙句のアスベストです。 

契約上、事業開始後10年過ぎたら、あの見晴らしのいい南陽自慢の広大な土地建物を、「四季南陽」が自由に処分できることになっています。ハイジアの土地建物を有効利用してもらうために1万1千円で「四季南陽」に譲渡したのです。この原点を忘れてはならないと思います。今の状態で事業を開始しているとは言えないのはだれがみてもあきらかなはずです。ところが「四季南陽」は、昨年9月蔵楽で開催した「アーティスト・フェスティバル」をもって事業の開始としたいようで、市も同調しています。(世界レベルの「南陽ブランド」確立への第一歩(四季南陽)https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2023-10-10

ここは冷静に判断すべきです。

南陽市が困っているように、「四季南陽」もこまっているにちがいありません。お互い本音をだしあって難局をのりきるよう見守ります。 こういう時、“身の丈”に甘んじていては何も開けません。“身の丈”を突き抜ける覚悟が求められていると考えます。

2021年の7月11日、山形新聞「やまがたニュース解説」に黒沢支社長が「世界に発信する好機 調整役の行政、役割大きく」として、「四季南陽」の現状と今後についての記事を書いてくれました。ちょうどその翌日の南陽市振興審議会があり、黒沢支社長が出席していたこともあり、「四季南陽」への期待が話題になりました。→「四季南陽」(旧 ハイジアパーク)への期待(振興審議会)https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2021-07-13 「四季南陽」と地元経済との協力の可能性もあるのではと四季南陽」に提案したこともありましたが、その時は何の反応もありませんでした。そうしたことも含めていろんな可能性を探ってほしいと切に思います。

 

◎ハイジア関連記事

・「南陽を世界ブランドにする」
https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2021-04-01-1
・めざせ! 湯布院、バーデンバーデン
https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2021-04-02
・「世界基準でものを考える」(奥山清行)
https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2021-05-17-1
・ハイジアパーク→四季南陽「南陽を世界ブランドにする」!(1)
https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2021-05-22
・ハイジアパーク→四季南陽「南陽を世界ブランドにする」!(2)
https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2021-05-23
・ハイジアパーク→四季南陽「南陽を世界ブランドにする」!(3)
https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2021-05-27
・ハイジアパーク→四季南陽「南陽を世界ブランドにする」!(4)
https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2021-05-28
・ハイジアパーク→四季南陽「南陽を世界ブランドにする」!(5)
https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2021-05-30
・一般質問(3)内発的地域振興のために②
https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2021-06-05-4
・山形新聞 旧「ハイジアパーク」関連記事 2題
・「四季南陽」(旧 ハイジアパーク)への期待(振興審議会)
・新・mespesadoさん講義(56)白岩市長へ 
・奥山氏からのメッセージ(新春なんよう55) 
・「四季南陽」構想、グレードアップ! 
・「My Story 奥山清行さん」(日経日曜版) 
・「村山の人間にとって、置賜は憧れなんですよ」(奥山清行氏) 
https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2022-04-14
・藤井聡先生山形講演会(8/21) 
・『南陽アーティストフェスティバル』開催 
・世界レベルの「南陽ブランド」確立への第一歩(四季南陽) 
・一般質問報告⑶「身の丈市政」批判② ハイジア問題 
 

「四季南陽」(旧ハイジアパーク南陽)の主な経過

期日 内容等
令和3年9月17日 旧ハイジアパーク南陽 売買契約締結

令和4年4月4日

「四季南陽」記者発表(奥山清行代表、隈研吾氏、奥田政行氏、白岩孝夫市長参加)
令和4年5月14日 「南陽を世界ブランドにするトークセッション」(奥山清行代表、エヌ・デーソフトウェア株式会社 佐藤廣志代表取締役会長、有限会社酒井ワイナリー 酒井一平代表取締役、白岩孝夫市長参加)

令和4年8月16日

四季南陽事業内容等変更に関する申入書提出
令和4年8月30日 ㈱四季南陽が議員全員協議会で「「四季南陽」計画の一部変更について」説明
㈱四季南陽が「「四季南陽」計画の一部変更について」プレスリリース
令和4年10月1日 市報に「リゾート施設「四季南陽」開発計画の変更」掲載

令和5年4月26日

㈱四季南陽が臨時議員全員協議会で「四季南陽事業進捗状況の説明」
令和5年8月18日  ㈱四季南陽が「「四季南陽」(旧ハイジアパーク南陽)、アスベストの検出について(外部リンク:㈱KOD HP)」プレスリリース
「㈱四季南陽からの公表と連携継続について」プレスリリース
令和5年9月6日  ㈱四季南陽が「「四季南陽」(旧ハイジアパーク南陽)のアスベスト対策について(外部リンク:㈱KOD HP)」プレスリリース
令和5年9月21日  ㈱四季南陽が「「南陽アーティストフェスティバル」(外部リンク:㈱KOD HP)開催」プレスリリース
令和5年10月7日~9日  ㈱四季南陽が「南陽アーティストフェスティバル」開催(場所:交流プラザ蔵楽)
 

※ ㈱四季南陽で今後の旧ハイジアパーク南陽本館の活用を検討中


(更新日:令和6年2月16日:南陽市HPhttp://www.city.nanyo.yamagata.jp/kankoburando/5437

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