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「カルダシェフ・スケール」←FAKE!?(2/9 4:30) [ロシア思想]

タッカー・カールソンがプーチン大統領に独占インタビュー - 全文公開←FAKE!?(2/9 4:30)
(及川幸久)2024.2.7【タッカー・カールソン】なぜプーチン大統領にインタビューするのか?https://twitter.com/oikawa_yukihisa/status/1755240869907873803


《プーチン人類はカルダシェフ・スケールでタイプ1の文明ですらない。地球の潜在的なエネルギーを利用できなければ、どうやって気候をコントロールできるでしょうか?
タッカー:少なくとも懸念はありますか?
プーチン私は現実的な問題に関心がある。気候変動はその一つではない。地球は自らを調整するためにかなり良い仕事をしています。そして、シベリアが少し暖かくなれば万々歳だ。ロシアの農地が増えるのだから。
タッカー:しかし、私たちが災害に向かっていると確信している真の信者に、あなたは何と言いますか?
プーチン:気候変動を心配するのは、天気に文句を言うようなものだと言いたい。気候が嫌なら引っ越せばいい。天気が心配なら傘をさせ。

はじめて知った「カルダシェフ・スケール」。→ロシアのスケールの大きさに比して、「気候変動」を言う視野の短小さが際立ちます。

地球の文明発達レベルは今どのくらい?エイリアンとコンタクトが取れるのか?https://sorae.info/extra/the-kardashev-scale.html

《カルダシェフ・スケールを知っていますか?/天文学者ニコライ・カルダシェフによる「宇宙文明の発展レベルを示すスケール」です。》

宇宙規模での地球の文明レベルは?:カルダシェフ・スケールhttps://note.com/newlifemagazine/n/n70bc3ea7059a

《宇宙は予想以上に急速に私たちにとって身近な領域になるかもしれません。宇宙規模・宇宙視点で物事を観ることができるように思考を宇宙に向けて大きく拡大していきましょう。そして、我々が学校で受けてきた教育や学校の教え、今まで信じてきた常識がどこかで180度ひっくり返るかもしれません。その時がいつ来てもいいように、常に周囲に流されることなく自分の直感を信じて正しい情報を選び、自分で想像して考えるようにしていきましょう。》

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「特殊作戦から本格的な戦争へ」(ドゥーギン) [ロシア思想]

In Deep記事「特別軍事作戦から全面戦争へ。そして黙示録」https://indeep.jp/full-scale-war-and-apocalypse/で、《これは記事というより論文で、ものすごい長いものでして、全体をご紹介できるようなものではないのですが、この記事が書かれたのが、2月24日でした。記事は、ロシア側の理念が、「 2023年2月23日にすべてが変わった」というようにありました。》と紹介されていた記事「特殊作戦から本格的な戦争へ」は、ほかならぬドゥーギンによって書かれたものでした。長いけどがんばって読みました。「ロシアの覚悟」https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2023-02-21-1 ドゥーギンが語ったことの詳論と言っていい。この1年間のロシアを内在的に明らかにした議論として最もすぐれたものなのではないか。《ウクライナで1年間戦争が続いた後、ロシアがこの戦争で負けるわけにはいかないことは絶対に明らかである。これは、国、国家、国民であるのか、ないのか、という実存的な挑戦である。》の言葉に武者震いが伝わった。「実存」が問われているーそういう時代なのだと思う。ドゥーギン氏自身、娘が殺されているのです。https://www.bbc.com/japanese/62621385

勘どころ、ピックアップしてみました。

《第4段階に入ると、それまで部分的にロシアの支配下にあったハリコフ地方で、ウクライナ軍の反攻が始まる。ウクライナ軍による他の戦線への攻撃も激化し、HIMARS部隊の大量投入、衛星通信システム「スターリンク」のウクライナ軍への供給など、多くの軍事的・技術的手段とあいまって、ロシア軍にとって準備不足の重大な問題が発生したのである。ハリコフ地方の撤退、クピャンスクの喪失、さらにはDNRのクラスニィ・リマン町の喪失は、初期の「半戦」の結果であった。特別軍事作戦が本格的な戦争に変わったのは、この時点からである。より正確には、この変容はロシア上層部でようやく本格的に実現されたのである。/〈5段階 ロシアの部分的覚醒〉これらの失敗を経て、事態の流れを変えたのが第5段階である。部分動員の発表、軍部指導部の改造、特殊作戦調整会議の設置、軍需産業の厳しい体制への移行、国家防衛命令不履行に対する罰則の強化などである。この段階の頂点は、DNR、LNR、ケルソン、ザポロジェの4対象でのロシア加盟の住民投票、プーチンのロシア加盟の決定、そして9月30日のこの場での基本思想演説で、こう述べた。このとき初めて、ロシアは西側の自由覇権に反対し、多極化した世界を建設するという完全かつ不可逆的な決意を表明し、西側の現代文明を「悪魔的」と断じた文明戦争の急性期が始まったことを、率直に述べたのである。》

ロシアがNATO諸国とその同盟国の手による直接的な軍事的敗北、占領、主権の喪失に直面した場合、ロシアは核兵器を使用することができる。一方、ロシアには米国の核攻撃から確実に身を守る防空設備もない。その結果、本格的な核戦争が勃発すれば、どちらが先制攻撃しようとも、ほぼ間違いなく核の黙示録となり、人類、ひいては地球全体が滅亡することになる。》《米国とNATOにとって、現在のような状況では、当面、核兵器を使用する動機がまったくない。核兵器は、ロシアの核攻撃に対応して使用されるだけであり、根本的な理由(つまり、深刻な、あるいは致命的な軍事攻撃の脅威がない限り)なしに使用されることはないだろう。仮にロシアがウクライナ全土を支配することになったとしても、米国がレッドラインに近づくことはないだろう。ある意味で、米国はロシアとの対決ですでに多くの成果を上げている。多極化への平和的かつ円滑な移行を妨げ、ロシアを西側世界から切り離し、部分的に孤立させ、軍事・技術面でロシアの弱点を示し、深刻な制裁を加え、ロシアの真の同盟国、潜在的同盟国のイメージダウンに貢献し、自らの軍事・技術兵器を更新し、新しい技術を現実の状況で試行錯誤している。ロシアを相互殲滅ではなく、他の手段で倒すことができるのであれば、西側諸国は喜んでそれを行うだろう。核以外の手段で。つまり、欧米の立場は、遠い将来であっても、ロシアに対して真っ先に核兵器を使用する動機がないのです。しかし、ロシアはそうする。/しかし、ここではすべてが西側諸国にかかっている。ロシアが行き詰まりまで追い込まれなければ、これは容易に回避できる。ロシアが人類を滅ぼすのは、ロシア自身が滅亡の瀬戸際に立たされた場合のみである。

ウクライナで1年間戦争が続いた後、ロシアがこの戦争で負けるわけにはいかないことは絶対に明らかである。これは、国、国家、国民であるのか、ないのか、という実存的な挑戦である。紛争地域の獲得や安全保障のバランスについてではありません。それは1年前の話だ。今はもっと深刻だ。ロシアは負けるわけにはいかない。このレッドラインを再び越えることは、核の黙示録の夜明けをもたらすことを意味する。これはプーチンだけの決断ではなく、ロシアの歴史的な道筋の論理であり、どの段階においても、チュートン騎士団、カトリックのポーランド、ブルジョアのナポレオン、人種差別主義のヒトラー、現代のグローバリストなど、西洋への依存に陥らないように戦ってきたのだ。ロシアは、自由になるか、あるいは、何もなくなるかのどちらかである。》

ロシアの完全勝利は、ウクライナの全領土を親欧米のナチス政権の支配から解放し、東スラブ人の国家とユーラシアの大国の両方の歴史的統一を再構築することである。そうすれば、多極化が不可逆的に確立され、人類の歴史をひっくり返すことができるだろう。/さらに、このような勝利によってのみ、当初設定した目標、すなわち脱亜入欧脱軍事化を完全に実行することが可能になる。なぜなら、軍事化されナチス化した領土を完全に支配しなければ、これを達成することはできないからである。》

プーチンの登場ですべてが変わった(教育では違うが)。プーチンは、国際関係論において確固たる現実主義者であり、主権を根本的に支持する人物であった。同時に、西洋の価値観の普遍性という意見に完全に共感し、西洋の社会的、科学技術的進歩こそが文明を発展させる唯一の道であると考えていた。彼が主張したのは主権だけであった。それゆえ、彼がトランプに影響を与えたという神話が生まれた。プーチンとトランプを結びつけたのはリアリズムである。そうでなければ、両者はまったく違う。リアリズムは西洋に反対するものではなく、国際関係におけるリベラリズムに反対し、世界政府に反対するものである。》《プーチンは現実主義者として、それ以上のものではないとして特殊軍事作戦を始めたが、1年後に状況が変わった。ロシアは、近代西欧自由文明全体と、グローバリズムと、西欧が他の人々に押し付けようとする価値観と、戦争状態にあることが明らかになったのだ。このようなロシアの世界情勢に対する認識の転回が、特殊軍事作戦の最も重要な成果であろう。》

結論です。

主権防衛から、戦争は文明の衝突に変わった(ところで、S.ハンティントンは正しく予言した)。ロシアはもはや、西側の態度、基準、規範、ルール、価値を共有し、独立した統治を主張するだけではなく、独自の態度、基準、規範、ルール、価値を持つ独立した文明として行動するようになったのである。ロシアはもはや西側では全くない。ヨーロッパの国ではなく、ユーラシア正教の文明であるこれはまさにプーチンが9月30日の4人の新臣民の受け入れに際しての演説で宣言し、その後バルダイ演説で、そして他の演説でも何度も繰り返したことである。そして最後に、プーチンは勅令809号で、ロシアの伝統的価値を守るための国家政策の基礎を承認した。この価値観は、自由主義とは大きく異なるだけでなく、ある点では正反対である。ロシアは、現実主義から多極化世界論へとパラダイムを変え、あらゆる形態の自由主義を真っ向から否定し、西洋近代文明に真っ向から挑戦し、その普遍的権利を公然と否定しているのである。/プーチンはもはや西洋を信じず、西洋近代文明を明確に「悪魔的」と呼んでいるその言葉の使い方には、正統派の終末論・神学への直訴と、スターリン時代の資本主義体制と社会主義体制の対立が見え隠れしているのが容易に見て取れる。今日、ロシアが社会主義国家でないことは事実である。しかし、それは1990年代初頭にソ連が敗北した結果であり、ロシアをはじめとするポストソ連諸国は、グローバルな西側の思想的・経済的植民地という立場に立たされることになった。/2022年2月24日までのプーチンの全治世は、この決定的瞬間への準備であったが、かつてはリアリズム(欧米の発展+主権というやり方)の枠内にとどまっていた。今、ロシアが受けた厳しい試練とひどい犠牲の1年を経て、主権+文明的アイデンティティ、すなわちロシア流という方式に変わったのである。》

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ロシアの覚悟(ドゥーギン登場・主権的財産侵害に対する対応) [ロシア思想]

今日行われるプーチン演説が注目されます。《ロシアのペスコフ大統領報道官は10日、プーチン大統領が昨年から延期していた内政・外交の基本方針を示す「年次教書演説」について、21日に行われると発表した。タス通信が伝えた。/ウクライナ侵攻開始後、教書演説は初めて。24日に開始1年の節目を迎えるのを前に、ゼレンスキー政権を支援する「欧米との戦争」を改めて印象付け、長期戦を見据えてロシア国民に協力を訴える見通しだ。また、21日は侵攻前にウクライナ東部2州の「独立」を一方的に承認した日から1年に当たる。》https://www.jiji.com/jc/article?k=2023021001266&g=ukr

先日たまたまリアルタイムで見て「よかった」と思ったドゥーギン氏インタビュー番組が、ネットにアップなっていました。→“プーチン氏の頭脳”が初めて語る「ロシア勝利か人類滅亡か」【2月10日(金) #報道1930 】|TBS NEWS DIG  https://www.youtube.com/watch?v=moHAmc8RbVQ

これによると、プーチンとドゥーギンが必ずしも直接的につながっているのではないようです。ただ、たしかに今のプーチンは、しっかりドゥーギンが思う方向を向くようになっているのではないかということはうかがえます。《(ウクライナ侵攻という特別軍事作戦で)素早く勝利ができなかったことは社会を失望させた》と言います。

孫崎・副島対談.jpg副島隆彦・孫崎亨対談本『世界が破壊される前に日本は何ができるか』によると、《副島:NATO事務総長のイェンス・ストルテンベルグはプーチンの再三の要求をかたくなに拒否し、「東方拡大をやめない」と言った。このとき、プーチンはウクライナに我慢しきれず、おびき出されました。それで「先に手を出した方が悪い」の罠にひっかかった。孫崎:そうです。罠に引っかかった。これがウクライナ問題の原点です。》(88p)「プーチンはアメリカに嵌められた」ということで二人は一致する。

ドゥーギンに戻ると、ここで「月のプーチン」が「太陽のプーチン」に目覚めたと見る。そのことで国民の意識も変わった。これは限定的な反テロ作戦や領土の統合ではなく文明の戦いだということを国民が理解し始めた。》こうしてこの戦争は、ロシアが勝利するか人類滅亡になるかの2択。3つ目のシナリオはない。》ということになった。以下、ドゥーギン発言部分。

タス通信記事「ロシア、西側が資産を没収した場合、大規模な報復を行うと外務省が警告」も重要です。Deepl訳で載せておきます。

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「温和な交渉で解決することはほとんど不可能」(ドゥーギン) [ロシア思想]

《1990年代はじめに執筆された「諸大陸の大戦争」で、ドゥーギンはその後のキャリアを通じてかれの関心を占めることになる、ある考えについて語っている。(https//openrevolt.info/2013/02/03alexander-dugin-the-great-wa-of-continents.) この文章では基本的に、冷戦の終結と共に東西間の緊張が終わったわけではなく、単にかたちを変えただけだということが議論されている。かつての資本主義と共産主義の闘争は、今では陸上勢力と海上勢力の戦い、ロシアと西洋の戦いとなっている。この戦いは常に存在し、ソヴィエト時代はイデオロギー的、経済的な衝突のかたちをとっていた。だが、それに先立つものーー原初のもの、ともいえるだろうーーは、陸と海の終わりなき戦いだった。》トランプ時代の魔術とオカルトパワー』248p)今その戦いはその最終局面に至った。そして今この危機を温和な交渉で解決することはほとんど不可能であることを認識しなければならない。》ロシアの思想的支柱ドゥーギンの発言は重い。

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「邪悪が善意を飲み込もうとしているのではないか」(三都住) [ロシア思想]

ロシアから見た日本.jpg今朝、「大陸から見た日本」ともいうべき地図を見ていろいろ思わされるところがあったところで、放知技板初登場の三都住さんの文章に出会って、今世界に起こっている全体構図がくっきりと浮かび上がった。

三都住さんは、ロシア人、ルーマニアをはじめ東欧の女性たちに、《日本女性では滅多にお目にかかれないほどの人格的魅力》を感じ取った。「古風」とも言えるもので、《長い歴史と深い文化に根ざしたもの》であり、《キリスト教世界の良心とも言えるようなエッセンスを感じたのだ。》《この感じ、西欧やアメリカの女性にはほとんどない。質が違う。》と言う。そしてこう締めている。《今回の紛争と無理やりこじつけるのはどうかとも思うが、イエズス会のバチカンと、東方教会の歴史的な確執は、今なお続いているのではないか。そして邪悪が善意を飲み込もうとしているのではないかと、いささかの恐れをもって見ている。》

日本に、三都住さんが東欧女性に感じ取った「人格的魅力」に対応するものがあるのだろうか。敗戦、そしてその後のアングロサクソンによる精神的侵食にまかせて80年近く、もうズタズタにされきってしまった今の日本を思う。その結果としての、同じくアングロサクソンに侵食されきったウクライナへの一辺倒。きっと日本もウクライナも同類なのだ。

かつては間違いなくあった日本人の人格性、精神性。それを呼び覚ますことができるかどうか。これから始まろうとしていること、いや、もうすでに始まっていることは、そのことが根底から問われる闘いであることを、がっちり自覚させてくれた三都住さんの文章です。

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「相争う世界観の対立」を読み解く [ロシア思想]

世界の黒い霧 1.jpgジョン・コールマン『世界の黒い霧』(2017.3)の「第3章 狙われるロシア 悪魔化されるプーチン」と「第5章 ワンワールド政府のウクライナ介入は世界大戦の号砲」を読んだ。
第5章の結び、著者コールマンもかつて在籍したM16(英国軍事諜報部第6課)出身のアラステア・クロックの発言が今後を見通す上で貴重だ。2015年ごろ書かれたものと思う。
《ウクライナに関しては、われわれは新しい時代に入った。相当な戦略地政学的紛争が起ころうとしている。しかしそれは事実上、アメリカとロシアによる金融地政学的戦争である。原油価格は崩壊した。通貨戦争もある。ルーブルの不自然な「不足」ー空売りーもある。これは金融地政学的な戦争だ。そして、そして、この金融地政学的戦争の結果として今われわれが目にしているものと言えば、何よりも先ず、これがロシアと中国との緊密な同盟をもたらしたということである。/ 中国は、ロシアが最初のドミノだということを理解している。ロシアが倒れれば次は中国だ。この二つの国家は、ともに欧米の金融システムに縛られない、これと対応する金融システムを作り上げるために動いている。/ しばらくは、国際秩序は国際連合と一連の国際法を中心に構築されていた。しかし欧米は、国際秩序を維持するために設計された制度としての国連を迂回して、代わりに経済制裁によって一部の国に圧力をかける傾向をどんどん強めている。今はドル基軸の金融システムであり、ドルの取引すべてをコントロールするという立場ゆえに、アメリカは外交と国連という古いツールを迂回して、自国の目的を追求することができている。/ しかしこのところ、こうした準備通貨の独占状態がアメリカの一方的なツールとなり、国連での多国間行動に取って替わる傾向が強まってきた。アメリカは、世界のあらゆる場所でのあらゆるドル建て取引について管轄権を主張している。そして、世界のビジネスと貿易取引は大半がドルで行われている。これは事実上の世界秩序である。国際秩序は、以前のような国連ではなく、アメリカ財務省と連邦準備制度銀行による支配が強まっているのである。》
この後、コールマンの言葉が続く。
《金融戦争、非対称戦争、第四世代戦争、宇宙戦争、情報戦争、核戦争、レーザー戦争、化学戦争、生物戦争ーーアメリカは伝統的な通常兵器の範囲を超えて、その武器庫を拡張してきた。目的はもちろん、ソヴィエト連邦が崩壊した1991年後の世界秩序を保ち、全面的な支配を維持することだ。モスクワを先頭とする多極的な世界秩序の出現は、継続的な支配をめざすワシントンの計画にとって、唯一最大の脅威となっている。この二つの相争う世界観が最初に大規模にぶつかるのは、ウクライナ東部でのことになるだろう。》そして《神よ、われらを救い給え。》の言葉でこの章を閉じる。
さらにその前に、プーチン顧問セルゲイ・グラジェフの論文が紹介されている。「ロシアvsウクライナ」を大きな時代の変化の中で理解することができる内容なので下に全文写した。以下は大意。
いま世界は、新たなシステムに向かって動いている。その新たなシステムは、本質的に人道的なもので、それゆえ戦争を回避することができる。なぜなら、この波長での最大の牽引役は、バイオテクノロジー、ナノテクノロジー、認知テクノロジーによって基礎づけられた)人道的なテクノロジーだからだ。》という。これこそがプーチンの狙いであり、それはいずれ《ユーラシア全体の全面的開発圏が生まれることになる。》
しかし、それは必然《アメリカの覇権への挑戦》を意味する。自分たちの指導的地位を維持するために、アメリカはヨーロッパで戦争を始めようとしている。》《ウクライナ国民は、この戦争の絶好の武器であり、使い捨ての兵士となる。》そのためにアメリカは、ソ連=ロシアを標的として、ウクライナのナチズムを育ててきた。》《ヨーロッパの政治家は、自分が何をしているかと疑問に思うことすらないままに、アメリカに追随した。彼らは、ナチズムを呼び起こして戦争を挑発することで自らを苦しめている。ロシアとウクライナが、アメリカの扇動する今回の戦争の犠牲者だということはすでに述べた。しかしその点ではヨーロッパも同様だ。この戦争がヨーロッパの高福祉をターゲットにしたものであり、ヨーロッパの不安定化を狙ったものだからである。アメリカは、ヨーロッパの資本と頭脳が引き続きアメリカに流入することを期待している。だからこそ、ヨーロッパ全土を戦場にしようとしているのだ。》そして最後をこう結ぶ。私たちは、彼ら(ヨーロッパの政治家?)がウクライナ・ナチズムのなかに見ている、この歴史的な記憶を呼び覚まさなければならない。今キエフで権力を握っているのは、ステパーン・バンデラやロマン・スヘヴィチといったナチ協力者を信奉している連中なのだ。この真実を広げていくことで、ヨーロッパを戦争の脅威から救い出さなければならない。
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