「村山の人間にとって、置賜は憧れなんですよ」(奥山清行氏) [地方再生]

・温泉リゾート「四季南陽」、設計は隈研吾氏 奥田政行氏がレストラン監修(河北新報)https://news.yahoo.co.jp/articles/ad3fd4c9c93c2461d84d2f511e464e63b6d9e0f3
・閉鎖の温泉施設周辺に新温泉リゾート 来年オープン 南陽市 04月04日 16時56分(NHK) https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/20220404/6020013511.html
・温泉リゾート「四季南陽」設計は建築家・隈研吾さん(YTS)https://www.yts.co.jp/news/news-67359/
「四季南陽」に関しては新年早々、隈研吾氏参入のビッグニュースに驚かされて記事にした。→「四季南陽」構想、グレードアップ! [地方再生]
https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2022-01-08-1 隈氏参入を受けた今回の話の眼目は、とりあえずは旧館の方は後回しにして、隈氏設計の新館建設を優先してスタートする、ということだった。だからといって、決して旧館をないがしろにするものではないことはなんども強調された。不安もないではないが、新たな視点が提供されたとして前向きに受け止めたい。
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議員への説明の中で、奥山氏の置賜観を聞くことができた。《村山の人間にとって、置賜は憧れなんですよ。》の言葉は意外だった。あらためてじっくり聴きたくて文字に起こしました。そういえば以前、山形市の「日本一の芋煮会」に行って、置賜と村山のちがいを感じて記事にしたことがある。→「「日本一の芋煮会」への苦言」https://oshosina.blog.ss-blog.jp/2011-09-05
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《実は今ここの、沢のメンテナンスですね、それをお願いしていますエヌデーソフトウェアのボランティアの皆さん、えーと、会長にもお会いさせていただきまして、会長ご自身が非常に山に対してこだわりがございまして、それで、私も山大好きな人間でして、東根ですけども、山菜とかそういったものを自分で採って食べて育って、東根の農家の孫なんですけども、子ども頃は耕してもおりました。機械が入る前はそういった農家の大変な体験もしておりまして、そういった中で、山の素晴らしさというものがこの山形県、特に村山の人間にとって、置賜盆地というのが豊かで羨ましくてしょうがない場所でして、村山の方がいらっしゃったら申し訳ないんですけれども、やはり庄内と置賜というのは、山形の二つの誇りだと思うんですけれども、歴史的な財産、そして食材、それから地形といった意味では非常に素晴らしい、憧れの対象でございまして、そういった意味では、今回のご縁を非常に感謝しているところでございます。》
私は、「『南陽を世界ブランドにする』という言葉を聞いてすごいと思ったんですけれども、市民がゾクゾクするような説明を奥山さんの言葉でしてほしい」ということと、「南陽市民に期待することがあれば」とお聞きしました。まず2番目の質問から先にお答えしますということで、《期待といいますより、ぼくはある意味、市民の皆さんへの単純なプレゼントを考えるような役割ですので、何か欲しいかと聞いちゃうと、何か誕生日のプレゼントつくるいくら払ってくださいと言ったらぶち壊れですよね。そういった意味では、びっくり、期待以上のものをつくるのがぼくの役割、デザイナーの役割。毎回それをやっていますし、昨日もちょうどNDソフトスタジアムでモンテディオのロゴをデザインさせていただいて行ってきたんです。試合ちょっと負けちゃったんですけれども、理由があって、ファンの方から相当反対くるかと思ったのが、サポーターの皆さん非常によく支援していただいて、良い結果になって売上げ上がっているんです。ユニホーム12000円ぐらいしますけれども、サポーターの皆さん、皆さん買っていただいて、チームを支援するという体制が出来上がって、そういう意味ですと、市民の方に期待をするというのは、逆にぼくにとっておこがましいことでありまして、市民の皆さんが喜んで来ていただけるような施設にしていきたい。ただポイントとしまして、宿泊施設は若干高めの施設になります。これは那須とか、日光にある、今までですと箱根とか熱海に行かないと無いようなものにしていきますので、やはり旧館の方で市民の方につくっていただくコンテンツを入れていくのが重要だと思っていますので、そこはご覧いただいたようにまだ開発中です。どの辺が2番目の質問。それからあと、「世界ブランド」と言いましても、イタリアに12年、ドイツに3年住みまして、ヨーロッパに15年ほど暮らしますと、ヨーロッパの名もない地方都市が世界ブランドになっているんですね。で、日本は、その意味ですと、世界ということに対してちょっと、近寄りすぎるなというくらい、に感じまして、日本はイタリアの世界遺産に選ばれているところに全く劣らない、いろんな街がある中のひとつがこちらだと思っています。ですからぼくもやはり、子供の頃からあの白竜湖を見て、
あそこの取上坂から降りてくるときのあの風景、白竜湖あんなに小さくなっていますけれども、わたしはあそこでボート乗るというのが私の夢で、まだ一度もやってませんが、やはり(取上坂を)降りてくるときのあの置賜盆地の風景であるとか、心の中の風景というのは、・・・(甲府のまちづくりの話)・・・こちらやはり、この置賜盆地のすばらしさというのは、まず歴史的なまずひとつの、深さがすばらしいということ、それから先日、学生プレゼン拝見していて、童話がほんとにたくさんあって。ただ童話の問題は行くとこがないんですよ。行くとこがあると、そこに童話があったという、作家の足跡があったりとか、そういうのがあるんで、それをきちんとわかるようにしてあげて、行って一つのコース作れるなと思いました。童話の里という意味では、出雲とか宮崎もそうなんですけれども、そういったところに劣らないぐらい、あちらは神話の里ですけれども、こちらは童話の里としてきちっと世界的な価値あるものだと私は確信をもっております。世界中いろんなところを観ておりますので、ですから、南陽を世界ブランドにするという風にご覧になると、ちょっとお前、風呂敷広げすぎなんでねえの、みたいな風に思われるかしれませんが、オクヤマとしてはきちんと計算した上で、それだけの価値ある場所だという風に認識しましたので、今回のこの件に手を上げさしていただきました。そのあたりの説明を、市長にも申し上げていたんですけれども、講演会とかコンパナス(?)を開いてきちんと、こうこうこういう理由で皆さんの居る場所がすばらしいということをちゃんと行なっていきたいと思っています。今のところ2回ほど予定しております。》

その後、遠藤榮吉議員の質問にはこうも言われた。《私の家内の父方の実家がここでして、高橋という名前でして、そういった意味ですと、母方は米沢なんですけれども、それで昔からいろんな話は聞いておりましたし、先ほどから申し上げているように、村山の人間にとって、置賜は憧れなんですよ。上杉がありますし、食材素晴らしいし、お米も肉もすごいし、フルーツすごいじゃないですか。村山はやっぱり貧しいですから、ソバしかないですよね。・・・山形市は魅力がないかというと、堰が5本通っていますので、山形市を。たとえば御殿堰のところにお店を作ったり、あそこのマスタープラン立てさせていただいたのも、そういった意味で。ぼくら奥田さんでないですけれども、シェフみたいなもので、食材があってそれで何ができるかっていう料理できる内容を想像してそれを実現するのが、ぼくらのデザイナーとしての建築家としての役割で、来た時に、この食材としてこちらの場所を見たとき、最初疑ってきたんです。いや、こんなでかいところとか、あと、いろんな方から、旅館の方からのお話も、なかなか大変だよと正直伺っていましたから。ただ切り口変えて、あの里山を若い人にわかるように、ちょっとお化粧直し、ちょっとだけしてあげて、宿泊施設をこういった形で別につくる。それも最初疑っていたんですけれども、計算してみたらちゃんと計算合うんですよ。それだれも新築であそこに建てると考えたことなかったんで、そういった意味ですと決して騙されたわけではなくて、自分でやはりその場を歩いて、現場主義ですので見て、それで納得して、これならやりたいなと。ただ、簡単ではないと思いました、当然のことながら。簡単ならだれかやってますんで。そういった意味で、お金集め、金融機関へのお話、こういった世界に誇るメンバーを集めて、というところで、まだ道半ばですから、最後まできちんとやらせていただきます。》
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