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プーチン大統領演説全文 [ロシア]

4州併合を宣言するプーチン大統領演説、いま世界で起きている「グローバリズムvs反グローバリズム」の根本構造がわかります。日本人は、奴隷のように黙ってこの野暮ったさを飲み込んでいる人》と皮肉られています。

《西洋は中世に植民地政策を開始し、その後、世界的な奴隷貿易、アメリカでのインディアン部族の虐殺、インドやアフリカの略奪、イギリスとフランスによる中国との戦争、アヘン貿易のための開港を強要したことを思い起こすとよいだろう。彼らがやっていたのは、民族全体を麻薬におぼれさせ、土地や資源のために民族全体を意図的に絶滅させ、人間を獣として狩るという本末転倒なことだったのだ。これは、人間の本性、真理、自由、正義に反する。
 そして私たちは、20世紀に反植民地運動を主導し、世界の多くの人々に発展の機会を与え、貧困と不平等を減らし、飢えと病気を克服したのがわが国であったことを誇りに思っている。
 このような欧米のエリートたちが、何世紀にもわたってロシア恐怖症に陥り、怒りを露わにしてきた背景には、まさに植民地支配の際に、ロシアが自らを奪われることなく、ヨーロッパ人たちに相互利益のための貿易を強いたからだということを強調したいのである。
 これは、ロシアに強力な中央集権国家を作り、正教、イスラム教、ユダヤ教、仏教の偉大な道徳的価値と、万人に開かれたロシアの文化やロシア語によって強化され、発展していったからである。
 ロシアへの介入計画が何度も立てられ、17世紀初頭の曖昧な時代と、1917年以降の衝撃の時代の両方を利用しようとしたことが知られているが、それは失敗している。
 結局、西側諸国は国家が滅んだ20世紀末にロシアの富を手に入れることに成功したのだ。当時は友人やパートナーと呼ばれていたが、実際は植民地として扱われ、さまざまなスキームで何兆円ものお金が吸い上げられた。私たちは皆、何もかも覚えていて、何も忘れてはいない。

 そしてこの数日、ドネツクとルハンスク、ケルソンとザポリージャの人々は、我々の歴史的な結束を回復するために声を上げた。ありがとうございました。(拍手)

今日に至るまで、ドイツ、日本、大韓民国などを占領し、対等な同盟国だと皮肉っている。聞け!どんな同盟なんだろう。これらの国の指導者がスパイされ、国家元首がオフィスだけでなく自宅まで盗聴されていることは全世界が知っている。本当に残念なことだ。それをする人も、奴隷のように黙ってこの野暮ったさを飲み込んでいる人も、恥ずかしくなる。》

西洋が20世紀初頭の矛盾から第一次世界大戦を経て出現したことを思い起こすに値する。第二次世界大戦の結果、アメリカは世界恐慌を克服し、世界最大の経済大国となり、世界の基軸通貨としてドルの力を地球上に印象づけることができたのである。西側諸国は、最後に崩壊し、バラバラになったソ連の遺産と資源を流用することで、1980年代の危機をほぼ克服し、危機は悪化したのである。それが事実である。
 今、矛盾のもつれから抜け出すためには、他人の富をさらに略奪し、その代償として穴を塞ぐために、主権的発展の道を選ぶロシアやその他の国家を、ぜひとも打ち砕く必要がある。もしそうならなければ、彼らはシステムを崩壊させ、すべてをそのせいにしようとするだろうし、最悪の場合、よく知られている「戦争がすべてを帳消しにする」という公式を使うことになるだろうと私は否定しない。
 ロシアは国際社会における自らの責任を理解しており、このような熱血漢を正気に戻すためにあらゆる手段を講じるつもりである。》

世界は革命的な変革期を迎えており、それは基本的なことだ。新しい開発拠点が形成されつつある。彼らはマジョリティを代表している。- 彼らは多極化の中に、自国の主権を強化する機会を見出し、それによって真の自由、歴史的展望、独立した創造的で独特な発展への権利、調和のとれたプロセスを獲得しようとする。
 欧米をはじめ、世界中に志を同じくする人たちがいて、その支持を実感している。一極集中の覇権主義に対する解放・反植民地運動が、さまざまな国や社会で展開されている。その主観は増すばかりである。この力こそが、今後の地政学的な現実を決定するのである。》

運命と歴史が我々を呼んだ戦場は、我々の民族、偉大なる歴史的ロシアのための戦場なのだ。(偉大な歴史的ロシアのために、未来の世代のために、私たちの子どもたち、孫たち、ひ孫たちのために。 私たちは彼らを奴隷化から、彼らの心と魂を不自由にしようとする怪しげな実験から守らなければならない。
 私たちは、ロシアが、私たちの民族が、私たちの言語が、私たちの文化が、歴史から消されることがないように、今日も戦っている。今日、私たちは社会全体の統合を必要としており、その統合は主権、自由、創造、正義に基づくものでなければならない。私たちの価値観は、人間性、慈悲、思いやりである。》

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プーチンの思想的背景 [ロシア]

速報!

ウクライナ投票結果.jpg












【↑ 9.28 11:30追記】

副島氏が《今回、トルコと、インドと、イランが、このSCO に正式に参加した。このことの意義は大きい。この首脳会議に、トルコのエルドアン首相が、突然、と言ってもいいぐらいに出現した。そして、がっしりとプーチンと、腕組みをして歩いている映像(動画)が、公表された。トルコのメディアで9月19日に。/これは物凄いことだ。この時、世界史が動いた、と言っても過言ではない「G7(西側同盟)対 エマージングG8 非西側)」の、大きな対立構造が、これで完成した。/ G7の側の西洋白人同盟( the West ザ・ウエスト、35カ国ぐらい。日本はこっち )の、人口と国土面積の合計は、地球全体の15%である。それに対して、貧乏“資源”大国の 非白人の、残りの85%の、人口と土地から成る、非西洋の 世界同盟が、9月17日に、サマルカンドで出来あがったのである。この事の意義は計り知れなく大きい。/西側のメディアは、今や、茫然として、コトバを失っている。日本では、このSCOのサマルカンド会議のことは、ほとんど報道しない。もう、コワくて出来ない。》「世界史が動いた。SCO に、何と、トルコ と インド と イラン が加わった。」)と書きました。

その前に猿都留さんの次の発言ありました。

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144:猿都瑠 :2022/09/20 (Tue) 16:45:55

ロシアはプーチンの頭脳である、アレクサンドル・ドゥーギンの考えによって動いている。

主張(以下wikiより)

自由民主主義、資本主義、個人主義、グローバリゼーションなど西側諸国のリベラルな価値や理念を強く批判・攻撃し、20世紀に衰退してしまった共産主義とファシズム、21世紀に標準化した自由主義に代わる第四の政治的理論としてネオ・ユーラシア主義を主張する。

ドゥーギンは有史以来の世界構造は海の秩序をコントロールする海洋国家と陸の秩序をコントロールする大陸国家に分けられるとし、ソ連崩壊後のアメリカ一極支配の世界においても地球規模の市場原理主義の下でグローバル化を主導するシーパワーのアメリカと、独裁や宗教を統治論理としたランドパワーのロシアの新冷戦構造により当てはまるとした。

ドゥーギンによると、北大西洋条約機構(NATO)のような欧米の「大西洋主義」政策は、ハートランドを奪うためのロシアの封じ込めとリベラルな価値観が支配する世界の構築を狙いとするものであり、これに対抗してロシアは地政学的な戦略に基づいてユーラシア大陸に多極体制を築く外交戦略を取るべきだという。

ユーラシア帝国をつくるためにもロシアは領土問題を避けるべきとし、まずNATO陣営のドイツにカリーニングラードを返還して中央ヨーロッパや東ヨーロッパに目を向けさせて欧州全体をフィンランド化させ、中東ではイランと同盟を組んでクルド人などイラン系民族を使って反露的でNATO陣営のトルコを揺さぶることで脅威度を減らし、アジアでは日本にクリル列島を譲渡して反米を煽動して日米同盟を解体させ、ロシア極東への脅威度を減らすためにベトナムを除くインドシナ半島に中国を南下南進するよう支援してフィリピンやオーストラリアなど米国の同盟国と対峙させるべきと主張している。中国についてはチベット・新疆・内モンゴル・満洲をロシアの勢力圏内に置き、中国分割論の主張をする一方、日本をロシアの極東におけるパートナーにすべきだと提唱している。また、上海協力機構(SCO)NATOと対決できる多極的なブロックとして重視している。

ちなみに天然ガスは前年度比221%、日本はロシアから輸入量が増加している。
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「露軍の撤退は戦略的撤退」(田中宇) [ロシア]

ウクライナが攻勢に転じたような報道しきり。しかし実相は、

ウクライナでは最近、ロシア軍がハリコフ周辺の地域から撤退して統治をウクライナ側に明け渡した。ウクライナ政府はこれを受けて「これからロシアに勝っていくんだ」と宣言し、米国側マスコミは「露軍の敗北。プーチンの窮地」を喧伝している。だがよく見ると、露軍の撤退は、伸びた戦線を短くして戦争の負担を減らすための戦略的撤退と考えることができる。2月の開戦以来、露軍が負けそうだという米国側の報道は毎回この手の歪曲話である。ウクライナにおける露軍の優勢が今後も続く。 》

露敵視で自滅の道を進むドイツ、それに対して放任温存される日本。

《米多極派が日本を自滅させずに温存している理由は、プーチンが東方経済フォーラムの演説で、多極型になるこれからの世界経済の中心は東アジアだとぶち上げたのと同じものだ。ロシアが欧州と断絶してアジアの国になり、中露印など非米諸国がアジアを発展させて世界経済の中心にしていく。日本や韓国など表向きは米国側の諸国もそこに参加して実質的な非米諸国として振る舞う。日本など米国側のマスコミはこうした流れを無視し、報道上の表向き(実は妄想)は米国覇権体制が続いているが、実体として世界は多極型に転換し、中露など非米化した東アジアが世界経済の牽引役になり、日韓もそこに参加する状況になる。豪州など、今は中露を本気で敵視する諸国も、そのうち態度を変えて参加する。》

そのような多極化のシナリオのために、米国の多極派は、ウクライナを使ってロシアを挑発して開戦させ、欧州を巻き込んで強烈な対露制裁をやって世界を二分して露中に非米側を主導させ、世界の非米化と多極化を推進した。彼らは同時に日本を放任して、日本が中露との関係を維持して、非米化する東アジアの経済発展に貢献するように仕向けている。ほとんどの人が気づかないうちに日本は米国の差し金で非米化している。 》

認知戦に騙されてはならない。

欧米日では世論のほとんどが親ウクライナ反露であるかのように見えるが、豪アデレード大学の学者が、世界のツイッター上の520万件の親ウクライナ反露の英語の書き込みを調べたところ、アカウントの特徴などから、60-80%が人間が書いたものでなくAIによって機械的に書かれた「ボット」であることが判明した。私のウクライナ関連記事を誹謗中傷してくるツイッターの書き込みの中にも、ボットと思われるものが多数ある。今や世の中で「世論」と言われるものの多くは、SNSのボットや、マスコミ権威筋がばらまくプロパガンダなどによるインチキな歪曲である。歪曲によって実際の現状がよく見えなくなっている中で、世界の覇権転換が進んでいる。》

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東方経済フォーラムでのプーチン大統領演説 [ロシア]

及川幸久氏「2022.9.8【ロシア】プーチンの演説「西側指導者たちの“制裁フィーバー”で欧州の人々は凍りつく」【及川幸久−BREAKING−】」https://www.youtube.com/watch?v=5CWbZb72C9A

①パンデミックの脅威にとって代わる、西側諸国のエリートたちの「制裁熱」という脅威。その犠牲者は自分自身。破局への道を進む西側諸国の指導者たち。

②ウクライナの穀物輸出は詐欺。ほとんどの船がEUに迂回。→プーチンがエルドアン、習近平と来週会談。

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「ロシア批判」の典型パターン [ロシア]

副島重掲板で、ロシアに対して批判的な側の考え方がよくわかる記事が紹介されていました。日本の政財界、マスコミで一般に通用している考え方の典型です。それとの距離感が自分の立ち位置を教えてくれます。

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[3465]田中 明彦氏へのイン
タビュー記事
投稿者:会員番号5533
投稿日:2022-09-07 22:00:15

元外交官の孫崎 享氏が批判したとされる、田中明彦氏の発言が出ていますので、以下に示します。

https://nordot.app/932138860778209280?c=39546741839462401

田中氏は、北岡伸一氏と並んで、日米間で協議を行う富士山会合の重鎮です。ロシアを批判する勢力が何を考えているかが、示されています。いわく「ロシアの試みが全く失敗して、ロシアがウクライナ侵攻の非を認め、復興費用その他をかなり負担する形で平和条約が結ばれるのが望ましい。」とのことです。これが、彼らのシナリオです。「朝鮮戦争型の休戦が続いたとしても、ウクライナは韓国のように発展する可能性がある」ともしています。

とにかく、ロシアのことを気に入らないようですが、田中氏は、2010年にロシアのヤロスラブリで開催された経済フォーラムに参加していました。私は、たまたま現場で席が隣になったことがあります。話しかけても、とにかく寡黙で、困ったことをよく覚えています。

ちなみに私は、副島先生とは異なり、プーチンは騙されて特別軍事作戦に踏み切ったのではない、と思っています。マイナスはあっても、踏み切る時は踏み切るという覚悟の上での行動と思います。
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《プーチンは騙されて特別軍事作戦に踏み切ったのではない、と思っています。マイナスはあっても、踏み切る時は踏み切るという覚悟の上での行動》私もそう思っています。
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「簡単に言えば革命である」 [ロシア]

[3460]商品先物会社のインターネットTVに出ました。そのやり取りの文。ユーチューブの格闘技の番組のこと。
投稿者:副島隆彦 
投稿日:2022-08-21 11:48:41  
副島隆彦です。 今日は、2022年8月21日(日)です。
 私は、先々週、8月12日に、東京の金融の街、兜町(かぶとちょう)の中心である 東京証券取引所(JPX)内にある、
 商品先物(しょうひんさきもの)会社で、今や、金(きん)の卸売り市場で、最大の会社になっている日産証券の、インターネットテレビに出演しました。その時のことの、担当者とのやりとりのメールを載せます。 今朝、書いたものです。

(転載貼り付け始め)

日産証券株式会社  菊川弘之 さまへ
2022年8月21日
副島隆彦から
  
 こちらこそ、大変、お世話になりました。8月12日に、東証(JPX)のかつての場立ちの場所をずっとご案内いただき、静かな感激です。私にとって一生に一度の東京証券市場の見学です。菊川さんと久しぶりに、親しくお話しできて楽しかった。東証内のMXテレビの御社の番組に出していただいてありがとうございます。

 そして、以下のzerohedge 誌の  情報記事をお送りいただきありがとうございます。 世界の金(きん)市場で ロシアが主導権(中国と一緒に)を取りそうな勢いの 貴重な情報をありがとうございます。

 このアメリカの業界紙の記事で。ロシア政府が、今の金価格を、2440ドル/オウンス で、実質、固定していると知りました。ところが、西側諸国の金の値段(LBMA,ロンドン金属取引所、現物 ) 
  と、シカゴの先物市場(CME)によって、金(ゴールド)の値段は、政治値段で、無理やり下げられていて、1760ドル (NYMXも、ロンドンの直物も。 1グラム55ドル)です。 実勢価格よりも、3割も下落させられている。
米ドルの世界支配 を守るために、金(きん)を故意に痛めつけています。 

 ロシア価格を 1グラムに直したら、なんと 78ドルです。驚いたことに、 「1米ドル=31.1 ロシアルーブル 」 であることを、私は以下の記事から、自分で計算して突き止めしました。プーチンは、アメリカとイギリスを大きく、上から舐(な)めている。お前たちは、これから、没落してゆくのだ、と。正しい。

 この「 31.1 は、まさしく、1 金 ounce  のグラム表示」の数字です。笑ってしまいました。 ロシア中央銀行は、この 高価格で、ロシア国内の鉱山企業と、金持ちたち(オリガルヒ)から、金を買い取っています。欧州の金持ちも、この値段なら、喜んで金をロシアに売るでしょう。

  西側(欧米)の為替では、「1ドル=50ロシアルーブル ぐらい」ですから、それが、31.1と自己評価しているということは、ロシア政府は、自国通貨を、4割も、西側値段よりも高く、見積もっています。しかし、どうせ、近いうちに、このようになるでしょう。ロシアの国力の、底力(そこじから)は、こんなものではありません。

 ウクライナ戦争で、ロシアが、ゼレンスキーたちに負ける、と、ふざけたことを言っている連中は、そのうち、見ていろよ、吼え面(ほえづら)をかくかな、です。

 金(きん)の、この2440ドル/オンス の ロシア価格で、現在の「1ルーブル=2円」の値段で、計算したら、おお、10,045円 / g です。 丁度、「 卸値で、金1グラム=1万円 」です。ついに,
ここまで来ました。今度の、私の金融本に、この世界基準の知識、情報を書きます。 いよいよ、世界が変わって行きます。
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日産証券菊川氏市から副島氏に提供された「zerohedge 誌の情報記事」、DEEPLEで自動翻訳してみました。(副島氏による自動翻訳よりわかりやすいです。)
要するに、ロシアは金やプラチナなどの資源を支配する国によって規制される市場を作ることを提案しているのである。これは、簡単に言えば革命である。この新市場をベースに、ドル、ユーロ、ポンドを特に排除した自国通貨による二国間貿易のシステムをさらに進めていこうというのである。》
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「安倍晋三が訪露してプーチンと会うのが解決への道筋」(田中宇) [ロシア]

サハリン2の天然ガス問題は、日本の岐路です。重大な決断が迫られています。この道筋をきちんと示すことができるのは参政党しかないと、私には思えています。

《・・・サハリン2からのLNG輸入が止まったら、日本が替わりのガスの輸入先を見つけることは不可能だ。・・・国民にガスなしの生活を強いるのと、どっちを選ぶんだという戦後初の決定的な選択肢なので、自民党と官僚機構は腹をくくらざるを得なくなっていく。》

これまでロシアはさらに寛容だっただが今後は違う。ロシアは米国側に対し、ウクライナでの軍事的な戦争で優勢を確立しただけでなく、経済面の世界規模の対立(金資源本位制とドル本位制との果たし合い)でも中国インドなど非米諸国を率いて優勢を増している。ロシアは、軍事と経済を合わせた複合戦争・複合世界大戦の全体で、米国側に勝っている。米国側は、米連銀(FRB)のQE終了・QT開始によるバブル崩壊もあり、インフレと物不足と不況と金融崩壊が合わさって、どんどん経済が悪化している。ロシアの優勢と米国側の劣勢が拡大する一方になりそうな今後、ロシアは今までの慎重な姿勢をやめて、ロシアが日独などへの石油ガス資源類を使った嫌がらせ・加圧を増加し、日独がどこまで対米従属を続けて自滅していくものなのか、どこかで対米従属を離れてロシアと和解して非米側に足を突っ込んでくれるものなのか、見定めようとしている。ロシアは今後、日本へのガス輸出についてしだいに強い姿勢をとっていくようになる。》

《・・・日欧の国民は、政府が対米従属の姿勢をとってロシア敵視を続けているがゆえに、生活苦に苦しめられてひどい目にあう。事態はまだ序の口だ。米国のロシア敵視は今後1-2年かもっと長く続くので、その間ずっと米国側の経済状況が悪化し続ける。 》

《・・・日欧は米国に守ってもらうために従属しているのに、米国はすでに日欧を守れなくなっている。エネルギー資源類の確保など経済安保の面でそれが顕著になっている。 》

《・・・米国は覇権の力が落ち、やくざな国になっている。縁切りしないと危険だが、簡単には足抜けさせてもらえない。日本は今後、米国に気兼ねしてロシア敵視をやめられず、ロシアからガスなど資源類の供給を次々と止められて、いよいよ国民生活が窮乏していく可能性が増す。米国はすでにひどい物不足と物価高騰になっているが、日本はこれまでそうでなかった。今後は違う。日本も米国みたいになっていきそうだ。自民党など日本政府は、早く腹をくくって米国から距離をおいてロシア敵視をやめないと、国民がひどい目にあう。安倍晋三が訪露してプーチンと会うのが解決への道筋だ。 》

結論日本が対米従属をやめたら中国に攻撃されるって??。そんなことはない。うまく非米諸国の中に入っているインドは、ロシアから資源類を安く買い続け、ロシアと仲良くしているが、米国から「説得」されるだけで非難敵視されていない。インドは中国の仇敵だったが、最近のインドと中国の関係は安定している。日本は、インドよりも親中国だ。日本は、うまく対米従属から離れられたら、インドみたいになれる。日本は、自滅策しか打ち出さなくなったG7もやめてしまった方が良い。苦労させられるばかりなのだから同盟なんか要らない。ハンチントンが文明の衝突で提案してくれた孤立文明が一番の得策だ。欧米かぶれは、左翼リベラル思想と一緒に捨てた方が良い。》

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プーチンの偽悪戦略に乗せられた人類 (田中宇) [ロシア]

田中宇氏のすごい深読み。抄出分だけでも必読です。

今や中立は許されず、非米諸国はロシアと結束せざるを得ない。》は、昨日読んだIn Deep氏のこの 1年半で起きた「分断」は、もう修正されることはないと私は思っています。/戦争中に敵と味方にわかれた場合があるとすれば、/「永遠にそのまま」/だと感じます。》「ワクチン未接種者の戦争は終わった」という記事を読みながら、実際には戦争はこれからが本番と思わざるを得ない現実の中でhttps://indeep.jp/war-with-unvaccinated-never-ends/) ということは、日々の暮らしのその目の前がそのまま「戦場」であり、常に「戦い」に直面させられています(「敵」は自分の中にもいる)。日本をこう変える.jpgそういうプロセスを経ながら、「魂の共同体」はできあがってゆく、そういう時代です。・・・そう思えます。(魂の共同体《そこでは人々は、特定の価値に対する共感、共鳴で結びつくことになります。一人ひとりが大事だと思う多種多様な価値をみんなで支えあっていく社会です。》(松田学『日本をこう変える』8p)

(以下、抄出分)

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ロシアはウクライナ開戦後、軍事的にも経済的にも予定通りに勝利・成功している。開戦時に派手な侵攻劇を展開する「大失敗」をやったことが、今後の経済面の「大成功」につながっている。派手な侵攻劇は「失敗」でなく意図的な「偽悪戦略」だったと考えられる。プーチンは米国側の親露政治家たちから「なぜあんな派手な侵攻劇をやって極悪のレッテルを貼られる大失敗をやってしまったのか。ロシアを擁護したくてもできないよ」と言われているらしく、最近「キエフなどウクライナ全土を軍事作戦の対象にする戦略は、私が命じたことでなく、軍の上層部の希望で進めたことだ」などと言い訳している。ロシアは重要なことを全部プーチンが決める。キエフへの派手な侵攻劇は、軍だけで決めて実行できるものでなく、プーチンが決めた策略である。プーチンは「大失敗しちゃったよ。ぽりぽり。でへへ」とニヤニヤしている。

《近現代の人類の戦争では、オスマン帝国や日独からサダム・フセインまで、負ける側が戦争犯罪者として極悪のレッテルを貼られてきた。覇権を持つ英米はいつも正義で、いつも勝者だった。ベトナムやイラクやアフガンで米軍が極悪な戦争犯罪をやって敗退しても、マスコミ権威筋は米国に敗北や極悪のレッテルを貼らず、米国は無傷のまま次の戦争を展開してきた。日独の戦争犯罪は、戦時プロパガンダをそのまま「事実」にした誇張歪曲捏造だらけだが、今でも日独は極悪のレッテルを貼られたままだ。戦争犯罪は真偽と関係なく永遠の汚名だ。永遠の土下座。そのような常識からすると、プーチンの偽悪作戦はコペルニクス的転回だ。完全洗脳で軽信的な日独の人々(とくに知識人)には理解不能で想像もつかないだろう。》

プーチンの偽悪戦略は、中国など非米諸国を米国側と分離させて覇権の多極化を進めるための策でもある。世界が今のように米国側と非米側に分裂しておらず、米国覇権下の世界単一市場だった従来、世界各国は米国側と非米側のどちらに属すか二者択一で決める必要などなかった。だが今や中立は許されず、非米諸国はロシアと結束せざるを得ない。否応なく多極化が進む。 》

今後の時代、ロシアや中国への敵視は、資源を入手できなくする馬鹿者の態度だ。日本では、右翼が対米従属の一環として昔からソ連ロシア敵視であり、彼らは米覇権崩壊とともに存在そのものが消えていきつつある(代わりにちゃんとした右派・保守派が出てくればいいのに、右の人々は米覇権衰退にも気づかずダメなままだ)。他方、左翼政党はかつて中露に寛容だったのに、最近になって中露敵視に転向しており、こちらも米英ネオコンのうっかり傀儡の馬鹿者になっている。諜報界肝いりの国際共産主義運動から発生したくせに、ちゃんと世界を見ていない。 》

《・・・・・・・最大の戦争犯罪者とは実のところ、戦争反対とか地球温暖化対策とかコロナワクチンを全員にとか、インフレ対策として利上げすべきだとか言っている、永久に軽信的な人々だと思う。

(以下、全文転載)

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複合大戦で露中非米側が米国側に勝つ (田中宇) [ロシア]

ロシア軍 5.26.jpg今朝の日経、《ロシアがウクライナ東部地域で攻勢を強めている。ロシア軍はルガンスク州のセベロドネツクなどで攻撃を強めており、ウクライナ国防省は24日、ロシアの侵攻が一段と激しくなっているとの見方を示した。2月24日の侵攻開始から3カ月を超えて長期化する中、ロシア軍が膠着打開に向けて進軍を急いでいるとみられる。・・・英BBCによると、ゼレンスキー大統領は「ドンバスの状況は極めて厳しい」と演説で述べた。ウクライナへの重火器の供給が世界の安定維持につながると指摘、欧米諸国などからの一層の武器支援を求めた。・・・ロシアは戦争の長期化をいとわず、東部の支配地域拡大を進める考えとみられる。パトルシェフ安全保障会議書記は24日に公開されたロシアメディアでのインタビューで「我々は期限にこだわっていない」と強調し、侵攻の長期化もあり得るとの立場を示した。ロシア通信などによると、ショイグ国防相も24日、任務が完了するまで作戦が続くとの見方を示した。》https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR253VL0V20C22A5000000/マリウポリ要塞陥落後、ロシアはさらに勢いづいています。
田中宇氏は、この戦争は、ウクライナを戦場とするドンパチにとどまらず、食糧、エネルギー、プロパガンダ(情報)そして本丸の金融まで、世界中を巻き込む「複合戦争(Hybrid War)」と指摘します。プーチンの最終的な狙いは「世界金融システムの大転換」です。次の2節が、今回の論考のキモです。
《ウクライナ開戦で決定的になった米国側と非米側の対立において、世界の石油ガス鉱物や穀物など資源類の多くは非米側が持っている。米国側はカネだけ持っているが、このカネは大膨張した金融バブルであり、そのバブルはウクライナ戦争と並行して進んでいる米連銀のQE終了・QT(過剰造幣事業の収縮)によってバブル崩壊を引き起こすことが必至になっている。QE終了・QTによって、米国覇権の根幹にあったドルのバブルがこれから劇的に崩壊していくことが予測されたので、プーチンは勝てると気づいてウクライナに侵攻した。プーチンのウクライナ侵攻は最初から世界金融システムの大転換と連動しており、その意味で複合戦争だった。金融面のウクライナ複合戦争は、ロシアが勝つというより、米国側がQE終了・QTによって自滅的に金融崩壊して負けていく。 》
米国側は金融崩壊してドルの力が低下していく。人類が日々必要とする石油ガス穀物など資源類の多くは非米側が持っている。当然ながら、資源類のドル建て価格が上昇していく。インフレや食糧難が世界的にひどくなる。こうした「穀物戦争」の分野も、ウクライナ複合戦争の一部である。金融も石油ガス穀物も、米露だけでなく全世界を巻き込んでいる。今起きているのは単なる複合戦争でなく「複合世界大戦」、世界が米国側と非米側に二分されて勝敗がついていく「複合大戦」である。
アタリ 2022.5 1.jpg人口削減論者ジャック・アタリ氏のインタビューが『東洋経済』最新号に載りました。「核戦争すらありうる 最悪の事態に備えよ」の大見出しで、「サバイバル精神が最強の外交となる」の副見出しがついています。
《ーーエネルギー資源の大部分を海外からの輸入に依存する日本の供給構造は脆弱です。日本はどのようにエネルギーの安定供給を確保すればよいでしょうか。
 発想の転換が必要だろう。最良のエネルギー政策は、エネルギーの消費を減らすことにある。日本の課題は、化石エネルギー、さらには他国への依存を減らす社会をつくり出すことだ。/ 例えば、医療、教育、健全な食などの分野を軸に、情報テクノロジーを活用する社会を構築するしかない。歴史を振り返ると、こうした社会は日本文明の美徳と見事に合致している。》
やはり昭和20年8月15日正午のあの一瞬に立ち還ってやりなおすしかない、そういう世の中になりそうな気がします。
・『神やぶれたまはず』再々読(7) https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2022-05-17-5
・石原莞爾『最終戦争論』(2)石川理紀之助 https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2022-05-10
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「アゾフスタリ製鉄所の敷地が完全解放=露国防省」(スプートニク) [ロシア]

赤旗.jpegアゾフスタリ製鉄所の敷地が完全解放=露国防省

ロシア国防省は、ウクライナ人ナショナリストらが立てこもっていたマリウポリのアゾフスタリ製鉄所の敷地を完全に解放したと発表した。 
ロシア国防省公式報道官のイーゴリ・コナシェンコフ少将は、「ウクライナのナチ組織『アゾフ』戦闘員によって4月21日から 封鎖されてきたマリウポリのアゾフスタリ製鉄所の敷地が完全に解放された」と発表した。
コナシェンコフ報道官によれば、アゾフスタリの地下に潜伏していた戦闘員らはロシア軍の全面的な統制下に移行した。これにより、5月16日から開始の作戦で、製鉄所の敷地内に立てこもっていたナチ組織「アゾフ」とウクライナ軍の戦闘員の合計2439人が武器を捨て、投降した。
コナシェンコフ報道官は、投降したアゾフ大隊の司令官は、地元住民からの報復を回避するため、装甲車に乗せてアゾフスタリ製鉄所から連れ出されたと補足した。今日、5月20日は最後まで立てこもっていた531名の戦闘員も降伏している。

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アゾフスタリ製鉄所の敷地が完全解放 - Sputnik 日本, 1920, 21.05.2022
東京ドームの235個分の規模と言われるアゾフスタリ製鉄所は、ソビエト連邦時代に建設された巨大施設で、核攻撃などを想定した地下要塞が備えられています。そこがウクライナのナチ組織「アゾフ大隊」の拠点になっていました。その拠点施設が完全制圧されたとの記事が、今朝のスプートニクに出ました。
スプートニク記事には、投降したアゾフ大隊の司令官は、地元住民からの報復を回避するため、装甲車に乗せてアゾフスタリ製鉄所から連れ出された》とありますが、「アゾフ大隊」が地元住民からどのように見られていたかがわかります。
「アゾフ大隊」については、日本の公安調査庁が「国際的につながる極右過激主義者」として、2014年,ウクライナの親ロシア派武装勢力が,東部・ドンバスの占領を開始したことを受け,「ウクライナの愛国者」を自称するネオナチ組織「アゾフ大隊」なる部隊を結成した。同部隊は,欧米出身者を中心に白人至上主義やネオナチ思想を有する外国人戦闘員を勧誘したとされ,同部隊を含めウクライナ紛争に参加した欧米出身者は約2,000人とされる。》とHPに明記していました。https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2022-03-08-2) ところが現在、この部分はそっくり削除されています。https://www.moj.go.jp/psia/ITH/topics/column_03.html
「ロシアが悪者」一辺倒のマスコミ報道ですが、プラウダの記事に、ウクライナ大統領府顧問が語ったという言葉がありました。メッセンジャーネットワークの「親バカチャット」からウクライナの高官による公式声明まで、あらゆるレベルで定期的に大量に届く嘘の横行を考えると、彼らの言葉はひとつも信用できない。・・・ウクライナの基本的な国家理念は、少し前にウクライナ大統領府の顧問であるオレクシー・アレストヴィッチ氏が明確に示している。/   "自分にも他人にも、できるだけ嘘をつくこと"。なぜなら、もしあなたが本当のことを言えば、すべてが崩壊してしまうからです。そして、また何かを考えなければならないでしょう。https://www.pravda.ru/society/1710806-kalina_shredingera/
西側情報とロシア側情報のどちらを信用するかは、個人個人の問題です。ただ、KGB生え抜きのプーチン大統領に比べ、ゼレンスキー大統領は何者か、と思ってしまいます。→ゼレンスキー大統領のコメディアン時代【ピアノ芸】採譜してみた」https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=tWk3Ar316cw
4月20日時点ですが、アゾフスタリ製鉄所地下要塞についての記事があったので転載しておきます。
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