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井上恒(ひさし)氏の講演を聴いてきました [井上ひさし]

井上恒氏講演.jpg13日川西町「まどか」で、5年ぶりに開催という置賜2市2町議会議員親善交流会で、川西町の地域おこし隊員井上恒(ひさし)さん(63)の講演を聴いてきた。1時間弱の講演だったが、聞き応えがあった。井上さんは盛岡市出身。2021年から川西町の地域おこし協力隊員としフレンドリープラザで井上ひさしの蔵書研究と整理にあたる。「宝の山というよりは発掘現場のよう。何が埋まっているか分からないが掘ったらどんどん出てくる」(山形新聞2023.1.24「地域おこし隊員奮闘中」)。そうした中での秘話2つが興味深かった。

◎NHK朝ドラ「らんまん」の源流は井上ひさし
花を愛して90年.jpgこの脚本を書いた長田育恵氏は井上ひさしの最晩年の弟子。実は牧野富太郎については井上ひさしが昭和35年に「花を愛して90年ー牧野富太郎博士の一生ー」というNHKラジオドラマの脚本(45分)を書いていた。長田さんがインタビューでこう語っていた。《「万太郎が植物に優劣をつけないように、全ての登場人物に対して公平な眼差しで見て描くことをたいせつにしていました。ちゃんと一人ひとりが自分の意志で生きている。そこを大切に造型しました。・・・井上先生が芝居の中で大事にしていたのが詩を描き込むということです。人間の営みの美しかったり、力強かったり、そういう人間の美しい瞬間を書きとめる。それを凝縮して物語の中に入れ込む。セリフにも一生に一度しか言わない言葉を入れ込む。言葉にほんとうの意味が宿る瞬間をちゃんと書きなさいというのが先生の教えでした」というふうなことをお書きになって、全くその通りのドラマだったなあと、私は思います。》

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