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言葉への向き合い方は、人と人との関係に似ている。(若松英輔) [若松英輔]

若松英輔さんの日経連載「言葉のちから」。12月16日言葉を練り磨く〜マラルメ「詩の危機」」。

《言葉はなるべく丁寧に用いた方がよい。不要に用いられた言葉一つでも、世のなかを大きく動かすことがあるからだ。そんな現実を私たちは日々、日常生活だけでなく、政治や経済の世界でも目撃している。/丁寧に用いるためには、言葉との関係を丁寧に築き上げていかなくてはならない。事情は人と人の関係に似ている。利得で結びついた関係は、利得が無くなれば終わる。だが繊細に深められた関係は、危機においてこそ、いっそう強固なものになっていく。》

言葉を記号だと思っているあいだは練磨することはできない。だが、言葉の本質が、不可視な意味であることを実感すれば、練磨せずに言葉を用いることの方がかえって怖くなる。

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