米国の本音 [現状把握]
ミリー将軍とオースティン国防長官は昨日、米国下院に出席した。
米統合参謀本部議長のマーク・ミリー将軍は、ウクライナにおける 「長期化する紛争」 は解決までに数年かかる可能性があると警告した。
「NATO、米国、ウクライナ、そしてウクライナを支援するすべての同盟国や同盟国が、しばらくの間関与することになると思います。」と米軍高官のミリーは下院軍事委員会で述べた。前に証言した。,
ミリーは2月のロシアのウクライナ侵攻以来、ロイド・オースティン国防長官の議会での初証言に含まれていた。公聴会は2023年の国防予算要求に焦点を当てる予定だったが、ウクライナにおける最近の動きが注目を集めた。
ミリー将軍は、米国がより多くの軍隊を東欧に配置すべきだと述べた。
前回の投資の結果として、ロシアの 「特殊軍事作戦」 に対する現在の米国の対応は、同じDoS関係者、情報機関、政治家によって先導されている。ウクライナの関与は、NATOと西側同盟国を使用した政治的な操作です。アフガニスタン撤退で見たように、ペンタゴンは政治の道具である。
2つの利害 (ペンタゴン対国務省) の間の分裂は、物事が失敗し、責任のなすりあいが始まったときに、最も迅速かつ容易に表面化します。それは、その分裂が大衆に目立つようになったときだ。覚えておくべき重要な点は、現在のウクライナの対応にNATOが関与しているにもかかわらず、国防総省ではなく、国務省が指揮をとっているということだ。
ミリーは、ウクライナは長期にわたる紛争であると指摘した。これが主な論点だった。
JCミリーが政治家であるのと同様に、ミリーは国務省が作成しているものの仮定と指示の下で彼の役割を運営しています。この長期的な紛争予測の結果、国防総省は東欧における米軍部隊のためにいくつかの新しいローテーション軍事基地を推薦している。
また、同じDoS攻撃や米国の諜報当局者が何を言っていないかを認識することも重要だ。耳をつんざくような不在です。まだ進展していないのは、外交的解決策や交渉による解決策の議論です。ミリーの弁護要求は、外交的解決策はないという立場を前提としている。これは、ミリー将軍とロイド・オースティン国防長官の証言の重要な部分です。
ウクライナは、米国が資金と武器を送ることなしに戦うことはできない。これを、オースティンとミリーのウクライナに関する発言と組み合わせれば、メディアでは取り上げられていないにもかかわらず、すぐに長期戦がこのケーキの中に焼き込まれているのがわかる。米国はウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領がウラジーミル・プーチンとの交渉に入ることを許さないだろう。
プーチンがゼレンスキーと 「和平交渉」 に入ることを望んでいないという西側メディアの声明を検討するとき、ミリーとオースティンからの証言を常に念頭に置いてください。
米国の立場がウクライナでロシア軍に対して長期的な反乱戦争を遂行することであることを知っているのに、なぜプーチンはゼレンスキーと交渉に入るのでしょうか?
「この戦争は、国内の政治家が国内の政治的決着をつけるために利用しているのか、それとも私の想像なのか」とグリーンウォルドに質問した。
グリーンウォルドは、世界の大半はプーチンの民間人に対する致命的な攻撃に「恐怖」を感じているが、「一日中ネットに座ってプーチンを糾弾し、すべての人をロシアのエージェントと呼んでも、ウクライナ人のために何もならない」と答えた。
バイデン政権を動かしている一団は、ウクライナでロシアと長い戦争をしたいのだ。 彼らは紛争を終わらせようとは言っていない。 彼らは戦争を継続させたいのだ。
ニューズウィークといえば、リベラルで米国では民主党、日本でも反自民色の強い記事が多いが多いのだが、このところ、ウクライナ紛争については、少し中立的な記事が目立つ。
これ以上戦っても互いに得るものはないと当事国が気づいたというのに、バイデン政権は戦争犯罪の認定や「体制転換」などの夢を見るばかりで、停戦を仲介する資格さえ失った。
と言うウィリアム・アーキン(元米陸軍情報分析官)の記事が掲載されていた。
さらに要約すれば、
- 「電撃作戦は頓挫し、ロシア軍は疲弊しきっている。ロシア政府も早急に停戦協議をまとめて消耗戦を終わらせようというウクライナの提案をまともに検討せざるを得ない」
- 「ウクライナ戦争はもう終わりだと、米国防総省の匿名の高官は語るが、ブリンケン米国務省高官は交渉の進展を認めない」
- 「ウクライナはアメリカの支援なしにロシアとの交渉を進めている」
- 「プーチンの立場は弱くなっており、ロシア経済は大きな打撃を受けている。全ては一変し、決して元通りになることはないだろう。だが現在進行中の戦争の終結に関して言えば、プーチンは(ウクライナのNATO加盟阻止やクリミアの保持で)勝利を宣言することができるのと同様に、ゼレンスキーもロシア軍を撃退し、独立国家としての揺るぎない自覚を確立し、大国に立ち向かう小国の手本を示したのだから。勝利宣言できる」
と言ったことが書いてある。
聖ソフィア寺院をモスクにしたトルコ大統領が時の氏神という皮肉
現在、和平交渉の主役は、トルコのエルドアン大統領だということに感慨を感じざるを得ない。
コンスタンチヌス帝が創建し、ユスティニアヌス帝が現在の建物を建築した、アヤソフィア(聖ソフィア寺院)は、ビザンツ時代はギリシャ正教の総本山で、オスマン時代はモスクで、その後は博物館になっていた。
それを、再びモスクにして、キリスト教世界に大きな衝撃を与えたのがエルドワン大統領だ。また、フランスなどと第1次世界大戦中のアルメニア人虐殺について、ジェノサイドかどうかで対立しているのもトルコで、フランスではそれを否定すると刑事罰だがトルコでは逆だ。
にもかかわらず、ギリシャ正教世界の最大の国家たるロシアと二位のウクライナの仲介者として両方が一定の信頼を与えているのがエルドワンなのだ。フランスのマクロン大統領など本来なら仲介に乗り出せる能力があったはずなのに。ウクライナ一辺倒なので資格を失い、エルドワンに要望を出すことくらいしか出来ない。
日本もやる気があれば、立場としては資格有りなのに、ロシア憎しで感情的になって、なにも平和に貢献しようとしない(
ともかく、ロシア帝国=ソ連=ウクライナ+ロシアその他であって、ロシア帝国=ソ連=ロシアでないといっても、屁理屈並べて否定するどうしようもない人が多い。それなら、大日本帝国のしたことに韓国の人も責任を問われるのかとかいうが、フルシチョフは幼少期にウクライナに移住、ブレジネフはウクライナ生まれで、いずれもロシア系ウクライナ人であり、ソ連統治下で有力者の地元としても、ウクライナは優遇され発展したといっても、嘘だと言い張るのだから始末が悪い。
アメリカ抜きで交渉した結果、相当な進展があったようである。ロシアの交渉団を率いるメジンスキー大統領補佐官は交渉を終えた後、ウクライナが「十分に練り上げた明確なプラン」を提示したことに安堵したと語った。ウクライナ側の提案は「精査した上で、国の指導部に報告する」「彼らの提案に対する、われわれの提案も示すつもりだ」とメディアに語っている。
ゼレンスキーもNATO加盟は諦めてもいいといい、クリミアも15年間は現状を容認するとまでいっているのだから、両者の溝は狭い。
この交渉の進展が、英米はお気に召さないらしい。さっそく、ウクライナに対する軍事援助の強化を発表している。
プーチンの国内での立場が悪くなっていると英米マディアは報じているが、和平の決断をするという観点から言えば、プーチンの方がゼレンスキーより弱いはずない。ゼレンスキーは戦争を続けるなら支持されるだろうが、止めるといえばテロに会う危険性も高い。
ならば、英米のように軍事的支援を強化して、ゼレンスキーが和平の提案に国内的に乗りにくくするのが賢いはずがない。
英米は、プーチンの権力基盤を崩したら和平が出来るようなこと言うが、和平はプーチンの権力が安定していた方が早くできると見るのが普通だ。
逆はこの際に関しては、あり得ない。アメリカはウクライナを全土廃墟にしても戦争を続けさせて和平を妨害し、ロシアもウクライナも立ち直れないようにしたいのだろうか。
たしかに、どちらも旧ソ連の片割れでよく似たものだから喧嘩させて一緒に潰すという深慮遠謀ならある程度は理解できるが、ウクライナ人を救い出そうとするなら、馬鹿げている。
そこまで追い込んだら、ロシアが核兵器を使うリスクを高めることも間違いない。もちろん核を使えば、ロシアが悪いのは間違いないが、挑発した方の責任もないとはいえない。真珠湾攻撃は申し訳なかったし、よほどへそ曲がりでない限りは、誤りを認めるだろうが、太平洋戦争の開戦を避ける努力をアメリカも十分して欲しかったというのが日本人の気持ちであるはずだ。
悪党を挑発して犯罪を起こさせたところで、犯罪を起こした者しか罰せられないが、それが賢いわけではない。
【追記 2022.4.9】
八幡和郎氏も別な視点から同じ見方です。
by めい (2022-04-09 04:52)