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mespesadoさん講義(21)日本にとって望ましい国家機構とは? [mespesado理論]

mespesadoさんの問題提起です。こういう議論こそ、国会も論壇もマスコミも本来すべきなのです。敗戦によってズタズタにされてしまった「国民の共通意思」を、どうやって立て直すかに関わってくると思います。このたび「出雲と大和」展を見て、帰ってあらためて図録を見て思ったのですが、「羅列」ではだめなのです。「志」が視えない。敗戦によって失ったもの、それは日本人の「志」、ふと今思ったところです。そういえば、雲井龍雄はまさに「志」の男でした。→「客舎の壁に題す」(平吹岳導)

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291 名前:mespesado 2020/02/09 (Sun) 15:37:54
>>288
> 【獅子身中の虫】だらけなので、安倍総理は、中国からの入国をSTOPさ
> せる事はできない!?
> 今回の事を安倍政権打倒に利用する者がワラワラと現れるのが目に見え
> るようですが…。

 最近は保守の人達の間にも安倍批判の意見が強くなっている。
 311と今回のコロナウィルスはとても良く似ているが、ウヨ・サヨで言うと大きく異なるのは、311すなわち原発事故のときは原子力=核兵器=日本の軍事力ということで保守系は原発擁護、リベラルは反原発だったので原発廃止に持っていかない安倍政権を保守は擁護、リベラルは反対で統一されていた。
 ところがこれに対し、今回は中国が発生源であることから、反中の保守は対応が生ぬるい安倍政権の対応に堪忍袋の緒が切れてとうとう安倍批判をし始めたわけである。
 で、これ、緊縮財政もそうだけれども、じゃあ自民党内の獅子身中の虫の抵抗が強いから実行できない、というだけの問題かというと、そうではないと思う。というのは、どんな問題にも反対勢力は存在するわけで、彼らは自らの利害を守るために、国会の議決の権限を持つあらゆる議員に根回しをするのは彼らにしてみれば、彼らの職責がかかった当然の行動であり、従って、実際の政治というものは、そういう獅子身中の虫が常に存在するということを前提にして運営していかなければならない。政権を担うということは、そこまで考えなければ機能しない、ということでもある。
 ということは、安倍総理の最大の弱点は、調整がどうにもうまく行かないが時間がない、というときに「強権を発動するのが苦手である」ということにこそ存在する。だからといって、強権発動ができる人ならよいのかといえば、それも違う。例えば小泉総理は郵政民営化にまさに「強権を発動」したが、それは狂気ともいえる「信念」に突き動かされたものであり、国益を考えたうえで強権を発動したわけではない。つまり、安倍総理のように、ものごとを全体を見まわして深く思考出来るうえで、なおかつ強権を発動すべき時には発動できるような意思を持った首相でなければ、今回のような緊急時にはうまく対応できないのではないだろうか。で、実はトランプ大統領は強権を発動すべき時には発動できる人のように見える(例えばイランのソレイマニ司令官の殺害など)。もちろんその結果については賛否両論があるであろうが、とにかくトランプ大統領強権を発動できるタイプのリーダーであることは確かだろう。
 ただ、悲しいことに、安倍総理が強権発動できない人だからといって、代替になる人物が、少なくとも現在の日本の政治家の中には存在しないことである。これはおそらく日本の国民性ともかかわる話で、強権発動出来ることと、ものごとを全体を見まわして深く思考出来ることが、日本人というか日本の風土や歴史を背景にした人間には両立できないのではないか、ということだ。
 この日本人の根源的な弱点というものが存在することを素直に認めたうえで、その制約条件のもとで、国家の機構を改定することによって補うとしたら、どういう国家機構にしたらうまくいくのか?
 そろそろそういう抜本的なところから考え直す時期に来ているのではないか、と思う。



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