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mespesadoさん講義(151)幸せに生きるには [mespesado理論]

《「イデオロギー」と「波長」ですが、例えば、「私は飲尿獣医さんの『飲尿』という『イデオロギー』について全く受け入れる所はないけれど、それでも飲尿獣医さんとは『飯山一郎』という『波長』においては、よく馬が合う」といった感じですね。》941:出世外人さん)

田舎からポッと出て大学生になったばかりの50年以上前、やたら出てくる「イデオロギー」の言葉がわからなくていたら、何かの本にたしか「関係性」という言葉で説明されていて、わかったようなわからないような。「イデオロギー」と聞くといつもそのことを思うのだが、出世外人さんが「波長」との対比で使われたことで、半世紀来のモヤモヤが晴れた。「イデオロギー」の「関係性」に対して「波長」の「固有性」。そして読むmespesadoさんの「幸せに生きる」法。「固有性」は「普遍性」に通ずる。たしかにそうなのだけれども、そうであるためには絶えざる「審神者(サニワ)性」が求められる。(そういえば「審神者性」については、つい最近書いたばかりだった。→https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2020-09-28-1

グローバリズムも反グローバリズムも単なるイデオロギーに過ぎないと悟った者にとっては、今の流行りに過ぎないグローバリズムに対して別に何とも思わない。》ところが、緊縮と反緊縮。これはウヨ・サヨ論争やグローバリズムの賛否論争とは違って、単なる思想の違いではなく、緊縮の方は単なる事実認識の間違いに過ぎない。・・・実は「思想の違い」ではなく「真偽の違い」。そうなのだけれども、いくら1+1=2と同じくらい正しい論であっても、その論を絶対視しちゃぁいけない。・・・「絶対だ!」と思った時の「心理状態」が危ない》「自分がある考えに固執している」ということを、第三者的に自分で「自分の上から眺められる」ようになることが大切》いざ、他人の「間違った」意見だと思うものに出くわしたとしても、すぐ上から目線でバカにしたりすることなく、真面目に相手の話を聞けるようになる。このくらい鷹揚に構えられるくらいになってこそ、真の余裕というものが生まれ、幸せに生きられる》943:mespesadoさん)

mespesadoさんが閑話休題で紹介された金平譲司さんのブログ「日本語の起源と歴史に興味を持つすべての方へ」
http://www.jojikanehira.com/。私も読み始めました。亀さんも早速の感想(946)、
サーッと目を通しましたが、日本語の成立に迫る上で欠かせない、重要なブログであると確信したし、またツランという視座に立脚した、金平譲司氏の「日本語の起源と歴史」についての論考、細かな点は兎も角も小生は基本的に賛同いたします。過去記事は他にもあるようなので、これから仕事の合間に通読していくつもりです。/最近はアルタイ語族は日本語のルーツではない、とするネット記事に時々接するようになりましたが、それなら日本語のルーツは何処だったかと時々考えていました。そんな時、サモエード系の言語という金平氏の指摘、お陰様で小生の日本語成立観に光明が差してきました。その意味でも、mespesadoさん同様、同氏の今後の活躍に期待したいと思います。ありがとうございました。》

*   *   *   *   *

936:亀さん:2020/10/02 (Fri) 07:43:05
>>930
> 三橋さんらによってボロクソに言われるアトキンソン氏

mespesadoさんの仰せの通り、三橋氏らがアトキンソン氏に対して、罵詈雑言を浴びせているのは本当の話です。では、何故に三橋氏らにアトキンソン氏は嫌われているのか、そのあたりの背景(理由)を正しく理解するには、以下の動画がお勧めです。
デービット・アトキンソンの正体について林千勝先生に教えて頂いた
https://www.youtube.com/watch?v=lDWJ187SkPU

林千勝氏については>>218でも小生は紹介しているが、同氏は出世外人さんの言葉で云えば「民族派」ということもあり、今のところ安心して同氏の発言に耳を傾けていられます。上掲の動画の場合も、日本の心(The soul of Japan)を真に理解する上で不可欠な概念、「共同体」について言及していたので、個人的に嬉しく思った次第です。蛇足ながら、この「共同体」についての書籍として、小室直樹の『危機の構造』(ダイヤモンド社)がお勧めです。

思えば、管首相は就任(9月16日)の翌々日の9月18日、朝食を取りながら竹中平蔵氏と一時間余り懇談しているし、9月25日にはアトキンソン氏とも竹中氏同様、一時間余りをかけて懇談しています。そのアトキンソン氏、東洋経済に以下のような記事を寄稿していました。
「日本は生産性が低い」最大の原因は中小企業だ
https://toyokeizai.net/articles/-/339534

管首相が推し進めようとしている「中小企業の再編」、果たしてこれが本物かどうか、つまり、究極的に管総理の深い〝深謀〟が秘められているのとどうか、mespesadoさんの貴重な発言を念頭に、また上掲の林氏の「アトキンソンは工作員」という言葉を念頭に、しばらくは管首相の言動を注意深く見守っていく必要がありそうです。

亀さん@人生は冥土までの暇潰し

937:出世外人 :2020/10/02 (Fri) 07:54:50
>>927 mespesadoさん
>私が思うに、菅さんは、
>実は「民族派」対「グローバリスト」の対立をも既に陳腐であるとみなして
>いるんじゃないかと思っているんです。

おっしゃる通り、「イデオロギー」という言上げした類型化は、実はあまり当てになりませんね。
「人類の平等」を掲げた共産主義者の実態がどういうものであったか・・・、そして戦前戦中の日本人の多くも「国家主義者」でしたが、敗戦とともにあっさり鞍替えしてしまいました。
また、イデオロギーが異なる同士でも意外に共存できるものですが、「波長」が異なるとどうしても相容れないものです。
菅総理と柿崎氏は少なくとも、「波長」においては通じるものがあるのでしょう。
「波長」というとあいまいな感じがしますが、ここにこそ言語化されていない内在的論理があるわけで、その辺を読み解くところがポイントですね。

>要するに、菅さんは、柿崎さんの思想・イデオロギーがどうであるかとい
>うことよりも、柿崎さんが安倍政権・安倍総理本人がどういう意図で何をや
>ろうとしているかを深く見抜いて理解しているというところを買ったのだと
>思います。

戦前戦中やバブル期の頃の日本のように、社会・組織が一つの価値観・風潮で凝り固まっていくと、とかく脆さ・危うさが出てくるものです。
その点、自民一強の中で、あえて一見異質でも一定の客観性を備えた分子を取り入れていくところに、菅総理の徹底したリアリストぶりがよく表れていると思います(まさに「恐ろしい」政治家)。

>グローバリズムの席巻に始まる「改革」の名の下での「既得権の破壊」

これについては、かけ声は大きいものの、実態としてはほとんど手付かずのままです。
既得権益を守る一方で、「自由競争」「市場原理」を中途半端に行っているしわ寄せが一般大衆のところに来ているわけで、それが社会の疲弊や分断を生んでいると思います。
その点、「緊縮洗脳」を解くことで、社会にBIの効果に似た余裕や平等性を回復できるのではないかということですね。
一方、この「中途半端な既得権の破壊」には、歴史的に醸成されてきた日本人の潜在意識にも大きな原因があると思うのです。その辺は追って後ほど・・・。

938:出世外人 :2020/10/02 (Fri) 08:10:24
>>929 亀さん
> 「日本天皇の本質が国民国土の安全を祈念する国家シャーマンだからです」

まさに、天皇の本質を端的に表されていますね。
ただ・・・・いまだに天皇を「専制君主」の残滓とみなすような風潮もあり、先の大戦の折には、もともと一神教でいう「神」とは別物である天皇陛下に「人間宣言」させるという奇妙なことも行われてしまいました。
これには日本古来の惟神の道に、巧妙に一神教の神の観念を混入させた、近世・近代の国学者、政治家の責任は大きいと思います。

939:mespesado :2020/10/02 (Fri) 08:24:56
>>936
 そうなんですよ。例の、日本がデフレであえいでいるときに、徹底したコストカットを追求していた時代によく使われていたコンサル会社で国際金融資本の悪名高いゴールドマン・サックス出身ですからね。
 ただ、思うに、彼らって「日本を搾取しよう」なんて「小さいこと」を企んでいるというよりは、思想的なグローバリズムっていうんですか、「正しい経済政策は人類に普遍的なものであり、データを徹底的に分析することでどの国でも経済的繁栄は実現できる」と本気で思っている連中なんだと思うんです。これに対して、日本のいわゆる「民族派」というのは、志は高いんだけれども、確かにアトキンソン氏が言うように「精神主義」に偏っているところがあり、「非科学的」なのは間違いないんですね。だから、ア氏にデータを元に論理的に指摘されると反論できない。
 しかし、私が例えば「人口ボーナス」論について反論したように、彼らの一見論理的な主張は、更に「深く」追求すると、実は「底が浅い」ものであることがわかる。日本人は、せっかく精神レベルは彼等より高いのに、論理的に考えるのがどうも苦手なようで、その結果彼らに言いくるめられてしまい、結局は彼らにいいように騙される、というパターンの繰り返しなんですよね。私はそこが歯がゆくて仕方がない。菅さんがどこまでこの罠に嵌らず国政の舵を切れるか、ということなんですが、この「日本人の苦手な論理性」を、例の柿崎さんのような側近がうまく補うことができれば最高なんですけどね。
 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
 閑話休題。

日本語の意外な歴史
日本語の起源と歴史に興味を持つすべての方へ
http://www.jojikanehira.com/

金平譲司さんという人が立ち上げたサイトですが、ちょっと読み始めましたが、もう「すごい!」の一言です。
 私も少し印欧祖語の言語学に関する本を読んだり日本語の起源に関するいろんな本(こっちの方は各種トンデモ本を含む)を多読してきて、この界隈の土地勘は少しあると思っているのですが、今までに読んだ本や記事を圧倒しています。この金平さんってどんな人かな?と思ってプロフィールを読むと、次のようにあります↓

> 1976年生まれ。神奈川県出身。フィンランド国立ヘルシンキ大学人文学
> 部卒業、修士課程修了。専門は一般言語学および欧州の個別言語学。日
> 頃は、日本ならびに海外の翻訳会社と医学分野や理工系分野の翻訳の仕
> 事をしています。多忙のため、遅々としたブログ更新になりますが、温
> かく見守っていただければと思います。

 フィンランドの大学出身とは珍しいですが、顔写真もあるので、想像するに、フィンランド人とのハーフかもしれません。で、肝心のサイトの内容なんですが、印欧祖語は専門分野だから当然として、日本語の古語を含む東アジアやベトナムなどの東南アジアの言語にも明るく、更にウラル・アルタイ方面の言語にも詳しくて、「何なんだ、この人は?超人か?」と思うような人ですが、学者ではなく、理系分野の翻訳業が本業とのこと。しかもツランの言語に詳しい。咄嗟に亀さんのことを思い浮かべてしまいましたが、亀さんが常々言っている日本人の起源の話とも根底で繋がっている内容になっています。とにかく内容がすごいし、また面白い。これは楽しみが増えたな、と思いました。日本人はどこから来たか、日本語の起源などに関心のある皆さまにも是非、リンク先の記事を読まれることをお薦めします。

940:mespesado :2020/10/02 (Fri) 08:44:15
>>937
> 菅総理と柿崎氏は少なくとも、「波長」においては通じるものがあるの
> でしょう。

 あ、それ、ものすごくよくわかります。スピリチュアル界隈でも「波動」という概念があって、その「波動」の「周波数」が一致しない人とは話が合わないし、そういう人を遠ざけようともがくとかえって引っ付いてきてしまうが、そんな感情を「浄化」すると、そういう波長の合わない人との関係は自然に疎遠になる、などという文脈でよく出てきます。

> 「人類の平等」を掲げた共産主義者
> 戦前戦中の日本人の多くも「国家主義者」

↑日本の「民族派」を自称する保守派は、前者の誤りはよくわかっているけれど、後者も実は前者と同じく「イデオロギーの罠」に陥っていますよね。
 私は、実は「天皇」「皇室」を有難がり過ぎてあまりに依存しすぎるのもまたイデオロギーの罠に陥ってしまうのではないかという危惧を感じるのです。今、皇室の男系が先細りで、皇室の存亡が危ぶまれていますよね。でも、日本人がもしこのイデオロギーから真に自立することができれば、こういう問題にハラハラすることも無くなり、「天皇」という、歴史上たまたま発生した「やんごとない血筋」にすがり切ってしまう危うさからも解放されると思うんですね。ただ、現在の日本人の精神レベルだと、なまじこんなことを主張すると、サヨクの「天皇制廃止論」という、もっと次元の低いイデオロギーに絡めとられてしまって、こういうネガティブな勢力にうまく利用されてしまうだけだとは思っています。

> 「中途半端な既得権の破壊」には、歴史的に醸成されてきた日本人の潜
> 在意識にも多きな原因がある

 これは興味深いテーマですね。楽しみにしています。

941:出世外人 :2020/10/02 (Fri) 09:58:03
>>940
「イデオロギー」と「波長」ですが、例えば、「私は飲尿獣医さんの『飲尿』という『イデオロギー』について全く受け入れる所はないけれど、それでも飲尿獣医さんとは『飯山一郎』という『波長』においては、よく馬が合う」といった感じですね。

>>936
亀さん、現代の日本の政治上状況を読み解く上で欠かせないキーワードが「民族派」であるという鋭い卓見は、あくまで飯山先生によるものですよ。
ところで、アトキンソン氏の寄稿、「日本は生産性が低い」最大の原因は中小企業だ」を一読しました。
こんな10数年以上前に流行った化石のような論理をいまだに振り回している人物って一体何者???
アメリカのように自由競争が浸透した社会ではアトキンソン氏の論理も有効ですが、日本は自由競争ではなく、官僚が産業を取り仕切る「官産複合体」の国です。
電力や通信分野が典型で、あらかじめ官僚が大企業に産業のパイを割り振り、大手はおいしいところを取った上で下請けや子会社に割り振り、さらにその残りが子請け、孫請けに割り振られていく、という構造なので、中小企業の生産性=利潤が低い、というのは常識のはず。
しかし菅首相があえてこうした常識を棚上げしている目論見は・・・竹中氏、アトキンソン氏という奇態な素材でどんな料理を作ろうとしているのでしょうか?

942:mespesado :2020/10/02 (Fri) 12:48:32
>>936
 亀さんがリンクを貼っていた動画と記事を改めて見てみました。
 まず最初は2番目のリンク先である次の記事↓

「日本は生産性が低い」最大の原因は中小企業だ
https://toyokeizai.net/articles/-/339534

について、個別具体的にア氏の主張について検証してみたいと思います。
 まずは最初の
> 国の経済は、「人口増加」と「生産性向上」の2つの要因によって成長し
> ます。

> これからの日本は人口が急減します。一方で、高齢者は減らないので、
> 社会保障費の負担は変わらずのしかかり続けます。この負担を背負いな
> がら、貧困に陥ることなく生活を維持していくためには、生産性の向上
> に集中的かつ徹底的に取り組まなくてはいけません。

 いきなり①「貨幣有限論」というか、オカネは増えないものだ、という典型的な緊縮脳・家計簿脳の考え方と、②経済の発展イコール生産性の向上であると考えていることと、③生産力は労働人口に比例するのに、少子化と高齢化で放置すれば生産力が落ちるので、生産性、すなわち単位人数当たりの生産量を増やさなければならない、という3重の間違いを犯しています。
 もちろん正解は、①'オカネは経済活動の増加量と貯蓄の増加量に見合うだけ刷って増やさなければならないし、②'今のような供給過多の時代には経済の発展イコール消費の増大であって、生産性の向上は本質的な要素ではないし、③'生産はロボットや機械が行っているので労働人口には比例しない、というわけで、ア氏の議論は前提からしてそもそも間違いだらけなわけです。
 しかし、じゃあ前提が間違いならその後の議論も無意味かというと、そうではない。2ページ目以降で展開されているのは、いかにすれば「生産性」が向上するか、という議論で、日本人がこれをデータから理論的に考察せず、すぐ精神論に走るというのは全くその通りで間違っていないわけです。
 しかし、その中で「中小企業は日本の宝」というよく言われる言葉について、「独自技術」が中小企業の存在意義だ、というのが日本の俗説なのですが、「日本の俗説」の誤りは「独自技術」が「中小企業」に固有の特徴だという勝手な思い込みであり、ア氏の誤りは「独自技術」に対する理解の底の浅さにあります。前者の誤りは、単に日本の過去の経緯がまさにそうだったというだけのことであり、>>941 で出世外人さんが
> 日本は自由競争ではなく、官僚が産業を取り仕切る「官産複合体」の国
> です。
と喝破したように、日本の官僚依存の歴史による偶然による経験に過ぎないものを、絶対の必然であるかのように私たちが勘違いしていることによるものですし、一方のア氏の間違いというか、底の浅さは、「量」の問題にばかり注目して「質」の問題を等閑視していることです。そもそもア氏はやたらデータデータと言いますが、データに出るのはいずれも「量的」な指標ばかりであり、「質」をデータ化するのは難しい。しかも西洋人は、ドイツや北欧の一部を除き、消費者が「質」より「安さ」を求める傾向が強く、消費者の行動がデータの指し示すとおりに動くから尚更そう思うのでしょう。
 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
 次は、最初のリンク先、すなわち林千勝氏をゲストで迎えた三橋TVの動画について↓
https://www.youtube.com/watch?v=lDWJ187SkPU

 確かに国際〇〇資本が世界でどのように暗躍して来たか、そしてアトキンソン氏がまさに彼らの工作員の行動パターンそのもののことを言い出していて、菅さんの政策案も彼の主張そのものである、というのも全くそのとおりだと思うのです。
 ですが、一番大事なのは、菅さんが「工作員」であるアトキンソン氏の企みを真に受けて、それを日本で実行したとき、その結果がどうなるかです。これには2つの観点があって、①その実行結果が「共生」意識の強い日本ではア氏の思惑通りにことが進むかどうか、②仮に思惑通りに進んだとしても、ア氏が重要視していない部分で良い結果を齎すのではないか、この2点です。
 まず、①は、例えば安倍政権時代の米ネオコンの日本搾取の企みだった、TPPや集団的自衛権を隠れ蓑にした自衛隊の米軍傭兵化を、日本側のうっちゃりで、日本に都合の良いように改変して米国に付きつけ、米ネオコン側がそのうっちゃりにビビってシッポをまいて逃げ出した、という実績が日本(の安倍政権)にはあるわけです。この作戦で「裏で糸を引いたに違いない」菅さんが、そう簡単に「奴ら」の思惑通りにやられるとは思えない
 次の②は、ア氏はよく読めばわかるように、生産者のこと、というより、生産者側の金儲けのことしか念頭に無く、消費者なんてカネ儲けの道具にしか考えていない。だけれども、消費者に受け入れられて売れなければ儲からないわけだから、消費者の利便性は確実に向上する。ア氏はそんなこと関心がないだろうけれど、菅さんはここが最も大事だと気付いているのではないか。つまり、究極、菅さんは消費者の利便という究極の目的のために、こういったグローバリストの新自由主義者を「利用しているだけ」という見方ができるわけです。
 つまり、ア氏の考え方が「正しい」のか「誤り」なのかということは、こういうのをまさに「イデオロギー」と呼ぶのであって、敢えてハッキリ言えば、そんなことはどうでもよいことです。つまり「結果よければすべてよし」なのです。

943:mespesado :2020/10/02 (Fri) 12:57:13
>>942
 で、最初の動画の林千勝氏のおっしゃるような、このままグローバリズムが日本に浸透すると、「日本の善さ」である「共生の心」が破壊される!という危惧ですが、私はあまり心配していません。というのは、確かに「共生の心」なるものが単なる日本人だけの「文化」に過ぎないのなら、このままグローバリズムが世の中を席捲すると消え去ってしまうかもしれませんが、日本人固有と思われている「共生の心」というのは、実は人類に普遍的に存在する「集団本能」であり、たまたま日本以外では、他民族との資源の奪い合いの長い歴史によって「共生」本能より「他から奪ってでも生き延びる」本能の方が勝ってしまったがゆえにその陰に隠れてしまい、あたかも「共生」の心が「日本人の固有伝統文化」であるかのように思われているだけだと思うのです。
 こういう観点を腹に据えて、次のような反緊縮派の悲観論者の連ツイを眺めてみます↓
https://twitter.com/seijiakaaki/status/1310975728867926017

お刺身@seijiakaaki
> にゃーん(今から嫌な事書きます)

> 悲観して愚痴ったところで現状が好転する事はないし、むしろただただ
> 前進する力をそぐだけなので私はあんまり弱音を吐く習慣はないんです
> けど。
> ちょっとだけ弱音を吐かせて頂くと
> 日本すでに詰んでね?というのはわりと否定できない想いではあります
> ね。

> 政府、マスコミ、識者、国民、そのすべてが衰退を志向する国にどんな
> 希望があるんですかね?政権交代?クーデター?災害、疫病はすでに経
> 験済みなのであとは戦争ぐらいですかね。

> 反緊縮運動が希望だという意見もあるのでしょうが、現状対立などと呼
> べるようなものがこの国にあると言えるんでしょうか。私たちはほぼほ
> ぼノイズに過ぎず、この国は一丸となって衰退を熱望しているというの
> が主観抜きの客観的な状況分析な気がします

> にゃーん。にゃんにゃん。

> #深刻なにゃん不足

> 春樹ちゃんは『この世界に救いというものはないが、それでもアイロニ
> ーはある』と言っていたけど、
> この国が衰退のスパイラルから逃れふたたび繁栄するという妄執は望む
> べくもない夢物語にすぎず、

> 戦中の反戦派の思いを追体験してみたり、衰退のスパイラルの果てに手
> の届かない遠い未来では私たちの主張の正しさは証明されるであろうと
> いうような夢想のみが私たちが選択できる現実的な慰めのような気もし
> てます

> 中野先生の『いちど没落にロックインした国は手の打ちようがない』
> 『日本はある意味において、すでに手遅れ』というのは悲観主義という
> よりは冷徹な現状分析な気がします。もちろん避けようのない没落とい
> うのがどの程度のものを指すかで大分絶望度は変わりますが…

> 「没落について」中野 剛志氏(評論家)グローバル資本主義を超えてII
> 国際シンポジウム「グローバル資本主義を超えてII-『EU体制の限界』
> と『緊縮日本の没落』」2018年10月13日 京都大学 シンポジウムホール
> で行われた講演配信
https://youtu.be/OoduEx7tl2k

> 私はねー、いずれ、過ちは過ちとして認識されるだろうというのはみじ
> んも疑ってはいないのですが、私たちが認知できるタイムスパンでそれ
> が起こる可能性ってどんぐらいなんでしょうね?とも思ってます。

> まぁでもやるんだよ

> 私のグラスは常に空っぽがデフォルトなので、満たされてないと嘆く暇
> があるなら、1滴でも2滴でも水を注ぐことに腐心する方が生産的でしょ
> う、何せ空っぽより水が減ることはないので気が楽です

> 例えグラスの底が抜けていたとしても、まぁやることは変りません。

> という訳で愚にもつかない暗めのお話をしてみました

> まぁ埒もない単なる弱音なので聞き流しておくんなまし。にゃん

> とりあえずやっていきましょう

> おやすみなさい。また明日

 途中で紹介されている、中野剛志氏による「没落について」という講演の動画↓
https://www.youtube.com/watch?v=OoduEx7tl2k&feature=youtu.be

を見ると、あの貨幣のカラクリをわっかりやすく解説した名著を書いた人にしてはひどい悲観論なんですが、これも実はイデオロギーに囚われた人の悲観論と全く同じことなんですね。ウヨク対サヨクとか、グローバリズム対自国主義の対立は単なる思想の違いに過ぎないので、特定の思想が正しいという観念に囚われてしまうから、その思想のとおりになっていない世の中に悲観してしまう。中道派や保守派の反緊縮の人は、サヨクが時代に合わないイデオロギーに過ぎない、と客観的に眺められるから、左派政党の凋落を何とも思わない。ところが反グローバリズムを正しいと考える中野さんは、世の中がグローバリズムの方向に暴走しているから絶望してしまう。しかし、グローバリズムも反グローバリズムも単なるイデオロギーに過ぎないと悟った者にとっては、今の流行りに過ぎないグローバリズムに対して別に何とも思わない。
 で、緊縮と反緊縮。これはウヨ・サヨ論争やグローバリズムの賛否論争とは違って、単なる思想の違いではなく、緊縮の方は単なる事実認識の間違いに過ぎない。このため、上で引用したツイッターの人は「事実として間違った認識が大多数を占める世論」に絶望しているわけだけれど、実は「思想の違い」ではなく「真偽の違い」であっても、人間の意識においてはこの両者の間に何の違いもありません。「自分の意見が世の中に広まるとは限らない」ということに納得している人は多いけれど、これが「自分の意見」ではなく、「正しい論」だと思ってしまったが最後、もう自分にとっての「正しい論」と異なる「現実」が絶対に受け入れられなくなる人も、これまた多い。
 でも、単なる思想の違いであれ、明確に真偽の違いがあるものであれ、それに賛成又は反対の人間が取る態度って、もともと人間という生物は、そういう仕様になっているもの。いくら1+1=2と同じくらい正しい論であっても、その論を絶対視しちゃぁいけない。というか、そのような「絶対だ!」と思った時の「心理状態」が危ないのですね。そんな心理状態のときに、貴方の考え方に反する人を前にすると腹の底から拒絶の感情が湧きだすのを押さえることができなくなる。だから、例え完璧に正しい論だと貴方がいくら信じていたとしても、それに「固執」したりしないこと。と言うか、それがどうてもムリというなら、「自分がある考えに固執している」ということを、第三者的に自分で「自分の上から眺められる」ようになることが大切です。「あ、オレのやつ、例の考えに固執してやんの、アハハハ」くらいに自分のことが客観視できるようになるとよい。そうなれば、いざ、他人の「間違った」意見だと思うものに出くわしたとしても、すぐ上から目線でバカにしたりすることなく、真面目に相手の話を聞けるようになる。このくらい鷹揚に構えられるくらいになってこそ、真の余裕というものが生まれ、幸せに生きられる、というものでしょう。
 そういうわけで、仮に「共生の心」の原点に日本人が気付かなかったとしても、先に「搾取が行き着くところまで行った」西洋人の方が先に気付いてそれを日本が「逆輸入」するというルートもあり得るので、「人類の本性」という大きな観点から眺めると、そんなに悲観することでもないんじゃないかと思えて来るのです。

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めい

mespesadoさんが注目された、金平譲司さんのブログ「日本語の意外な歴史」関連です。

   * * * * *

951 名前: 亀さん 2020/10/04 (Sun) 04:58:19
mespesadoさんに紹介して戴いた「日本語の意外な歴史」、現時点で計139本の記事をアップしていることが分かる。
http://www.jojikanehira.com/archives/list

今朝も、仕事の合間に幾本かの記事に目を通したのだが、ハッと思ったのが以下の記事・・・
本ブログの今後の予定について
http://www.jojikanehira.com/archives/16579634.html

同記事が108本目の記事であるというのも、なかなか印象的だ(108の煩悩)。

同記事には以下のようなことが書かれていた。
__________
近年で最も大きな変化といえば、なんといってもインディアン系の言語が日本語に特大の影響を与えたことが明らかになってきたことです。日本語の語彙に得体の知れない巨大な部分があることは早くから察知していましたが、私はこれを中国語によって消し去られたシナ・チベット系言語の影響(遺産)であろうと長い間予想していました。ところがそうではないことが確実になってきたので、過去の記事も適宜修正していきます。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「インディアン系の言語が日本語に特大の影響を与えた」・・・。この記述に接し、過去に書いた幾本かのインディアン、あるいはインデオについての記事を咄嗟に思い出した・・・。例えば、
アルゼンチンで思ふ(3)
http://toneri2672.blog.fc2.com/blog-entry-1585.html

同記事で小生は、「■インディオと縄文人に見る共通点」というテーマで書いていたwww

女性は太陽だと頑なに信じる亀さん@人生は冥土までの暇潰し
http://toneri2672.blog.fc2.com/blog-entry-1197.html

by めい (2020-10-04 07:51) 

めい

《数万年の時を経ても今日まで変わらず保存されている言語の性質に注目した議論》

   * * * * *

954:mespesado :2020/10/04 (Sun) 14:46:39
>>939 で紹介した金平氏の「日本語の意外な歴史」について、関連の話題をネット検索していたところ、以前、世界の古層言語が新興言語で置き換えられてしまい、そんな中で日本語は古層の言語をそのまま引き継いでいるという議論をネットで見たことがあるんだけれど、探しても見つからない、という話をしたことがあったのですが、遂にそれを見つけました↓
日本語の起源を旧石器時代に探る
https://www.culturebeanz.com/entry/2020/02/12/003432/

 金平さんの論が、言語を数千年レベルで遡る通常の比較言語学の話であるのに対して、上記の議論は言語の根幹をなす基本的な文法の違い、つまり語彙が置き換わったり語順が置き換わったりと言うような変化が生じても、数万年の時を経ても今日まで変わらず保存されている言語の性質に注目した議論です。ご参考までに。

by めい (2020-10-05 04:39) 

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