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北東アジアの安定を目指すロシアの北朝鮮支援 [田中宇]

田中宇氏の国際ニュース解説会員版「◆ロシアと北朝鮮の接近」。
要約:《【2023年9月9日】ロシアが北朝鮮を軍事支援することで、米国側は、抑止力が増した北に対して軍事挑発しにくくなり、中長期的に緊張緩和していく。北が弱い状態だと、米韓日は軍事的な現状維持を目的として北との対立を扇動し続けられたが、北が強くなると挑発策のリスクが高すぎる。米国は覇権崩壊で軍事力が低下し、日韓は、中露と和解せざるを得なくなり、中露の仲介で北とも和解していく。》

以下、ダイジェスト。

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米国は本質的に北と関係改善する気がなく、むしろ北との軍事対立を恒久化して日韓を傀儡にしておく策をとっていた。日韓も米国の傀儡が心地よかったので北との対立維持を望んだ。北も軍部優位の政体なのでそれで良かった。これで70年が過ぎた。 /ところがプーチン(中露)は今、北朝鮮を味方・事実上の軍事同盟相手として認めて積極的に軍事支援を増加し、核保有も容認して、北が米国側に対して軍事的な抑止力をつけてしまうことをやっている。/北が抑止力をつけているのに、北と米国側は、相互に一触即発の好戦的な態度をとり続けている。対応を間違えると、70年間の朝鮮戦争の停戦状態が外れて大戦争になりかねない。/しかし、プーチンは「朝鮮半島と北東アジアの安定と安全を確保するために、ロシアは北朝鮮との関係を改善している」と言っている。マスコミと軽信者たちは「プーチンがまたウソを言っている」と思うだろうが、私はそう思わない。/ロシアが北朝鮮を軍事支援することで、米国側は、抑止力が増した北に対して軍事挑発しにくくなり、中長期的に緊張緩和していくことになる。/北が弱い状態だと、米韓日は軍事的な現状維持を目的として北との対立を扇動し続けられたが、北が強くなると、本物の戦争になりやすく、挑発策のリスクが高くなりすぎる。/とくに、戦場になったら国家的な全破壊になる韓国は、中露に仲介してもらって北との和解が必要になる。中露朝と和解したい韓国と、敵視し続けたい米国との乖離がひどくなる。米国は(隠れ多極派が牛耳っているので)覇権崩壊しても中露朝への敵視をやめず、韓国は中露に頼る傾向を強める。/ロシアが北を強化することによる軍事バランスの変化は、中長期的に、プーチンが言う通り、朝鮮半島の緊張緩和につながっていく。/とくに、きたるべき米国の金融崩壊が起きた後は、米国の軍事力が低下し、韓国も日本も中露と和解せざるを得なくなり、中露の仲介で日韓が北と和解する流れになる。

米国側を自滅させるウクライナ戦争が長期化し、中露が勝ち組、米国側が負け組になる構図が定着している。中露はもう米国に気兼ねする必要がなくなった。/その上で北朝鮮の問題を見てみると、悪の根源は北の好戦性や核武装でなく、米国が北を敵視して潰そうとしている点だというのがわかる。米国側の北敵視が減れば、北は好戦性や核兵器を引っ込める(ひけらかさず穏便に隠匿する)。》

今後しばらくは、米覇権の崩壊が(報じられないので)顕在化せず、ロシアによる北の軍事強化も過小評価され、北と米国側との一触即発の対立劇が続く。 /しかし、その間に北は強化され、中露が世界経済を非米化する流れが進み、最終的な米国の金融と覇権の崩壊になる。気がつくと日韓は米国に頼れなくなっており、中露朝と和解する方向に転換する。》

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めい

◆令和05/09/09(土) 北朝鮮が戦術核搭載潜水艦を配備
北朝鮮の戦術核搭載潜水艦
http://grnba.jp/index.html#ao09091

北朝鮮が戦術核搭載潜水艦を開発し、金君玉英雄号と名付けられた潜水艦の進水式に、金正恩が出席した。

名前の由来となった金君玉は、北朝鮮海軍の魚雷艇指揮官で、1950年に英米の連合艦隊を攻撃した人物だ。

この潜水艦はロシアのロメオ型潜水艦に酷似しており、核弾道ミサイル北極星ー3が10発ほど搭載可能であるという。

一方の米韓は今月15日に、1950年の仁川上陸作戦73周年を記念して、ソウル沖で海上軍事演習を行う予定だ。

それを前に、金正恩は12日に列車に乗ってウラジオストックに出向き、プーチンと会談する予定であると伝えられる。

にわかに、日本近海で核兵器が使用される可能性が高まってきたが、核が落とされるとしたら横須賀米軍基地だろう。
野崎晃市 (49)

by めい (2023-09-10 05:34) 

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