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9月定例会を振り返る(2)放課後子供教室 [議会]

逆になったが、決算委員会に先立つ文教厚生常任委員会の開催は9月9日。この委員会、「放課後子供教室」で盛り上がった。

〈質問〉今年から宮内小学校で「放課後子供教室」が全面実施されているが、その状況は。
〈社会教育課長〉平成28年に沖郷小学校、平成30年に赤湯小学校、今年度宮内小学校で開設。コロナ禍で当初予定より遅れて7月6日に開級式を実施。その時点では130名登録。現在は200名にまで増え、常時利用が110名ほど。指導員の先生、サポーター17名が登録。子供たちが元気に活動できるよ楽しみながら見守っている。
〈質問〉それだけニーズがあるのかと驚かされる。子供教室は社会教育が主体になるわけだけれども、学校教育の方での反応は。
〈学校教育課長〉日常の学校でできないことも体験させていただいていると思うので、そういう意味でたいへんありがたいことと捉えている。
〈質問〉南陽市の事業の目玉というか、ひとつの看板になるものだと思うけれども、他の先進事例は。
〈社会教育課長〉沖郷、赤湯、宮内は平日の毎日型、他の小学校はイベント型。平日毎日型の先進地は関東の方にあり、視察などを行なって実施した。山形県内で平日毎日型は南陽市だけ。他の自治体から見たら南陽市が先進地。
〈質問〉それはほんとうにうれしいことだ。戦後75年経って、日本の教育は果たしてこれでよかったのかどうか。100万を超えるニートを生み出すような教育とは一体何だったのかという疑問がある。これからの教育、ほんとうに根っこから考えねばならないという時に、この放課後子ども教室は思いがけないところから日本の教育を考える上でのインパクトをもたらすように私には思える。この際、いけいけどんどんで、先進地の誇りを持って、先進地の情報も吸収しながら、市を挙げて本気になって取り組んでいってほしい。

委員会終了後も残った委員同士でひとしきり話題になったこともあり、管内視察は宮内小学校の放課後子供教室にしようということになった。

さてここまで書いたところでいま、ユニセフ38カ国調査の結果をうけた「『日本の学校は、身近な小さな世界の全体主義をかたちづくっている』 日本の子どもの精神的幸福度ワースト2位 なぜ?」の記事を読んだ。(https://jp.sputniknews.com/japan/202009217789767/

《日本の15歳の子どものうち、生活に満足していると答えたのはわずか62%であり、ワースト2位だった。1位のオランダは90%、最下位のトルコはわずか53%だった。・・・こうした状況について、明治大学文学部准教授の内藤朝雄氏に話を聞いた。/内藤朝雄准教授:「・・この背景には、日本の極端で独特な集団主義の学校教育がある。日本の学校を観察した日本以外の国の人は、その集団主義教育のありかたが、軍隊に似ているという印象を受ける。/日本の学校は、あらゆる生活(人が生きることすべて)を囲いこんで学校のものにしようとする。学校は水も漏らさぬ細かさで集団生活を押しつけて、人間という素材から「生徒らしい生徒」をつくりだそうとする。日本の学校は、国家の規模の全体主義ではなく、身近な小さな世界の全体主義をかたちづくっている。ただ外形的行為が同じであることを要求されるだけでなく、心をこめて、表情や涙などをふくめて、全存在が、独立した個人ではなくなり、響き合う合唱のアンサンブルのような学校の生徒らしい生徒になることを要求される。日本の学校で最も大切とされることは、勉強をすることではなく、心を一つにすることである。それを典型的にしめすのが、この動画がしめすような運動会の姿である。https://youtu.be/RZuz8vcCN2s/・・・このような学校生活の全体主義は、児童生徒同士の人間関係にもあらわれている。学校で、こどもたちは、いつも他人の目を気にして生きる習性を身につけさせられる。空気を読むことが、何よりも大切だという価値観を身につけさせられる。/こころを一つにすべしと、きめ細かくベタベタさせる集団主義のしくみのなかで、子どもたちは、「友だち」がいないと悲惨な境遇になるとおびえ、必死でベタベタして生きている。その、無理に無理をかさねて「友だちを作為する」こわばりの結果が、このワースト2位にあらわれたと考えられる。/私は、このような不健全な小さな全体主義ともいうべき日本の集団主義は、子どもたちを不幸にし、日本を不健全な社会にするので、やめるべきであると世に訴えている。集団主義教育をやめると、子どもたちがバラバラになってしまうという人もいるが、逆だ。日本独特の極端な集団主義教育をやめて、学校を先進諸国の普通の学校にした方が、子どもたちは、個人と個人として、気楽に「友だちになり」やすくなる。」》

「心を一つ」にすることを目指す集団主義教育が、いつも他人の目を気にして生きる習性を身につけさせ、その結果、ほんとうの友達関係をつくることができなくなっている、という指摘になるほど。

として、「放課後子供教室」にそこを打開する可能性はありやなしや。「ある」という予感。

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