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mespesadoさん講義(129)重要な指摘、二つ [mespesado理論]

◎日本の経済成長が止まった理由:「なぜ右肩上がりでなくなったか?」と問うなら、その答は、「生活必需品が100%普及したから」。これ、令和になった今でもズバリ主張している人を見たことがない。なぜなのか?/ 人間の頭って、ある善いことが起きたとき、その原因を探すのに、「前兆となるどんな善いことが生じたからなのか」と考え、逆に悪いことが起きたとき、「前兆となるどんな悪いことが生じたからなのか」と考えるものだ。高度成長が終わった、という「悪いこと」が起きた理由としてしばしば言われている説は、オイルショックという「悪いこと」だったり、少子高齢化という「悪いこと」だったり。1990年代以降のデフレの定着も、「バブルの崩壊」とか、その後の「リーマンショック」とか「消費増税」とか、「悪いこと」に原因を求める。でも、実際は、必需品の100%普及とか機械化による労働の軽減といった「善いこと」が原因で高度成長終焉やデフレ継続のような「悪いこと」が生じる、という発想は見たことがない。これを認めると、人間が素朴に持っている道徳観というものが根底から崩されるから、意識に上る前に、本能的に頭が生理的に受け入れられないからなのかもしれないな。》
◎平成以降経済が停滞し、安倍政権でも経済政策がうまくいかなかった根本的な原因:《貨幣に関する正しい理解が世の中に普及していたら日本も落ちぶれることが無かったはずなのに、この時点では、日本だけでなく、世界中で貨幣に対する正しい理解をしている人がおらず、「貨幣を経済規模に合わせて適量に増減させる」という正しい発想が無く、増やせない(と思ってるだけで実は増やせる)貨幣の中では貨幣(=富と信じている)が一定量に固定されている中、誰もが生き延びるために必然的に富の奪い合いが起きるから、レントシーカーのような人を騙す術にたけた人がはびこるようになる。》平成の初期に正しい貨幣観に誰も気づかなかったために貨幣を適量に増やすことをせず、そのため人からいかに貨幣を奪うかという術に長けたレントシーカーが世の中を牛耳るようになってしまった。ところが彼らの利益は、まさにその「貨幣が増えない」という環境の下で最適化されているから、今更正しい貨幣観に則って貨幣を適量に増やすことをされると自分達に最適な環境がくずれて「生きていけなく」なってしまう。だから貨幣量の最適化に必死で抵抗するようになる。》《平成の初期にもし正しい貨幣論に人類が気付いていれば、他人の富を争奪する必要もなく、従ってレントシーカーが跋扈することも無く、従って彼らが正しい経済政策を妨害することもなく今の人類は豊かな経済生活を謳歌していた》

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811 名前:mespesado 2020/09/05 (Sat) 08:30:14
 日本人の絶望的な「緊縮脳」を、その根っこに宗教や脳科学の問題があると指摘するツイートがあったので紹介します↓

リフレ女子@antitaxhike
> それにしても、積極財政派が少数派であるということは、わが国にとっ
> て何よりの不幸だと思う。少数派すぎるが故に、石破氏のような、どう
> 考えても総理にしてはいけないような人ですら、「消費減税に理解を示
> しているから(?)」という理由だけで支持しても良いのではと思う人
> が出てくる。
 ↓ ↓ ↓
遊川恒星@kouseiy
日本人は「国が苦しい時は上が率先垂範して奢侈を控えて貯蓄をする」
> 以外の経済政策を知らないんですよ。
> そしてそれを否定する事は徳川吉宗、二宮尊徳を否定する事に他ならな
> いから、罪悪感が相当な心理的負担になるので…。そこの罪悪感をなん
> とかするしかない。キリスト教世界でそこをやったのが
 ↓ ↓ ↓
遊川恒星@kouseiy
> プロテスタントであると喝破したのが、かのマックス・ウェーバーの
> 「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」なわけで。
> では日本で「経済を回すのはいい事だ!」と宗教的倫理で、言いかえれ
> ば大衆の罪悪感を騙す事ができるように世論を誘導できるのは何か。そ
> れが日本社会の歴史的な課題かと。

早川タダノリ@hayakawa2600
> 例えば「日本で、ルールを少しでも逸脱した人がバッシングを受けてし
> まう現象が相次いでいますが、根底には、セントロニンサポーターが少
> ない、という脳の生理的なしくみが関与している可能性があります」と
> 著者は書く。社会と歴史がふっとんで、〈現象→脳のしくみ〉と、直結
> されるのである。ひでえ。
 ↓ ↓ ↓
早川タダノリ@hayakawa2600
> 脳科学者の中野信子『空気を読む脳』(講談社+α新書)をようやく入
> 手。日本の文化として現象したさまざまな事態を、「日本人の脳」の働
> きに直結して解釈するというすさまじい代物であった。これが14万部も
> 売れているらしいが、日本文化論+脳科学ヤバイ。イヤハヤ南友。

↑上で「セントロニンサポーター」とあるのは、正しくは「セロトニントランスポーター」で、これはWikiによれば
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%AD%E3%83%88%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90

> セロトニントランスポーター遺伝子(セロトニントランスポーターいで
> んし)とは、神経伝達物質であるセロトニンの伝達に関係する遺伝情報
> が書き込まれた遺伝子である。染色体番号17に存在する。組み合わせは
> SS型、SL型、LL型がある。

> この遺伝子型を持つ者の割合は国や民族によって異なる。日本人はS型保
> 有傾向が欧米人に比べ5割も多い代わり、LL型保有者は3%と世界で最も少
> ない。

とあるが、まだよくわからない。そこで別のサイトを見ると、
脳科学者中野信子が語る! 第2回 投資に必要な脳育とは!?(前編)
https://money-campus.net/archives/6593

> セロトニントランスポーターの数は遺伝的に決まっているのですが、
> この数が少ない人の割合が日本人は約97%と、世界的にみても非常に高
> い。つまり、世界で一番不安になりやすい民族なのです。

↑これは興味深い指摘。
 だからこそ、「財政赤字が膨大だ」と聞くと、大いに不安になり、「国の赤字は国民の黒字」とか聞いても、これを「気休めの洗脳」くらいにしか思えないのかもしれないですね。つまり、積極財政を主張したければ、いくら理屈で訴えてもダメで、何等かの形で「緊縮財政を続けることが、人々の気持ちに本能的な不安を生じさせる」ような「何か」に訴える必要がある、ということになります。これはムツカシイ。何かいい方法はないですかね。

813 名前:猿都瑠 2020/09/05 (Sat) 09:08:30
結局の所、お金がどうやって産まれるか、どうやって産み出されるか。
それこそ小学生でも解るような簡単な説明がないと厳しいのではと。
どうも鶏が先か卵が先かの議論に似ていますよね。

814 名前:mespesado 2020/09/05 (Sat) 10:52:05
>>813
 本当は、その一番基礎的な事柄は、小学校の時に全国で一律に教えてしまう方がいいんですよね。でも、実際それを実行している学校の先生がいて、それによると…↓

miffy @万年筆マネーを広めよう@miffy41028586
> 1学期に「財政赤字は問題にならない」という話をしたんだけどねえ…
> 今日の授業でこれ下向き矢印を見せたら…
> 「税収より借金の方が多いよ、ヤバくない?」という反応…口を開けて
> 冷や汗をかいた笑顔
> ま。家計で考えればそうだけどね。
> いかに政府と家計が違うかを分かってもらえるかが課題。

https://pbs.twimg.com/media/EhEexhiUcAMAM7H?format=jpg&name=small
 ↓ ↓ ↓
けんろく@ken_roku
> 失礼ながら、「財政赤字は問題ない」と教えるのは、学校的には問題に
> はならないのですか(笑)?
 ↓ ↓ ↓
miffy @万年筆マネーを広めよう@miffy41028586
> 口を開けて冷や汗をかいた笑顔教科書や指導要領と違いますからねえ…
> ホントはアウトかも…笑。

> でも、私は「事実」を大切にしています。
> 政府の財政支出は通貨発行をしているのと同じ、
> したがって、
> 政府の赤字は民間の黒字になる
> は事実なんで…

 ↑で「けんろく」さんが心配しているように、教育の指導要領にも違反するような内容を敢えて教えられる「勇敢な」教師が全国にどれだけいるのか、ということです。それには、その敢えて逆らうような内容を自分の頭で完全に自分のものにしている必要がある。でないと、出るとこ出たとき対抗できませんから(ただ、明石順平さんや財務官僚のことを考えると、法曹界で貨幣の正しい理屈を理解している弁護士も裁判官もほとんどいなさそう)。
 だから、中野信子さんのいうセロイトニントランスポーターの話でもして、日本人は心配性だから緊縮脳になるのだ、という話もしてから貨幣の本題に入るとか、とにかく相手の本能を「自覚」してもらう作業が前段に必要かもしれませんね。
 ちなみにこの中野さんの本は、この話をツイートした早川タダノリさんによればトンデモ本らしく、ネガティブな意味で引用していたようです↓
https://twitter.com/hayakawa2600/status/1301880991129116676

 果ては「特攻隊」やそれを否定した戦後体制までこの遺伝子のせいにされ、早川さんによれば「WGIPキター」なんだそうですが、もし早川さんの言うように、これがもし本当にトンデモ本だったとしても、例の「どんなデタラメな本でも学びはある」という格言(?)がこの本にも当てはまりそうな気が直観的にしたので、早速この本を注文しました。読後感層はまた改めて書き込みたいと思いますw。

815 名前:mespesado 2020/09/05 (Sat) 12:33:01
 三橋さんの最新エントリー
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12622632573.html
より↓

> さらに、藤井先生が先日「新 経世済民新聞」に書いて下さった通り、
> 『消費税減税も「検討すべき」と口にしただけでも、自民党の国会議員
> 達から相当な「反発」がある(石破氏)』

 やっぱり。多数派、というか、力を持つ自民党議員の大半が消費税に手を付けることを許さない空気こそが真の問題であって、総裁選の3候補の誰が一番積極財政か、もしくは一番マシな緊縮派か、などという比較は全く意味がないことが、この話からもわかりますね。まずは国民が貨幣の仕組みを理解し、その新たな認識を持つ国民が同じ考えの議員を選ぶ。話はそれからだ、と。気が遠くなるような道のりだw。だが、それしか方法は無い。あと、可能性がある「近道」としては、DSもしくは中共が、何かの搾取のための事件を仕掛けるものの、それが想定外の事故が起きて思惑通りに行かず、かわりに副作用として(=単なるアクデントとして)緊縮財政が積極財政に切り替わってしまう、というのを期待するくらいかw


816 名前:mespesado 2020/09/05 (Sat) 14:26:14
返済不要の奨学金「pp奨学金(パチンコ・パチスロ奨学金)」が来年度希望者受付へ
https://buzzap.jp/news/20200901-scholarship-pp/

 国会議員や官僚が国家と家計の会計を同一視して緊縮財政を正しいと認識している間に↑みたいな動きが出てきましたよ。
 桜井誠あたりが激怒しそうだが、反緊縮に目覚めるヒントになるような、こうした動きはこれから次々に出て来るだろう。ケシカラン!という声であれ「本音としてはアリガタイ」であれ、「道徳にされてしまった緊縮観」に少しでも掉さすきっかけになれば、こういう出来事も少しは意義はあるのでは、と思いたい。

817 名前:mespesado 2020/09/05 (Sat) 16:01:30
 元経産官僚で慶応大学教授の岸博幸氏による菅政権の予測↓
https://www.youtube.com/watch?v=fB8wZnA2owg
もし菅義偉が総理大臣になったら…
政策は?外交は?経済は?組閣を見れば菅政権の今後が見えてくる!

 実はゴリゴリの改革主義者。
 しかし原理主義者ではなく、落としどころをわかっている。
 思いやりがある。
 基本的には安倍政権を全面的に踏襲。
 役人の恫喝も平気で行う
 外交・安全保障は過去に経験がないので完全な安倍政権の踏襲。
 外交・安全保障に安倍さんを特使として使う可能性も。
 安倍政権が弱かった組閣の注目点は若手有望株の育成についてどうするかに注目。
 自民党の長老をどうするか。二階さんは留任。麻生さんは留任というより厚遇で迎えるだろう。
 組閣後評判がよければ、年内の解散総選挙はあり得る。
 相手のポジションによって態度を変えない稀有な人。

だそうです。
 この岸さんていう人は、コロナ対策で結構安倍政権を批判してますが、決してアベガーではなく、また菅政権で消費減税で解散選挙に打って出ることを期待しているので緊縮派でもない。動画の内容も、今までの政治家との密な関係を元に述べており、そこそこ説得力を感じました。

818 名前:mespesado 2020/09/05 (Sat) 16:30:12
【武田邦彦】安倍総理 突然の辞任表明を受けて…
https://www.youtube.com/watch?v=OTSlfAuPdZE

 安倍総理に対する評価は至極まともだと思いました。ただ、「平成になってから日本が落ちぶれたのはなぜか。それは日本人がウソをつくようになったからだ」っていう分析には思わずズッコケました。
 こんなもん、日本が世界に先駆けて経済の右肩上がりが無くなったからに決まってんじゃないですか。ところが、もしこの時点で貨幣に関する正しい理解が世の中に普及していたら日本も落ちぶれることが無かったはずなのに、この時点では、日本だけでなく、世界中で貨幣に対する正しい理解をしている人がおらず、「貨幣を経済規模に合わせて適量に増減させる」という正しい発想が無く、増やせない(と思ってるだけで実は増やせる)貨幣の中では貨幣(=富と信じている)が一定量に固定されている中、誰もが生き延びるために必然的に富の奪い合いが起きるから、レントシーカーのような人を騙す術にたけた人がはびこるようになる。これが武田さんのいう「日本人がウソを付き始めた」という印象が生じた真の理由だと思います。ここに武田先生が貨幣論に疎いことによる分析の限界を感じました。

819 名前:mespesado 2020/09/05 (Sat) 16:55:33
>>818

> 日本が落ちぶれたのはなぜか。それは…日本が世界に先駆けて経済の右
> 肩上がりが無くなったから

 これ、更に「なぜ右肩上がりでなくなったか?」と問うなら、その答は、「生活必需品が100%普及したから」。これ、令和になった今でもズバリ主張している人を見たことがない。なぜなのか?
 人間の頭って、ある善いことが起きたとき、その原因を探すのに、「前兆となるどんな善いことが生じたからなのか」と考え、逆に悪いことが起きたとき、「前兆となるどんな悪いことが生じたからなのか」と考えるものだ。高度成長が終わった、という「悪いこと」が起きた理由としてしばしば言われている説は、オイルショックという「悪いこと」だったり、少子高齢化という「悪いこと」だったり。1990年代以降のデフレの定着も、「バブルの崩壊」とか、その後の「リーマンショック」とか「消費増税」とか、「悪いこと」に原因を求める。でも、実際は、必需品の100%普及とか機械化による労働の軽減といった「善いこと」が原因で高度成長終焉やデフレ継続のような「悪いこと」が生じる、という発想は見たことがない。これを認めると、人間が素朴に持っている道徳観というものが根底から崩されるから、意識に上る前に、本能的に頭が生理的に受け入れられないからなのかもしれないな。

820 名前:mespesado 2020/09/05 (Sat) 19:03:25
>>818 >>819
 これ、なぜあれだけ海外でも評価の高い総理大臣だった安倍さんでさえ、こと経済対策では結局はうまくいかなかった理由もはっきりする。
 つまり、平成の初期に正しい貨幣観に誰も気づかなかったために貨幣を適量に増やすことをせず、そのため人からいかに貨幣を奪うかという術に長けたレントシーカーが世の中を牛耳るようになってしまった。ところが彼らの利益は、まさにその「貨幣が増えない」という環境の下で最適化されているから、今更正しい貨幣観に則って貨幣を適量に増やすことをされると自分達に最適な環境がくずれて「生きていけなく」なってしまう。だから貨幣量の最適化に必死で抵抗するようになる。これが安倍政権でも経済政策がうまくいかなかった根本的な原因である、とキレイに総括できるわけだ。まさに小さな怪獣が現れたとき、対応策を誤ったために大きな怪獣に成長して街を破壊するようになり、最新兵器を使っても我々の手に負えなくなってしまった、助けてくれ~、という怪獣映画みいなことが起きているわけですね。
 だから、平成の初期にもし正しい貨幣論に人類が気付いていれば、他人の富を争奪する必要もなく、従ってレントシーカーが跋扈することも無く、従って彼らが正しい経済政策を妨害することもなく今の人類は豊かな経済生活を謳歌していたはずだ、ということになり、この過去を悔やんでも悔やみきれない、ということになるわけですが、そうは言っても過去を悔やんでも仕方がないわけで、上のようなカラクリに皆が気付けば、真の敵が何なのかも意識を共有することができるようになる。MMTの細かい流派の考え方の違いでお互いの足を引っ張るよりも、こういう大きな枠組みを理解して人に伝えることの方が遥かに大切ですね。

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