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mespesadoさん講義(85)まっすぐな世の中へ [mespesado理論]

mespesadoさん紹介のリンク記事を読んだ。昨日書いた地方議会から「反緊縮」の声を上げる方法、その意見書のターゲットをどこにすればいいのかを考える上で実にタイムリーな記事の紹介です。

もしどうしても官邸からの予算要求の要望をのまざるをえないとしても、これまでの財務省であれば、別の条件闘争に持ち込んだはずだ。たとえば、今回は巨額の借金だのみになるにしても、別に財政健全化の道筋を約束してもらうとか、「復興増税」のような仕組みを同時に検討して長期的にバランスさせることをめざすとか、なにがしかの仕掛けを考えるのがこの役所の強みであり、したたかさだった。ところが太田流の官邸追従路線にはそれさえもなかった。だから主計局の官僚たちは失望している》財務省、そしてこの記事を書かせるマスコミが信じ切っている「財政健全化」という暗黙の前提(ドグマ)に穴を開けること。

太田主計局長img_70babebed3c0129a288337f32f420f7c185099.jpg第一義EM4Oo4jUEAAuq3l.jpg槍玉に挙げる太田主計局長について、次官コースの必須ポストとされる官房長、主計局長への就任を、同期の岡本氏に先を越され、焦って勝負に出たという見方がある。》と書く。この感覚は、すべてをおカネに還元して考える経済第一義感覚に通底する。政治家の行為を「票が欲しいから」に還元して判断するのも同類。人にとってのほんとうの第一義が見えない。このひん曲がった感覚に出会うとザワッとする。コロナ前からコロナ後へ、この辺が明瞭になってきつつあるように思う。まっすぐな世の中へ。

*   *   *   *   *

462 名前:mespesado 2020/06/30 (Tue) 00:36:50
 あの緊縮脳で財務相のポチである朝日新聞の原真人の「逆説的な意味」での良記事↓
省内議論を飛ばしコロナ予算を決定?財務省局長に省内から批判も
https://news.livedoor.com/article/detail/18490171/

> 財務省に異変! 安倍官邸に付き従う主計局長に批判噴出

>  一昔前の財務省は、国の財政を脅かすことなら、時の政権だろうと、
> 与党の大物政治家だろうと、言わねばならぬことを言い、拒まねばなら
> ぬことは拒んでいた。それが国家の屋台骨を支える財政当局としての責
> 務だと組織の誰もが信じていた。

>  ところが、第2次安倍政権の7年半でそのありようは大きく変わってし
> まった。とくに、ここ1~2年は、官邸主導の予算バラマキ路線に主計局
> が積極的に手を貸す事例が目立っている。

 お!本当かいな。それはいいことだ。具体的には↓

> いま財務省内で、この補正予算編成にまつわる批判を一身に浴びている
> のは、太田充主計局長(1983年入省)だ。

>  なぜ批判されているのかといえば、千億円単位、兆円単位の重要予算
> 項目について、省内議論をすっ飛ばし、ひとりで安倍官邸側と結論を決
> めてしまったからである。それも官邸側の言い値で、という不満だ。

 これはすごい!財務省は組織としてはクソでも、個人単位では善い人もいるわけだ。太田主計局長ガンバレ!ここで「省内日論をすっ飛ばし」というのは勇気のいることだったろう。「組織の意思」に逆らった決定をしようとすれば、このようなやり方になるのは当たり前。国防について河野大臣が防衛省という組織の「根回し」をすっ飛ばしたのと同じ流れだ。ところが…

>  若い官僚たちは、しょせん官邸の言いなりになるのでは財務省の存在
> 価値がないではないか、とやる気を失いつつあるようだ。幹部たちの間
> には、事態を見守るしかなかったことに無力感が漂う。

 普通は組織の利害に飲み込まれた古株に楯突くのは若手と決まっている。その若手に、もし本当にそんな理由で「やる気をなくす」連中がいるのだとしたら、そんな若手は要らんね。とっとと転職しろ。…、まあ、筆者の原真人から見て緊縮派の「良い子」がやる気を失ってるのが憤懣やるかたない、というだけで、実は積極財政派の若手だっているだろうが、そっちは無視してるだけなんだろうけれどね。

>  何人かの官僚からこんな声を聞いた。「太田局長は部下の意見を聴か
> ない。だから主計局内でさえ信頼を失いつつある」と。ある幹部は「省
> 内全体が今のような状態になってしまったことには忸怩たる思いがある」
> と話した。

>  太田氏のやり方はシンプルだ。経済対策を決めるに際し、まずは経済
> 産業省の新原浩朗・経済産業政策局長(84年入省)と主要政策の規模や
> 中身についてすり合わせる。

 やっぱりね。さすが経産省内閣というだけあって、安倍政権は経産省を味方に付けて、返す刀で財務省にも見方を作ったわけだ。安倍政権の手腕が見事に発揮されたわけだ。

>  太田氏のやり方も最近はこれに近くなっている。新原氏との合意内容
> を財務省に持ち帰り、次官ら主要幹部に説明するものの、官邸の了解ず
> みだからと、たいがいはそのまま押し通す。そして部下には、それに従
> って予算編成作業を進めるよう指示を出すのだ。

>  これは財務省では異例なやり方だ。

>  本来なら、まずはそれぞれの担当主計官たちが担当する主計局次長の
> もとで、関係省庁と相談しながら具体的な予算編成を進めていく。それ
> らをあわせて主計局長のもとで最終調整するのがオーソドックスな手順
> である。

 いや、逆でしょう?予算の大きな方針を決めるには、国民から選挙で信任を得た国会議員からなる官邸が方針を決める。財務省だけでなく、すべての省庁は、その方針もとに細かい事務作業を行うためにあるのだから、「部下には、それに従って予算編成作業を進めるよう指示を出す」のは全くもって民主的で正しいやり方だ。これが財務省で異例だというのは、今までの財務省のやり方の方が間違っていたということだろう。つまり、今までのやり方の方こそが「財務省独裁」だったのだ

> 現役幹部を凍りつかせた元大物次官
>  かつて「大蔵一家」と呼ばれた強力集団、いまで言えば「財務省一家」。
> その暗黙のルールには、OBが現役の悪口を言わない、というものもある。
> 財務省OBにはその後も社会的影響力がある立場の人が多い。そのOBたち
> が現役官僚の仕事を批判すれば、財務省の仕事そのものに支障が出かね
> ないと考えるからだろう。

>  ところが、最近、そのOBたちが、昨今の財務省への不満を口にするこ
> とが増えてきた。政権の意向をくみすぎて財政健全化に何の布石も打て
> ない。そのことに業を煮やし、不満を隠しきれなくなったのだ。

 以前、財務省OBの高橋洋一氏が、財務省の意思決定を行っているのは財務省という「組織」であり、その組織の空気を作っているのは、一番エラいはずの事務次官ですらなく、OBが口を出して決めているようなことを言っていましたが、まさにそれのことですね。
 記事の残りの部分は、緊縮脳の原真人のグチが続くが、間違ってるのはアンタの方なんだよ。間違った知識で読者を欺くのはもうヤメれ。でもアンタのこの記事のおかげで財務相の内部に積極財政に手を貸す勢力が、安倍政権による見えない「省庁改革」のおかげで力を持ちつつあることがわかったのは感謝するよ。それと同時にどうして安倍総理が石破は絶対ダメとか、まともな後継者選びに必死なのかがよくわかりました。ポスト安倍で、もし凡庸な総理に交代したら、せっかく今まで経産省の力も利用しながら、あの難攻不落の「財務城」の中に積極財政の核を造り、その力を育てつつあるのに、安倍政権のような「重石」が無くなったら、その財務省の利害と相容れない積極財政の拠点が、財務省と言う組織の力で簡単につぶされてしまうことを一番恐れているからなんですね。

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