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コロナ後、企業の「地方分散」を(日経「大機小機』) [議会]

一旦断念した出馬だったのに、断念を覆して再出馬に至ったのは、「これから地方への人口移動が始まる」との確信だった。11日の晩、「宮内の人口はどんどん減って、宮内なんていずれなくなるかもしれない」と説く現職議員と議論になって、翌朝目覚めた布団の中で再決意の思いが芽生えたのだった。その日こども園の賞与支給日で、職員に渡すことを念頭に書いたのが「人口増に備えよ!」の記事だった。書きながら芽は次第に膨らんでいったのだと思う。その日一日温めてその晩からおそるおそる家族の了解への探りを入れ、13日になってようやく気持ちを定めて立候補への準備を始めたのだった。出馬断念中(多分10日の午後)の伊藤俊美前議員からの、必死の電話の声が耳に残っていた。「タカちゃんタノム! 15日まで間に合うから」。伊藤さんは、地区長会からの「11議席に定数削減要求」を検討して「現状のまま」を結論づけた委員会の長だった。無投票はあってはならない、それだけに必死だった。家内に戸籍抄本をとりに市役所に行ってもらったのも、法務局に「告示当日は日曜なのに供託金は受け付けてもらえるのか」と問い合わせたのも13日の午後だった。そこから選管に洩れるかもしれないことも覚悟していたのだが、しっかり守秘義務は守られた。選管の恨みを買うことになってしまったが、私の出馬表明でひとりでも出馬をとりやめれば選挙はない。そのことを恐れてのことだった。(ご理解を乞う、U君。)そこから15日告示日午後の届出完了まで、そのあとの展開はもう神様任せ、阿吽の呼吸で応えてくれた竹さんなしではできない芸当だった。竹さん、選挙終わって数日後、病院に運ばれることになってハラハラしたが、4月1日、何事もなく家に戻りました。記録にとどめておかねばと思っていた以上の流れ、日経記事がきっかけで書くことになりました。「新型コロナウイルス→都会から地方への人口移動」は、今回選挙で訴えた中心テーマでした。

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コロナ後、企業の「地方分散」を    (日経 R2.4.3「大機小機』)

 中国から始まった新型コロナウイルスとの戦いが、今や全世界に広がっている。治療薬が確定するまでの間、経済活動に対して非常に大きな影響を与え続けるだろう。とはいえ、いずれ出口が見える。

 考えるに、人類の経済活動と自然との不協和音がとみに目立つようになった。
 二酸化炭素などの排出物と地球環境との摩擦が一例である。人類は自然災害の巨大化というしっぺ返しを食らっている。 また、日本などの環太平洋の国々を中心に、地震や火山活動のリスクが経済活動への脅威となっている。そして、今回のようなウイルスに代表される微生物と人類との接触機会の急拡大である。

 これらの不協和音の根本的原因は人口増大にある。加えて、その増大した人口が富を求め、都市部へと過剰集中したことにある。人口増大をグローバルに止めることは当面不可能だろう。一方、人口の大都市集中を防ぎ、逆に分散させることは可能である。

 新型コロナ戦争が一段落した後に重要となるのが、経済活動と人口の分散化を目指した有効な方策の推進である。
 東日本大震災から得た教訓の一つは、サプライチェーンの分散化だった。 しかしこの教訓はグローバルには生かされていない。今回、中国経済のダウンにより、その重要性が再認識されたはずだ。

 もう一つ重要なのはオフィコストの分散化である。感染予防対策としてテレワークが推進されているが、それだけでは対症療法にすぎない。
 究極は居住の地方分散である。企業自身、オフィスを地方に分散、拠点化し、それら相互と本部とを高速かつ安全な通信回線で結ぶべきである。地方に配属された社員は通勤時間を節約でき、自宅では作業用の広いスペースを確保できる。優れたアイデアを得るため、また子供をのびのびと育てるため、良好な環境を整えることもできる。

 政府が目指すべきは、企業に地方分散を促すことであり、そこに金銭的なインセンティプを付与することである。新型コロナの感染状況からも明白なように、大都市での経済活動は見えないコストを伴う。政府の役割は、そのコストの見える化にある。つまり大都市税を徴収し、その新税を財源に地方の税率を下げればいい。政府にはぜひとも分散化の長期ビジョンを描いてもらいたい。


【追記 2.6.19】

山形新聞「提言」

山新提言 2.6.19 駒林雅彦.jpg





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めい

ふるさと山形移住・定住促進センター 駒林雅彦氏の「提言」を追記しました。
by めい (2020-06-19 07:05) 

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