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mespesadoさん講義(29)現金給付は「反緊縮」への入り口 [mespesado理論]

現金給付が現実化しつつある。こういう形でベーシックインカムへの道が開かれるとは思わなかった。新型コロナウイルスが新しい世界を開きつつある。

「移ろうままに」で最初にベーシックインカムについて言及したのは12年前、「置賜地域の合併ビジョン私案――目指せ、経済的・精神的な貧困のないまち『NON-POOR CITY 置賜』――」でだった。「米沢日報」の目安箱に寄稿した文章だ。以下、『NON-POOR CITY 置賜』への戦略と戦術。

≪戦略≫
 「棒杭の商い」精神による地域づくり
(1) 豊かな置賜の歴史に根ざす「地域共同体」としての再生。
(2) 農業生産を重視した地域内自給(千人共働き→置賜24万共働き)。
(3) 「助け合い」「譲り合い」をキーワードに損得感情の超克。
≪戦術≫
地域通貨(藩札)の活用によるベーシックインカム(基礎的所得保障)の導入。
(1) 最低時給保障(時給格差の是正)による農林業等保護。
(2) 最低生活保障(高齢者への一律配布)。自主返納制。
(3) 期限付き地域通貨。使用税徴収による財源の確保などがある。
「棒杭の商い」:上杉鷹山公の時代の無人販売所。街道の途中に暮らしや旅の必需品が棒杭に下げてありました。鷹山公の善政は人心をも立て直し、いつも金額はぴったり合ったという。旅の人もこの地に入ればおのずとそれに倣ったとのこと。
※ 「千人共働き」:「昔から千人人がいればお互い助け合いながらなんとか生きてゆけたもんだ」という古老のことばが強く心に残っている。
そして言う、《ベーシックインカムは、「働くことで所得を得る」のではなく「生きているから所得を得る」という考えに基づく。そのことで、「金にならない仕事はやらない」という考えから解放される。「仕事」とは本来「人のために役に立つこと」だったのではなかったか。目先にこだわらない本来の「仕事」が息を吹き返す。
完全な実現には程遠いが、地域通貨の活用でその考えを取り入れることは可能になる。》

たしか当時の安部三十郎米沢市長に直接提言した記憶がある。

*   *   *   *   *

766:mespesado :2020/03/30 (Mon) 06:12:37
>>765
> ただ、武田氏が「総理は具体的な数字を示すべきだった」と、少しだけ
> 総理を批判するシーンもありましたが、何故に総理が数字を示さなかっ
> たのかという、深い背景までは武田氏、読み取れていないようでした。
> でも、賢明なる武田氏のこと、いずれ気づく日が来るのではと期待して
> います。

 この件について、亀さんの考えと同じか違うかわかりませんが、一つには安倍さん自身が日本の官僚が出す数字そのものを信用していない、という点もあるのではないでしょうかね。
 それと、私が武田さんの話で疑問を持ったのは、今回のコロナ騒ぎに対する自宅待機の要請が「過剰規制」だと言いたげなことでした。「オカネで保障するというが、それで済むものではない。仕事を奪われることが人間の生きがいにとって云々」という感じでしたが、ここに違和感を感じました。というのは、別の動画で、武田さんがどうも貨幣のカラクリを理解していないように思えたからです。
 オカネで保障するということは、何も不労所得でタダでオカネを配るというネガティブな意味ではなくて、オカネを配ることによって消費者が消費でき、その結果、生産者やサービス提供者にオカネが行き渡るわけで、今のデフレ時代の何が問題かというと、「貨幣が足りない」ということに尽きるわけです。だからこその「現金直接給付」なわけです。ところが平常時だと、政府は財務省の洗脳や国民の間違った倫理観のせいで、「現金をタダで配るなど言語道断」という雰囲気なのが、今回のような「非常時」であれば、その現金給付が「仕方ない」という空気のおかげで可能なわけですよね。つまり、今回の現金給付は、確かに表層的にには「コロナ失業」対策という名目ではあるけれど、もっと本質的な観点からは「コロナ騒ぎを利用したデフレ対策」なわけです。もちろん量的には全く不十分ではあるものの、少なくとも政治的観点から見れば、緊縮の牙城に風穴を開ける行為ではあったわけです。私は武田さんがこのような見地を持っていなかったことが一番残念に思いました。

767:mespesado :2020/03/30 (Mon) 06:43:20
>>766
 うずらのブログの最新エントリー↓
新型コロナショック対策:消費税廃止も給付金支給も社保料免除も100%正解
https://ameblo.jp/kobuta1205/entry-12585152071.html

 ここでも今回の政府の外出自粛要請を過剰規制だと主張しているところは武田さんと同じだけれども、うずらのブログ氏は経済や貨幣の仕組みをよくわかっているので、後半部分は極めてまともでした。
 ただ、今回の規制が「過剰」であるがゆえに零細企業の収入が途絶えて大変なことになっているからこそ「ようやく」現金給付まで漕ぎつけたわけで、そりゃ零細企業にとってはえらい厳しいことに変りはないけれど、そこに文句を言っても仕方がない。なぜなら、それが日本という国家の「仕様」だから。つまり、今回のような危機に対して日本の対応というのは、どこが本質なのかをゼロから考えて対策を考えるような風潮は無く、とにかく諸外国がやっている対策を真似する、という知恵しかないからこうなるんですよね。確かに外国では日本と違ってすごい勢いで感染が広がってるから外出禁止は合理的な判断だけれども、日本の場合はそこまで感染(特に死者)がそれほど広がっていないので、別の対策が必要で、例えば国民に対する外出自粛ではなくて海外との人の移動を全面禁止にするとかの方が効果がありそうなんだけど、それだとインバウンドの収入が減るからやらないw。とにかくチグハグなんだけれども、それが今の日本の「仕様」なんだから仕方がないw
 となれば、そんなドタバタの中で、唯一一筋の光明になるのが現金給付という反緊縮への入り口となるささやかな政策判断なわけで、うずらのブログ氏も、そりゃ主張は正論なんだけれども、何か日本人の「仕様」を考えたら期待し過ぎなような気もするんですよね。

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