SSブログ

mespesadoさん講義(27)「政治(政策)」が大切な時代 [mespesado理論]

《世界経済を支配しているのは、実は過去の「古き善き時代」では完全なわき役だった「政府の政策」そのものなのだ。》

*   *   *   *   *
505:mespesado :2020/03/09 (Mon) 16:05:08
>>504
 この動向、考えてみれば面白いモンです。
 昔、高度成長時代だと、オイルショックや食糧危機って世界の「供給力」に深刻な不安があった時代でしたよね。そういうときに世界の経済指標が乱高下するのは考えてみれば当たり前のこと。まあ、実体経済が世界を支配していた時代であった、と言えます。
 これに対して今はどうか?
 別に食糧危機も、エネルギー危機も、ましてや工業製品の供給危機も発生していない。発生してるのは、マスクとかトイレットペーパーとか、一過性の恐怖心で暴走した「買い貯め騒動」に企業が増産しようと思っても「設備投資をケチってるから」増産できないだけとか、流通の強化体制に「金を出すのをケチっているから」発生している一時的な供給不足でしかない。
 それなのに株価や為替に乱高下が出て来ているのは、要するに「実体経済」ではなく、投資家の予測が立てられなくなったことによる混乱、すなわち、「どこの国の企業」が、あるいはもっと具体的に「どの企業」が儲けを出せるか出せないか、あるいは倒産するか、という予測をする根拠が失われたから発生しているだけではないのだろうか?
 つまり、投資家の方々に混乱が生じているだけであって、肝心の実体経済が危機なわけでもないから、その点では何も不安になる必要が無い。
 むしろ、こうしたマネーゲームが世界の供給を支配していた今までの構造がガラリと変わるチャンスが来ている、ということであり、このチャンスをものにできるのかどうか。ここにちょっと大げさだけど、現在の人類の未来がかかっている、と言っても過言ではない。

509:mespesado :2020/03/09 (Mon) 20:13:34
>>507
 この書き込みで気付いたのだが、投資家の行動に影響を与える最大の要因は、実は「世界各国の政府が打ち出す経済対策」の予測なのだろう。
 で、過去においては、政府の経済対策によって影響を受けるのは、投資家にとっては儲け口がどこからどこに移動するのか、ということだったから、要するにゼロサムであり、どこの業種にカネが集まるか、という予測合戦だった。その頃の実体経済というのは、供給力が潜在需要に追いついていない過渡期であり、例えば共産主義国家は〇〇ヶ年計画とかいって、計画は立てるのだが、実際には生産力が向上するわけではない。何度も計画ばかり立てて失敗している。それに対して資本主義国はどうかといえば、これも実は国の政策に拠って生産力が高まった、なんて事実は無くて、生産の中心国がA国からB国に移る、という「生産拠点の移動」が起きただけ。
 そりゃそうだ。世界規模で見た場合、生産量というか、供給力というのは要するに技術進歩によるわけで、こんなの、政治がどれだけ介入するかなんて関係なく、科学者や技術屋さんの「探求心」が進歩させてきただけ。政治や個々の企業の行動なんて、安い労働力を求めて生産拠点を先進国から途上国に「移動」させてきただけだから、世界トータルで見れば、その影響は互いにキャンセルされて、本質的な影響なんてほとんど無い。
 以上は供給力が潜在需要に追い付いていなかった「古き善き時代w」の話(注:なんでwを付けたかというと、国民はオカネだけは儲かって、一見善い時代だったと思っているが、肝心の消費の内容は技術が未発達で、今と比べると不便極まりない時代であり、例えばタイムマシンで過去に行って金持ちにしてあげるよ~なんて言われたって、技術の劣る不便な過去に戻るなんてゴメンだ、と多くの人は思うであろう)。
 これに対して今は違う。技術の進歩により、生産力が潜在需要を上回ってしまい、今まで問題にならなかった「世の中にモノやサービスをやり取りをするための“貨幣”がどれだけ十分供給されているか」の方が世界の経済を支配するようになってしまった。ところが民間の信用創造が激減した結果、この“貨幣”の量をコントロールしているのは、民間の銀行や企業ではなく、もちろん科学者や技術者でもなく、今度こそ正真正銘、各国の「政府」である。つまり、今の時代というのは、過去と違って世界経済を支配しているのは、実は過去の「古き善き時代」では完全なわき役だった「政府の政策」そのものなのだ。
 意地でも自分たちの権限に固執する財務省などのエスタブリッシュメントは、この流れの変化を本当に理解しているのだろうか?

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。