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mespesadoさん講義(152)英語がSVOのワケ(付・ベーシックインカム) [mespesado理論]

《なぜ日本語では主語の後に目的語が並び英語では主語の後に動詞が並ぶのか》(堺のおっさん)→英語のようなSVOの言語は、日本語のようなSOVの言語に比べて「気が短くなった」から》(mespesadoさん)

SVOの英語は、まず自分が「どうするか」が先ですが、SOVの日本語は、相手との関係性を確認した上で「どうするか」を言います。よくわかります。なるほどです。欧米人と日本人の違いを理解する上で貴重な議論に思えました。

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あらためて、ベーシックインカム論の「のらねこま」さんが紹介されています。https://twitter.com/noranekomahttps://sites.google.com/site/nekodemokeizai/beshikkuinkamu/tokushu_bi

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961:堺のおっさん:2020/10/05 (Mon) 19:20:43
言葉はコミュニケーションの必要から発達したものであることは間違いない。
なぜ日本語では主語の後に目的語が並び
英語では主語の後に動詞が並ぶのか不思議であった。
私はあなたを愛しています。
I love you.
発音や細かな文法の前に、
日本語は自分と対象を、つまりコミュニケーションの関係を明示する。
英語は自分が何をするのかを真っ先に明示する。
行動ががどこに向くのかはそのあとに明示される。

962:mespesado :2020/10/05 (Mon) 22:08:14
>>961
> なぜ日本語では主語の後に目的語が並び
> 英語では主語の後に動詞が並ぶのか

↑この謎について解説したサイトがあります↓

第11回 なぜ英語はSVOの語順なのか?(前編)
http://www.kenkyusha.co.jp/uploads/history_of_english/series/s11.html
第12回 なぜ英語はSVOの語順なのか?(後編)
http://www.kenkyusha.co.jp/uploads/history_of_english/series/s12.html

↑によれば、英語は昔はSVOの形もSOVの形もあったが、意味の区別は名詞の格変化によって表されていたが、格変化が消失するにしたがって、主語と目的語を語順で表すようになり、SVOの形が固定した、というのですが、これではどうもしっくりきません。なぜなら、固定するだけならSOVの方に固定したって良かったはずだからです。これに対する答として、格変化が消失する前からSVOが若干優勢だったからだ、と筆者は述べていますが、いや、だから、「なぜSVOの方が優勢だったのか」が知りたいのですよ!で、残念ながらその答は示されていません。
 そこで、別のサイトを見に行くことにしました↓

認知スタイルと言語類型
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/87.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/88.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/89.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/100.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/101.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/102.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/103.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/104.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/105.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/106.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/107.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/108.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/109.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/110.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/111.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/112.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/113.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/114.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/115.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/116.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/117.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/118.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/119.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/120.pdf
https://www.gengoj.com/_UPLOAD/post/121.pdf

 上から3番目(89.pdf)には次のようにあります↓

> a. 衝動度が高い言語は意味的・語用論的により重
> 要な要素を前置する傾向がある。衝動度が低い言
> 語は意味的・語用論的により重要な要素を後置する
> 傾向がある。

> b.衝動度が高い言語は意味的・語用論的により背
> 景的な要素を後置する傾向がある。衝動度が低い
> 言語は意味的・語用論的により背景的な要素を前
> 置する傾向がある

> ・ インドの諸言語は一般的にSOV語順をとるが、北部
>  のカシミール語はSVO語順をとる。

> ・ カシミール地方はインドからの独立を主張する過激
   派の活動が活発である。
   →あせり度が高い。

 また、101.pdf では次のように書かれています↓

> ・ 古英語ではドイツ語と同様に、主節ではSVO、従属
>  節ではSOVであった。

> ・ これは従属節は熟慮度が高く、主節は強調などが
>  かかりうることから、あせり度が高いことの反映と考
>  えることが出来る。

> ・ 現代英語では従属節もSVOになった。

> ・ これは全体的に英語があせり度が高くなったとみな
>  すことが出来る。

> ・ 従来は言語内の原因を求め、格表示が失われてきたことに
>  よって、語順の固定化が起こったとみなされてきた。

> ・ Allen, Cynthia(1999)Case marking and
>  reanalysis: Grammatical relations from Old to
>  Early Modern English. Oxford University Pressの調
>  査によれば、格表示が失われる前にすでに語順の固定化が
>  始まっている。

> ・ 言語と認知過程との関係では、生成文法のように言語は自
>  立しているという考え方と認知言語学のように密接に関係が
>  あるという考え方がある。

> ・ 言語構造と認知過程の間に相関があるという認知言語学の
>  想定に立てば、言語変化についても認知過程の変化との相
>  関を探る必要がある。

> ・ 古英語における属格名詞と主名詞の語順は GN であった。
> (例:yesterday’s paper)

> ・ ところが、近代初期英語以降 N of G の語順も可能
>  になった。(例:leg of the table)

> ・ 属格名詞は主名詞を導入する準備的な機能を持つとされる。

> ・ 古英語ではテンポがゆっくりであったものが、テンポが
>  速くなったとみなすことが出来る。

> ・ これも従来は格表示の弱化によって起こったとされている。

 つまり、英語のようなSVOの言語は、日本語のようなSOVの言語に比べて「気が短くなった」からだ、ということだそうです。確かに焦れば焦るほど、堺のおっさんの言うように、コミュニケーションの関係などという副次的なことより、自分が何をしたいか、相手に何をして欲しいかを真っ先に伝えたくなるからでしょうね。欧州では、民族が入り混じって戦争ばかりで急いで伝達しなければいけないから気が短くなった、ということだとすれば何となくわかるような気がします。

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963:mespesado :2020/10/05 (Mon) 23:07:19
ベーシックインカムについて解説している人のサイトです↓
https://sites.google.com/site/nekodemokeizai/beshikkuinkamu/tokushu_bi

 その管理者の「のらねこま」さんのツイッター・アカウント↓

https://twitter.com/noranekoma

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