『古代史ホツマツタヱの旅 第4巻』。第5巻から読み始めたのでこれが最後。目の前のやらねばならないことを山積させつつ、衝動に駆られるように全5巻に目を通した。

著者が訪ねる神社は、これまで聞いたことのない神社名が多い。サイトで調べるといずれも由緒正しい立派な神社ばかり。それらのことごとくが「ホツマツタヱ」に関連しあっている。否応なしに「ホツマの世界」が実感される。「ホツマツタヱ」が史実に即していることはもはや論議するまでもない。記紀こそが意図をもってしたつくりものであったと納得せざるをえない。

記紀それぞれのの意図は何かについての記述がある。仏教について詳細な日本書紀については、《古代氏族の最終的な勝者、藤原氏が、日本書紀に(彼らにとって)都合の良い話を盛り込んだのかもしれない》。一方、全く仏教にふれない古事記。仏教が入ってくる以前の歴史に筋道をつけることで当時台頭してきた豪族を、天皇の血筋にあえて(無理にでも)つなげていこうと行こうとする意図が見える》

もう一つ、天照大神が男神であったことを納得させられた大事な指摘。天照大神(アマテルカミ)が女性とされたことから、后のホノコさんの居所がなくなってしまったのです。女性のアマテルカミに后は必要ないからです。ホノコさんはアマテルカミが最も愛した后でした!今はこの大切なことが忘れ去られているのです。アマテルカミにとっても、ホノコさんにとっても、とても悲しいことなのです。》

全5巻を読み通して、何の迷いもなく「ホツマの世界」に没入できるようになっている。広い世界が開けている。

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