mespesadoさん、1ヶ月半ぶりの登場で、放知技板が活況を呈しています。「匠の精神」をめぐっての議論です。→http://grnba.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=17289842

・「匠の精神」とは

《日本が戦後経済成長した理由は、もとはと言えば、日本の匠の精神が根底にあるからこそ「品質で」世界を席巻したと思う》(mespesadoさん)同じ技術でも磨き上げていくと最後に、神はディティールに宿るの領域に達します。そこに「匠の精神」がいかんなく発揮されるわけです。誰もできなかったことを実現してやろうという精神です。》(堺のおっさん)製品に魂を込める面は日本の匠の精神に近似しています。》(あそみさん)「自分が納得できるところまで妥協しない」精神・・・ひたすら作っている本人が満足できるものを追求する精神のことだと思っています。こんなの、西洋式の合理主義では説明できないけれども、やれグローバル化だ何だといっても、最後に生き残るのはこういう精神だと思うのです。日本のある製造業の経営者が「マネするならどんどんマネすればよい。我々はその先を行くから」・・・すぐ壊れる様なちゃちなものを匠は許さない。(mespesadoさん)匠の精神の起源は古の天武時代から受け継がれるもっと、奥深い精神》(堺のおっさん)ことの本質は真似されるかどうかではなくて、品質に生産者自身がこだわりを持っているかどうかなんですよ。それがインセンティブの源泉》(mespesadoさん)

・「匠の精神」を邪魔するもの

《同じ技術をいかに安くいかに大量に効率よく生産するのか、その果てにその領域での独占をいかに実現するのか、そうしたグローバリズムの本質が「匠の精神」を否定する》(堺のおっさん)《グローバル化など恐れるに足らずだと思うのです。ただ、私はむしろこれを邪魔するのは国内の緊縮財政》(mespesadoさん)《目先の利権やメンツのために人間の本来の「あるべき姿」に思いを馳せようとしない・・・「匠の精神」とは真逆の「悪だくみの精神」とでもいうような薄ら汚さ)》(mespesadoさん)

・どうなるか、どうするか

《匠の精神を発揮したメイドインジャパンを復活するには国内市場でお金のまわる市場を再建しないとどうしようもない。》(堺のおっさん)《匠の技術を注ぎ込んだ製品を奨励する財政出動政策「メイドインジャパン・プロジェクト」》(堺のおっさん)《AIの世界もやがては各国の得手不得手で内容的に分化して特化していく》(mespesadoさん)《維持管理は『祓』、改善は『禊』にあたります 故にそれが我が国の強さであり真似が出来ても続けられない》(抱き茗荷さん)これ(匠の精神)を生かす方策に日本の製造業復活の活路がある・・・日本の中小企業の大部分はグローバル企業戦略の末端を担うことしか追及してこなかった結果、たとえ技術を持っていても国内市場に生かしていくことができていない。さらに結果として、生産拠点の海外移転が加速し、地方の疲弊の一因ともなっている。だから財務省が積極財政を行っても、国内需要を喚起する政策と並立しなければその財政出動は最後にはグローバル金融に飲み込まれてしまう。・・・グローバル経済を脱却した経済とはどんなものなのか?今のところ明確な提示は皆無といえる。(堺のおっさん)

また、「置賜自給圏構想」を思いました。→「『置賜自給圏構想』を思い出した!」https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2020-12-27

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