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「置賜自給圏構想」を思い出した! [地方再生]

今、〈「お前ら本当に人間か!? “大惨事”補正予算の真実」 [三橋TV第331回] 三橋貴明・高家望愛https://www.youtube.com/watch?v=37zhu2_wBJM〉でアイルランド飢饉の話を聞いてきたところ(21:03〜)。アイルランド島は穀物の輸出で成り立っていた。アイルランドの農民はブリテン本島の地主に雇われた小作人。生産した穀物は自分の口には入らずにすべて輸出、農民はジャガイモ主食の生活だった。ところが19世紀半ば、ジャガイモが疫病による不作で食べるものがなくなった。穀物を生産しながらそれは輸出に回さなければならない。その結果200万人が餓死、100万人がアメリカに移民。それまでの文化伝統はみんな消えて、今もって当時の人口を回復することができない。これが帝国主義の行き着くところ。資本の論理の必然。アトキンス、竹中平蔵路線の菅政権にその危険性。

堺のおっさん、《経済を内需中心に転換させていく道ってどうすればいいんだろうと思案に暮れる日々の中、そもそも完全にグローバル経済に組み込まれた中では、一から地方経済を立て直すしかない》《地方で、地域で完結していく経済活動をいくつも積み上げていくことから始めるしかない》《地方で、地域で完結していく経済活動をいくつも積み上げていくことから始めるしかない》

「置賜自給圏構想」の動きが出たのは2014年の4月だった。大きな期待をもって参加した。党派を超えた盛り上がりを期待しての参加だった。《舟山康江前参院議員とともに自民党の鈴木憲和衆院議員、民主党の近藤洋介衆院議員が呉越同舟で呼びかけ人になっているのもいい。置賜が本気で動き出す気かもしれない、そう思えた。》と書いているhttps://oshosina.blog.ss-blog.jp/2014-04-13)。しかし最初の集会に参加してみて《踏ん張りの利かない守り一辺倒、いずれずるずる負け。そうなってはもったいない。》とも書いている(https://oshosina.blog.ss-blog.jp/2014-04-13-1)。その後、選挙が絡むごとにイデオロギー的本性があらわになり、置賜全体の盛り上がりには至らなかった。ただ出だしが良かったので注目はされて、2017年には、三菱総合研究所と置賜自給圏推進機構の共催で「プラチナ構想ネットワークinおきたま シンポジウム」が飯豊町で開催された(https://oshosina.blog.ss-blog.jp/2017-07-06)。ただ、パネラーの永野広作(株)カネカ副社長からの「拡大再生産性がみえてこない。」との発言に異和を感じた。《この意見をめぐるやりとりで思ったのが、そもそもプラチナ構想なるものと置賜自給圏構想とはどう噛み合うのだろうか。ひょっとしたらこのシンポ、最初からボタンのかけ違い?》と書いている(https://oshosina.blog.ss-blog.jp/2017-07-06)。つづけて《私にとっての「置賜自給圏構想」は、いわゆる「経済」的発想(ゼニカネ感覚)からは縁を切ったところから始まる。そもそも『置賜自給圏構想を考える会』設立総会に集まった人たちの期待感の中に「金儲け(拡大再生産)」的感覚なんてどれだけあったのだろうか。》とも。

堺のおっさんの絶妙のつっこみで「置賜自給圏構想」を思い出させてもらった。今回の〈酒造り「地域の力 結集」〉(https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2020-12-25-1)も本来の「置賜自給圏構想」の中に置いてみたらどうだろうか。

*   *   *   *   *

474:堺のおっさん:2020/12/26 (Sat) 07:30:20
>>473 はぐらめいさん

生意気なことを書き連ねて失礼しました。
偶然にも(と書いておきます。シンクロまでは行ってないので)
経済を内需中心に転換させていく道ってどうすればいいんだろう
思案に暮れる日々の中、そもそも完全にグローバル経済に
組み込まれた中では、一から地方経済を立て直すしかないなと。
地方が疲弊するのは結局のところ、
地方の金もグローバル企業に吸い上げられてしまうからです。
小さなものでも良いから、地方で、地域で完結していく経済活動を
いくつも積み上げていくことから始めるしかないのではないかと。
経済とはお金の動きの総和でもあるわけですから、
その大部分がその地方、地域で回ればお金は外へ出ていきません。
たとえば、アマゾンに販売を依存すると
最終的にはアマゾンだけが儲かるというお金の動きになります。
つまり、お金が外へ出ていくわけです。
最終的には利益と言われる再投資に必要なお金は
その地域から消えていきます。
さらに、一般商品ではないお酒は赤字でも初めから酒税がのしかかります。
この大きな壁のために、まず酒米が不当に安く買いたたかれてしまいます。
農家はあハッキリ言って、良いお酒を造るお米作りに魅力を感じない。
酒米の最高級ブランドの山田錦でも1等米で確か60Kgで24000円くらい。
それならもっと高値で売れるお米もあるので、途中でいやになってしまう。
酒米は純米酒で2~30%削り、吟醸酒は4~60%削ります。
物によっては半分以上捨ててしまうので、削れば削るほど
末端価格は高くならざるを得ないのです。
研磨したお米を玄米米粉にする道もあるのでしょうが、
この点はよく分かりません。酒米研磨の現場は未確認です。
これを何らかの商品に転嫁できたとしても、
最終的にはトントンくらいではないかと。

ここまで書いて、結局酒税のために働くようなもので
最大の壁は酒税であることに気づきます。
そこで、特例は設けられないかと。
地方でしか販売しないという条件付きで、
特例として酒税を減免指定することはできないかと。
これができれば、酒米をもっと高く買い取れるし、
価格も抑えることができます。
消費税も、地域限定商品であることを名目にして
地方の取り分だけに減免する。
こうした政策アイデアが出てきます。

地方で、地域で完結していく経済活動を
いくつも積み上げていくことから始めるしかないのだと思います。

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めい

山形県米沢市のおきたま新電力、電気の地産地消へ始動
2022年3月31日 17:40 [有料会員限定]
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC192840Z10C22A3000000/

米沢牛の排せつ物をメタン発酵させたガスから発電している(山形県飯豊町のながめやまバイオガス発電所)

山形県南部の置賜地方で、発電した再生可能エネルギーを地元で消費することを目指す地域新電力会社おきたま新電力(山形県米沢市)が、まもなく稼働する。首都圏など域外に売電している再エネを買い取り、域内の公共施設などに使ってもらう。再エネの地産地消を進め、循環型脱炭素社会の構築につなげる。

東日本大震災を機に置賜の8市町にも再エネ発電事業者が増えた。同電力によると、域内の産業用再エネ設備は約300施設、住宅用太陽光は約2500カ所。年間発電量は「域内の全世帯の需要の1.8倍に相当する」(後藤博信社長)という。ただ域内需要は限定的で、多くは首都圏などで消費されている。

「再エネを地産地消できないか」。そんな問題意識から2019年、長井市などが協議会を設立。地元の発電事業者とも連携し、地域新電力の可能性などを探ってきた。「8市町の年間需要の半分を切り替えれば、地域新電力の経営基盤が安定する」などと試算。これを受けて21年8月、地元の発電事業者5社を含む11社・個人が出資しておきたま新電力が誕生した。今年5~6月の稼働開始を目指す。
置賜地方の11社・個人が出資した(おきたま新電力の設立の会)

まず域内から再エネを購入し、8市町の公共施設に供給する。買い物で使えるポイント制度を導入し、企業や個人の需要開拓も進める。米沢牛の牛ふんや食品残さを使ったバイオマス発電、小規模水力発電など新たな再エネ開発にも取り組む。後藤社長は「地域資源を活用しながら、気象条件に左右されない電源の比率を高めたい」と説明する。

初期投資ゼロで太陽光パネルを設置できる仕組みも導入する。おきたま新電力が費用を負担して、企業や個人宅にパネルを設置する。企業や個人は契約期間中、おきたま新電力から比較的割安な料金で電気を購入する。契約期間終了後はパネルが無償譲渡される。自治体予算に依存せずに再エネの普及を後押しする。
置賜地方では需要を上回る電力を再生エネルギーでまかなえる

電気自動車(EV)を「動く蓄電池」と捉え、再エネを無駄なく利用し、災害時には有効活用できるような体制も整える。

1597年創業の酒蔵、小嶋総本店(米沢市)の小嶋健市郎社長は同電力に出資し、酒造りに使う電力を全て同電力から購入することを決めた。同店は年間約50万本(720ミリリットル換算)を醸造し、冷蔵庫やボイラーなどで年間約69万キロワット時の電力を使っている。

「商談の場で、サスティナビリティー(持続可能性)が問われるようになってきた」(小嶋社長)という。約20カ国と取引し、売り上げの4分の1を輸出が占める同店にとって「使っている再エネは地元産、と語れるのは強みになる」(同)。

同電力は24年に売上高5億5000万円を目指す。収益の一部は地域課題解決などに充てたい考えだ。後藤社長は「自立した地域として発展できるよう貢献していく」と話している。

(増渕稔)

by めい (2022-04-05 03:41) 

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