1、4年間の議会をふりかえって
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この4年間、いい経験をさせていただきました。思いがけないこともありましたが、過ぎてみればあっという間です。最初は一期限りのつもり、年を考えると退け時ではありますが、皆様方からの叱咤激励によって、かえって若がえらさせていただいたこともあり、もう一期頑張らさせていただきたく思っているところです。ご勇退される方々の思いも私なりに肚におさめつつ、果たすべき役割を果たしてゆきたいと思っております。
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さて、今年は昭和で数えて99年、だれもがもう二度と繰り返してはならないと心底思って迎えた敗戦から足かけ80年です。80年前、現在のモノの豊かさ、コトの便利さを予想できた人はだれひとりいなかったのではないでしょうか。ここに至るまでのわれわれ日本人のがんばりにあらためて敬意と感謝を捧げたく思います。
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「ここ30年の日本経済の停滞が問題になります。カネの面だけをみれば経済格差の拡大は事実ですが、実際の暮らしをみれば、昔に比べて金持ちも貧乏人も差は無くなっている。その結果、モノやカネを持ってる人をうらやむ気持ちがすっかりうすれてしまっているように思えるのですが、どうでしょうか。どうやってモノを整理するかを頭を悩ますようになっているのは年のせいばかりとは思えません。カネを遺したばっかりに兄弟が仲違いというのもつらい話です。
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12月議会の一般質問で、「おカネ第一資本主義」から「社会資本資本主義」に比重がうつりつつあることを申し上げましたが、政治のあり方もそれに合った形で変わらねばならない時代です。国政レベルの裏金問題はまさにその象徴的事件といえます。カネに振り回される政治ではなく、生きてゆく上でほんとうに大事なことに目を向ける政治を目指す時代になっていると考えます。
そこで自らをかえりみつつ、今後の政治のあり方について考えたい。
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⑴ 昭和42年以来の南陽市議会の歴史をふりかえり、市民の南陽市政への関わりについて考えてみたいと思います。
①市議会議員選挙の投票率の推移
選管事務局長:昭和42年に市制施行以来、これまで市議会議員選挙は、一般選挙と補欠選挙 あわせて23回執行 38
されております。そのうち、「無投票」の選挙は8回であり、「有投票」の選挙は15回でございます。
「有投票」の選挙の中で、一番高い投票率だった選挙は、昭和51年3月27日執行の第3回の一般選挙で、投票率は95.24%でございました。
その後、平成4年3月29日執行の第7回の一般選挙までは、投票率が85%を超える高い投票率でございましたが、それ以降の選挙の投票率は右肩下がりに低下し、前回、令和2年3月24日執行の第14回の一般選挙におきましては、投票が60.87%と過去最低の投票率となっております。
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②近隣市町(一市二町)との傾向比較
米沢市議会議員選挙、高畠町議会議員選挙及び川西町議会議員選挙の投票率の推移を比較しますと、本市の市議会議員選挙同様、昭和から平成初期に執行されました選挙は高い投票率でしたが、その後は右肩下がりに低下している状況となっております。参考までに、直近の一市二町の投票率を申し上げますと、米沢市議会議員選挙は、令和5年4月23日に執行され、投票率は53.44%、高畠町議会議員選挙は、令和5年8月6日に執行され、投票率は60.75%、川西町議会議員選挙は、令和5年4月23日に執行され、投票率は60.34%となっております。
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③どう評価するか
全国的に選挙の「投票率」が低下しており、特に「若い世代の投票率の低さ」が叫ばれております。これは本市の市議会議員選挙においても同様の傾向にございます。
つきましては、本市でこれまで行っております小・中学生を対象とした選挙啓発ポスターコンクールの実施や、高校生を対象とした選挙の出前講座の実施など、啓発活動を継続して行っていくとともに、3月の市議会議員選挙においては、市内の児童保育施設等を利用している父兄を対象とした選挙啓発活動も行いながら、投票率の向上に資するよう努めてまいる所存でございます。