そもそもウクライナ戦争は米国の戦争犯罪だ。ウクライナは35年前の冷戦終結までソ連の一部であり、その後もロシア人(ロシア系)が多く住み、ロシアにとって準国内だ。そこを2014年に米国が政権転覆して傀儡化し、米傀儡国から分離独立したがるロシア系を殺し続けた。・・・米国側がG20など国際社会でロシア非難決議をゴリ押しすること自体が不正行為だ。ロシアが戦犯だと言う人自身が戦犯だ。非米諸国はこの9か月で、そうした事態の本質を把握するようになった。

この9か月間で、政治的にも経済的にも、米覇権の傘下にいることの馬鹿馬鹿しさが露呈した。欧州や日本が、米国が発する大間違いな話を強制的に鵜呑みにさせられている「裸の王様の家来」みたいな拘束された阿呆であることも表出した。/非米諸国は、貧しいけど対米自立できる自由を持っていた。日欧は(国が)豊かだが不自由で洗脳された哀れな傀儡だった。G7は米洗脳マシンの監獄だ。非米諸国はそれらの状況を把握した。/ウクライナ開戦まで、米覇権傘下の端の方にいた新興諸国や途上諸国は、今や離脱し、中露やBRICSの提案で非米側としてのまとまりを強め、非米・非ドル的な決済システムを作り、米国側に洗脳されない国際政治力をつけた。

モディ首相は米国側の加圧を無視し、初日にウクライナ戦争に言及しない声明文案を発表し、他の非米諸国がすぐにそれに賛同して、米国側の反対を押し切って採択・可決してしまった。
これは米覇権に対する非米側の外交勝利だった。以前は米国側の外交力に太刀打ちできなかった非米側は、この1年で結束してかなり外交力をつけた。》

G20は、米国(G7)が中国やロシアを攻撃する場に変質し、経済議論だけのはずなのに政治議論と対立が持ち込まれた。中露はG20に頼れなくなり、自分たちを不当に敵視する米国側を除外して非米側だけで構成するBRICSや上海協力機構を重視するようになった。/BRICSや上海機構がうまく機能しているので、中露はもうG20が不要になり、G20は何も決められない荒れ放題な対立の場になっている。/しかし今回のように、米国側と非米側のどちらの外交力が強いかを知るためには、G20が興味深い碁盤だ。》

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