昨日、こども園の裏手山にイノシシの被害ということで見てきた。りんご畑がある斜面一帯が穴だらけで草も生えなくなっている。カモシカが一頭、ずっとこっちを見ていた。イノシシは冬眠中のヘビを狙ったのではないかとも聞いたが、畑の持ち主の見立ては、葛根を掘ったらしいとのこと。農林課からのアドバイスは、電柵を張り巡らすこと。しかし昭和16年生まれという旦那と私と同級の奥さんとでは、電柵設置しても経費は大変だし、管理の手も回らない。この辺は土砂崩れの危険地帯でもあり、土がむき出しの現状では大雨があれば近づけない。最後の言葉は、「もうやめるしかない。」ここまでの途中にも崩壊家屋。農家で60代なら十分「若手」で、見回しても後継者はほとんどいない。農業を救う活路は「新規就農者」しかないのでは。

昨日の朝は梨郷の運動公園から龍樹山に登って、午後はこども園裏手の山を歩いた。雪はもうほとんどない。雪折れの木などが散らかるが木々には葉がないので見晴らしがいい。春の陽気といってもいい日だった。久しぶりに里山を歩いた。それにしても5年もすればこの辺の山や畑はどうなってしまうのか。荒れる一方の里山をどうやって守るか。「もうやめるしかない」の言葉に浮かんだのが「新規就農者に頼るしかない」。それにはベーシックインカムによる所得保障だと思う。久々に山道を歩いた快さに、生活の保証さえあれば、この快さに惹かれて来てくれる可能性は十分あると思えたのだ。以前考えた「置賜地域の合併ビジョン私案」を引っ張り出してみる。

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