読み落としていた田中宇氏の「中国が内需型に転換し世界経済を主導する?」を今朝読んで思ったのが、中共における鄧小平以来の戦略性。たとえそれが深田萌絵氏が激しく糾弾する《鄧小平が中国企業にやらせた技術泥棒》『日本のIT企業が中国に盗まれている』76p)によるものだとしても。《青幇と組んだ鄧小平こそ、日本の技術を流出させ、「日本の家電の落日」を生み出した張本人である。世界中で諜報活動をさせるために「ファーウェイ」と「ZTE」を作らせたのも鄧小平だ。》『日本のIT企業が中国に盗まれている』74p)との深田氏の批判は批判として、鄧小平以来、道筋をきちんと描いて進んできた結果が今の中国であることはまちがいない。今朝の日経一面トップは、「中国、ハイテクで存在感 シェア首位12品目 日本抜き2位」。つまりは「勝てば官軍」なのだ。

田中氏今回のテーマが「中国が内需型に転換し世界経済を主導する?」。その結論、《全体的にみて、今回の転換は成功する確率が高いと私は考えている。》その結果するところ、今後、中国が自国ブランドでの内需主導型の経済成長にうまく移行すると、それらの中国ブランドの商品群は、そのまま一帯一路の中国覇権地域でのブランドになっていく。中国は、一党独裁で経済成長する自国の手法を、中東アフリカ中南米など非米諸国に輸出していく。》われわれはといえば、「民主主義」至上の感覚にとことん馴らされている。しかし明確なビジョンがある場合、その実現のためには「独裁制」の方がはるかに秀れて効率がいい、習近平は確信を持ってその道を進んでいるのではないか。・・・そんな風に考えさせられているところでの亀さん発言、(深田萌絵氏は)反共色の濃いシリーズを連載中ですが、米中両国に対する、小生の基本的な見方は「(米中とも)同じ穴の狢」。》(132)それを受けて猿都瑠さん、ファーウエイの問題が日本でも持ち上がり、中国憎しの連中がワーワー言い始めた頃。自分もFacebookだったかのコメント欄に、それを言うならAppleもMicrosoftもGoogleも一緒でしょと書いた記憶が。》(133)

「民主主義」と「独裁制」のせめぎ合いの狭間で日本は?・・・「民主主義」と「独裁制」を止揚したところに在る日本の「國體」のそもそも。(→「落合莞爾史観」