田中宇の国際ニュース解説、一昨日(21日)の無料版に引き続き昨日会員版「★民主や人権の模範でなくなる米国の失墜」が届いた。以下、会員版に付き大筋のみ。https://tanakanews.com/

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《世界に対する米国の人権民主を使った政治圧力は、劇的に力を失っている》

メルケルらは米国に「覇権が自滅するので国内反テロやネット大企業の独裁にしないでくれ」と言っている。これは非難でなく懇願だ。どっちにしても、米国の独裁化は止められない。欧州は困惑するが、実利重視の日本や韓国は、対米従属をあきらめて中国の傘下に静かに移る傾向を強めている。・・・これからの4年間で、EUも米国を見放していく。そうせざるを得ない。》

米政界は不透明で謀略だらけになる。ディストピア方向の各種の悪い話が真偽不明なまま流布し続け、不安定化をさらに進めていく。・・・米国では、共和党員だと減点され、トランプ支持の発言をするとさらに減点される。これは明らかに人権侵害・言論弾圧の制度だ。米国は、中国の独裁体制を批判できなくなる。・・・バイデンが本当にこの制度を始める気なのかどうかわからない。甘い国民管理でやってきた米国は、短期間で中共的な厳しい管理体制を作れない。民主党左派が「マスコミの報道を監視する委員会を作るべきだ」とか「トランプ派やコロナの規制に従わない者たちを入れる強制収容所が必要だ」といった政策案を出しているとされるが、これらの共産主義・全体主義っぽいディストピア政策も、本気で検討されているのかどうか不明だ。意図的に流布された幻影っぽく、怪しい感じ
がする。だが、本気か幻影かにかかわらず、この手の話が流布するだけで、米国が人権民主を無視した独裁制を強めている印象が醸成され、世界の非米反米諸国が米国の言うことを聞かなくなり、メルケルら欧州首脳が困惑し、菅義偉ら日韓政府が静かに中国にすり寄り、米国の覇権衰退が加速していく

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関連で、今朝の日経と山形新聞から。