亀井さん、徳田虎雄を語る [徳田虎雄]

《徳田虎雄という男は俺が政治家として、そしてなにより人間として尊敬している人物だ。》で始まる。徳田さんは平成2年(1990)、保岡興治との熾烈な戦いの末、3度目の挑戦で衆議院議員となる。《しかし、徳田さんは無所属の身で、当選しても政策を実現するのは難しかった。「日本の医療は荒廃している。もっといい医療を全国に展開するんだ」と語る彼に共鳴した俺は、「よし、俺が用心棒をやる」と応え、バックアップすることにした。》《俺は徳田さんのためならなんでもやった。・・・「なんで自民党じゃあない徳田のためにここまでやるんだ」と猛批判されたが、俺は意に介さなかった。沖縄や奄美に対する予算付けも、全部俺がやった。・・・徳田さんの陳情も私欲ではなく、沖縄や奄美のために必要なことばかりだったから、なんとかしたんだ。そこには「虎」と「亀」の友情があった。》
祝復権!徳田虎雄元理事長 [徳田虎雄]

「トラオの夢〜病院王・徳田虎雄とその時代〜」 [徳田虎雄]
「トラオの夢〜病院王・徳田虎雄とその時代〜」を観た。鹿児島テレビ制作で今年度のFNSドキュメンタリー大賞作品。
エピローグ、「トラオはいま、いったい何を思うか?」の問いに、徳田夫人、盛岡正博氏、能宗克行氏がそれぞれ答えている。わたしの知る限り、トラオを語るにはこれ以上ない3人だ。この3人を主軸に据えたことがこの番組成功の決め手であったと思う。この3人、それぞれの立ち位置はちがうが、トラオに対して3人ともフラット、というか、上からでもなく下からでもなく見れる。徳田夫人にしても、他人を見るようにトラオに対している。能宗氏は、一旦突き放した上でトラオを評価する。中でも、盛岡氏の答えが心に残った。《ちょっと変な表現ですけど、善の方の何かというか、まあ創造主といってもいいですけど、神様といってもいいんでしょうけど、それと会話するような心境にいっているのか、それとも、実はもう完全にそういうことも捨てちゃっているのか、というのは、わからないですね。》たしかに、私にも、「わからない」。先ずは前者と思いつつ、後者も、「そうかもしれない」と思ってしまう。そもそも、トラオにとって自分以外に「神」など在ったのかどうか。
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