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「バイデンvs.トランプ討論」を読み解く(田中宇) [田中宇]

要旨:【2024年6月29日】今回の討論会は、トランプを不人気にするためという建前のもと、実は民主党の上層部で、討論会でバイデンの認知症を露呈させて大失敗に持ち込み、党内でバイデンを引きずり下ろす政治運動を勃興させ、党規約を書き換えて、8月19日からの党大会でバイデン以外の候補を立てるために画策された。共和党のトランプ支持者たちは、そんな風に勘ぐっている。》
抄出:今回の討論会は、トランプを不利にするために企画したという表向きと裏腹に、バイデンを不利にする仕掛けが施されていた。テレビの画面が二分され、相手方が話している間、もう一人がどんな表情をしているかがわかるようになっていた。 /トランプは黙っている時、バイデンの話を聞いて反論を考えている様子が見て取れた。対照的にバイデンは、トランプの話を聞いているのか怪しい感じで、うつろな目をして口を半分開けたまま表情が凍りつき、認知症患者っぽい様相を呈していた。 /2人の対照性が全米に放映され続け、明らかにバイデンを不利にしていた。バイデンは認知症なのだから、黙っている時の表情を映し出してはダメだと事前にわかっていたのに、このありさまだ。CNNは、党内クーデターに加担している。討論会の直後からバイデン下ろしを始めた他のたくさんの民主党系メディアも同様だ。 》
(諜報界は一枚岩でなく昔から内紛・暗闘しており、諜報界の反英国系・隠れ多極派がトランプを担ぎ出して当選させ、諜報界の英国系・単独覇権派を潰そうとした暗闘と考えられる) /諜報界(覇権派。深奥国家)は、民主党とマスコ
ミ権威筋、共和党エスタブを総動員してトランプと戦い、最後は2020年の大統領選で選挙不正をやってバイデンを勝たせ、選挙不正を指摘して抵抗するトランプと支持者に反乱罪の濡れ衣をかけて取り締まって弾圧した(J6事件)。》
これから民主党の内紛が激化した挙げ句にトランプが勝つと、その後の民主党は分裂したまま大幅に弱体化する。すでに共和党は、分裂によってエスタブが消し飛んでトランプ党になっている。/民主党が分裂してエスタブが消し飛ぶと、残るのは過激で稚拙な(隠れ多極派のうっかり傀儡の)左翼リベラルだけになる。彼らは、無根拠な温暖化人為説による経済破壊、危険なコロナワクチンの強制、教育を混乱させるだけのジェンダー歪曲、人種問題の誇張による社会分裂増加など、米国(や欧日)を自滅させる勢力だ。/民主党は人々の支持を失って弱まる。米国の二大政党制が崩壊し、米覇権は衰退し放棄されていく。 》
昨日の記事で私は、英国系が米国に愛想を尽かし、米国とも中露とも異なる第三勢力になるため、アサンジを釈放して米国の機密文書を暴露し、米覇権低下に拍車をかけようとしているのでないかと書いた。 /これは(またもや)世界を甘く見すぎる私の妄想だったようだ。英国系は、そんなに簡単に米国から自立できない。アサンジ釈放を実現したのは英豪でなく、米諜報界のどちらかの派閥の意図だろう。英豪は、米諜報界から誘導されて動いた。対米自立とは逆の話だ。 》
米諜報界は、米民主党がバイデン下ろしで内紛になることが見えてきた時(今年始めとか)、かつて民主党の機密をもらって暴露した経験者であるアサンジを釈放し、ウィキリークスを再活性化して民主党の機密文書の再暴露をやらせることにしたのでないか。歴史を繰り返させることは、諜報界が好むジョークでもある。 /アサンジが民主党の機密文書を受けとって暴露するなら、それは民主党と米国の信用や覇権を低下させていく。それはそうなのだが、その主導役は従前どおり米諜報界の隠れ多極派であり、英国や豪州ではない。 /英豪でさえ対米自立できないのなら、べったり対米従属したまま無知を貫く日本は、事なかれ主義(現実主義)の小役人であるが、それほど馬鹿でないことになる。
 田中氏の見立ては副島氏の岸田評価に通ずる。
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