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「福島雅典京大名誉教授による厚労省訴訟記者会見」文字起こし [コロナ危機]

「福島雅典教授、致死率データ開示請求記者会見」https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2023-02-04 のほぼ全文と思われる未字起こしがありました。→「福島雅典名誉教授が厚労省を相手に訴訟を起こされました」
https://ameblo.jp/drminori/entry-12787773954.html

《・・・データの信憑性と正確性、再現性が国家の成り立ちにクリティカルなわけですよ。これをね、経済活動、ありとあらゆる国の活動についてやってない国は滅びます私は今、真剣にこの国が少子化対策を必死でやってるわけだけども、もっともっと強力なことをしないとこの国はとんでもないことになります。今こそ国力を強化する。何をもって国力を強化するか。データサイエンスが全てなんですよ。/データをきちっととれない国が存続できるわけないじゃないですか。だから私はここに来て、皆さんに訴えたいわけですよ。国力、民力、知力ですよ。それをこの国は着手して徹底的にしないと滅んでしまう。》

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「財政への信認、失うのは一瞬 危機と分断の時代」(星岳雄東大教授) [現状把握]


延ばしに延ばしてきた宮内小学校創立150周年記念誌の作成がいよいよ切羽詰まって大詰めです。昨日確認せねばならないことがあって近所の物知り先輩に尋ねたら「それならセッチャに聞いてみるといい」と言われました。セッチャとは星清一さんhttps://oshosina.blog.ss-blog.jp/2019-09-06、東大大学院の経済学部長星岳雄教授のお父さんです。記念誌の目玉として、150年間の同窓生による出版物をたどって「宮内文化史」としてまとめる作業をしているのですが、星教授については次のように紹介しています。

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◎星岳雄
 昭和35年、柳町に生まれました。東京大学卒業後渡米、マサチューセッツ工科大学で経済学博士号を取得、カリフォルニア大学サンディエゴ校を経てスタンフォード大学教授となります。平成28年帰国して3年間東京財団政策研究所の理事長を務め、その後、東京大学 大学院経済学研究科 教授。現在、研究科長、経済学部長の任にあります。
 日本経済は1990年代以降現在に至るまで、長い停滞が続いています。その中で、経済の成長期には高く評価されていた銀行中心の日本の金融システムが、いかに経済全体にとって足を引っ張ることになったかを理論的・実証的に明らかにしました。時代の変化の中で抜本的変革が迫られるとき、それをなしうるかどうか、企業経営の管理能力( コーポレート・ガバナンス)の重要性を説いたのでした。2013年の著書『何が日本の経済成長を止めたのか 再生への処方箋』でこう訴えています。《日本経済は長期にわたって停滞してきた。しかし、まだ再生は可能である。必要なのは改革への政治的意志である。本書が、成長を取り戻すための政策議論を活発化し、今度こそ日本を再生させる一助になれば幸いである。再生が不可能になるまで日本経済が衰弱してしまう前に。》
 アカデミズムに引きこもることのない星の主張は、しばしば日本経済新聞の「経済教室」のおいても展開され、多くの読者を得ています。
 2001年に英語で出版された、アニル・カシャップシカゴ大学教授との共著『日本金融システム進化論』(日本語版:日本経済新聞出版 2006)は、第45回日経経済図書文化賞及び日本経済学会中原賞を受賞しました。 2022年には、星による英語版編著『The Political Economy of the Abe Government and Abenomics Reforms(安倍政権とアベノミクス改革の政治経済学)』が出版されています。

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日経「経済教室」の常連です。最新のが1月6日で「財政への信認、失うのは一瞬 危機と分断の時代」。↓ に転載します。われわれの理解とは反対の立場、財政規律重視です。

〈参考〉われわれの理解:「日本国債と米国債のちがい」https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2023-01-26

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「緊急事態条項」について議論を! [緊急事態条項]

「緊急事態条項」をめぐっての議論が巻き起こっています。超重要と認識します。(緊急事態条項)9割の国民が知らない危険な中身(既に尻に火がついてる状態!これが通ったら日本終わり)
http://www.asyura2.com/22/senkyo289/msg/246.html
緊急事態条項」堤未果.jpg
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〈抜粋〉
これもう本当に大事で、9条だなんだっていう比じゃないです。
この緊急事態条項ってのがもし通ってしまったら、
まるっきり違う国になります。
これは何としても阻止しなくてはいけなくて、これはどういうことかというと、
国会の審議無しで閣議決定だけで、基本的人権の制限なんてできますよ。
でこれNHKなんでやらないのと思いません?
なんでこんなに大切な審議を中継しないんですかNHKさんは。
だから、NHKに言ってください。抗議を。
すごく大事な緊急事態条項の審議を国会中継してください。
パンクするほど電話してください。電話ファクス電話ファクス
一人一人が動いてパンクさせた事って、結構あるんですよ。日本でもほかの国でもね。
だからまずメディアの姿勢というのと、

よく海外にも緊急事態条項あるんだから日本だって入れなきゃダメでしょっていうんが結構推進派の人がいうことなんですが。
海外のものは権力者が暴走しないための歯止めがいっぱいあります。
この項もこの項もこの項もクリアーしなければいけないよとか、
それから、期限があります。
”何日たったら一回リセット!”付いてます!
日本!無期限なんですよ。
だから緊急事態条項の設計自体がおかしいよ、で、これは話がおかしいよテーブルに
載せられない。
緊急事態条項について知らない人が多すぎる。
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動画の最後で堤さんは、こう言っています。《とにかく、子どもたち、孫たちのために、「今自分は動けるだけ動いたよ」と言えるように、自分で納得できるだけ動いてください。》
新たに「緊急事態条項」のカテゴリーを設けて、これまで「緊急事態条項」に言及した記事を読めるようにしました。24件ありました(https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/archive/c2306339719-1)。
「緊急事態条項」をどう考えるかについて、私の考えを書いていました。
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農業政策:「直接支払い」→「所得支持」と名称変更

facebookで下記記事を読んで、《舟山康江という人がなぜ今国会に遣わされているのか、そのわけがくっきり浮かび上がってきました。いよいよ正念場です。がんばってください!》とコメントしてきました。以前書いたことを思い出しています。→「舟山やすえ議員を総理大臣に!」https://oshosina.blog.ss-blog.jp/2019-04-18-1 

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タイ国から綻びるワクチン戦略 [コロナ危機]

タイ国王最愛の皇女が突然倒れて昏睡状態に、ワクチン接種が原因か。タイ人であるバグディ博士が説明のために王室に呼ばれました。《バクディ博士は、2022年後半にコロナワクチンの 3回目の接種を受けた受けた後、44歳のパッチャラキッティヤパー王女が昏睡状態となった理由が心臓発作であった事実をタイの王室は隠していると語り、しかし、今後タイ政府がファイザー/ビオンテックとの数百万ドルの契約を無効にする可能性が高いと述べた。/バクディ博士はインタビューで以下のように述べている。/「安全性の薬理学的研究が一度も行われませんでした。...ファイザー/バイオンテックは、数十億ドルをタイに返済しなければならないでしょう」/「私たちが休暇でタイに戻ることを決めたとき…今年 1月ですが…タイの活動家たちは、『あなたがタイに来たとき、タイ政府の最高当局が接触してくるかもしれません』と言っていました。そして、このことが実際に起きました」/「私は、3年ぶりに国の政府の最高顧問とも話す機会がありました。とても、とても印象的な出来事でした。私は彼らに、この COVID-19 のアジェンダ全体が偽物であり、なぜそれが偽物なのかを説明しました」/「私は、新型コロナウイルスの予防接種が詐欺に基づいているというエビデンスを彼らの前に提示することができました。…そこで私と一緒にいたのは、ほんの僅かの人数の人たちでしたが、彼らはすべてを知りました」》

コロナパンデミックは本当か/ 1.jpgバグディ博士については、著書『コロナパンデミックは本当か?』(日曜社 2020.11)をめぐって以前取り上げていました。→ 新・mespesadoさん講義(57)mRNAワクチン方式の「原理的な問題点」https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2021-08-05  「ロックダウンに科学的根拠はない!」としてロックダウン等のコロナ対応の無意味さを訴えるこの著の刊行は、ワクチン接種が始まる前です。末尾に「結びの言葉」がつけ加えられています。《遅くとも2020年4月中旬には疫病は終息に向かっており、極端な制限措置があらゆる生活領域においてかつてないほどの副次的被害を引き起こしたことは明白であった。それにもかかわらず、政府はお化けのようなウイルス対策として、多くの人々が自由で民主主義的な憲法と合致しないであろう、無知による不適切な方針に固執した。/そして、この流れでいくと、想定外の危険性を秘めた遺伝子ワクチンの人体実験が数千人規模の、専門性を持たないボランティアに対して行われるだろう。》ワクチン接種が始まる前は、まさかここまでが広がるとは考えられなかったのです。そしてこう締めくくっています。《私たちは今、人類の遺産の崩落と破壊、啓蒙の時代の終焉を目撃している。/この小著が、地球上のホモ・サピエンスを目覚めさせ、その名にふさわしいものとして生きるために貢献できることを祈る。そして、この無意味な自己破壊行為ができるだけ早く終りを迎えますように。》人身御供としてのパッチャラキッティヤパー王女に対して感じておられるであろうタイ国の方々のつらさと祈りに思い致しつつ、バグディ博士への神の召喚を思わされます。

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「ウクライナはあと数週間で完全に崩壊・・・」(米国防総省長官の元顧問) [ロシア]

 田中宇氏は「ウクライナ戦争をやめたくてもやめられない米国側」で、米国やNATOは、ロシアと直接交戦できない。したら核戦争になりかねない。米NATO(米国側)は、直接ロシアと交戦するのでなく、ウクライナを軍事支援し続けるだけだが、それだと露軍を打ち負かせず、戦争が長引く。ロシアとウクライナをうながして停戦・和解交渉させる道もあるが、ゼレンスキーのウクライナは、ロシアが占領地(ウクライナ東部2州とクリミア)をウクライナに返還しない限り交渉しないと言っている。占領地の住民の大半はロシア系であり、ロシアは同胞の安全を守るため返還に応じられない(返還したらゼレンスキー傘下の極右勢力がロシア系住民を売国奴とみなして殺害する)。ゼレンスキーはプーチンらロシア高官たちを戦犯として国連などで裁くことも要求しており、プーチンらに着せられた罪状は濡れ衣ばかりなので、当然ながら露側は拒否している。/ 和解交渉はない。停戦できないから延々と戦争が続く。》と書きました(1/31)。ちなみに日本については、《米国覇権が衰退したら、豪州やNZも中国と対立したいとは思わず、中国の経済圏に入っていく。アングロサクソンの世界支配は終わる。日本の自民党政権は、豪NZよりも現実的なので、米中両属が良いとすでに考えている。中国は習近平が独裁化を達成したので今年初めからコロナ愚策を全放棄して経済の高度成長を再開したが、日本もこれに同期してコロナ愚策を放棄し、春から国民へのマスク着用の奨励を解除する。この同期は、日本が経済面の対中従属を強めていることを示している。》外れていないと思えます。そんな中、地球の記録が、アメリカ国防総省長官の元顧問を務めていた、ダグラス・マクレガー退役陸軍大佐のインタビューを紹介しています。1月24日に「ウクライナ国家の完全な崩壊へ?」https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2023-01-24元米海兵隊の情報将校であるスコット・リッター氏の発言を転載したところでした。大勢は決しているのだと思います。あれほどウクライナで騒いでいたNHKも、このところは「ルフィー」やらなんやらでもちきり、どんな意図があるのでしょうか。
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福島雅典教授、致死率データ開示請求記者会見 [コロナ危機]

2月2日に行われたものです。必見です。

・記者会見① なぜ福島教授が裁判をするのか
https://www.youtube.com/watch?v=LhEbCRRmm6E
・記者会見①A サイエンス・臨床現場を重視
https://www.youtube.com/watch?v=_V2Z_UeISQk
・福島教授 記者会見② 科学・医学の危機を救う
https://www.youtube.com/watch?v=LYzSRasMzEY
・福島教授 記者会見③ 反ワクという言葉
https://www.youtube.com/watch?v=GC6bRKiwxug
《不都合なデータを隠したり、まして改竄したりすれば国の成り立ちが壊れてしまう》

◆参考
・令和4年11月25日「新型コロナワクチン接種と死亡事例の因果関係を考える」勉強会
https://odysee.com/@jimakudaio:9/2022-11-25-study-session-on-causal-relationship-between-covid19-vaccination-and-deaths:f
・京都大学名誉教授・福島雅典教授、厚労省にvaxの害を警告
https://twitter.com/hugh_mankind/status/1597663704044408832
《「科学をまったく無視している! これは災害だ!ワクチンに何十億も使い&注射を強制する...vaxのせいで、自然免疫が壊されているじゃないか!」》

・福島雅典・京都大学名誉教授 大激怒 -- 新型コロナワクチン接種と死亡事例の因果関係を考える勉強会 (Trilliana 華)
http://www.asyura2.com/22/iryo10/msg/268.html

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ようやく世の中が「まちがい」に気づき始めた [コロナ危機]

井上正康先生がそのうち、世界が「しまった」と思う時がきます。職域接種になって新しい募集をストップしていますね。・・・今回のワクチンが、とくにスパイクが毒であることを知った医者がワクチンを打つはずがない。これが医療の最低限の義務だと思いますね。そして、自分の家族に打ってみろ、と。スパイクが毒であることを知った上で自分の親や家族に打ってみてください。そしたら私も打ちます、と。これが最後の捨て台詞です。日を追うにつれてワクチンの素性の悪さが分かりつつありますから、やがて世界が知ってくる。》と語るのを聴いたのは2021年7月3日のことだった。世界中が「しまった」と思い始めている」https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2021-07-05-1 このとき、その後まさかワクチン接種がここまで進むことになろうとは思ってもみなかった。それから1年半、ようやく世の中全体気づき始めたような空気感。In Deepがニューズウィーク誌に載った、コロナ対策を強固に推し進めていた科学者による意見記事、「科学界がコロナについて私たちが間違っていたことを認める時が来た」を紹介してくれている。→「ニューズウィークの「私たち科学者は間違っていた」という論説を読みながら「今さら謝罪しても二重思考の世界はもう変わんないんだよ」と思うだけで」https://indeep.jp/live-in-a-doublethink-world/

【追記 2.2 5:25】

コロナ騒動を振り返る


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《コロナが終わるにあたって、総括をしていく必要がある。一体誰が正しいことを言っていて、誰が間違ったことを言っていたのか。/僕は曲りなりにこの3年、コロナ関係の情報を追いかけ続けてきたけれども、この総括は僕一人の力では当然できない。この3年間、一般のマスメディアおよびネット空間に、膨大な量の情報が飛び交った。あまりにも膨大なので、何をポイントに総括するかで、百人百様の語り口があるだろうし、そもそも完全な総括は不可能だろう。/しかし、大昔のことではない。2020年。たかだか3年前のことである。関係者の多くは生きている。たとえば上記のグラフについて、各人の見解を求めるといい。「グラフを見ると、ワクチン接種をしたことで初めて”本当のコロナ禍”が始まりました。これについてどう思いますか?」/こういう総括は、後世へのけじめなんです。/コロナ禍の超過死亡20万人。まさか、コロナで死んだとは言わせない。何度でも断言するけれども、人々はワクチンで死んだ。なぜ、こんなことになったのか。ワクチンを推奨したマスメディア、学者には説明責任がある。》


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『木村武雄の日中国交正常化』(坪内隆彦)を読む [本]

木村武雄の日中国交正常化.jpg坪内隆彦氏からメールをいただいたのは昨年の8月のことだった。

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突然のお便りの失礼をお許しください。
小生は王道アジア主義の研究をしている坪内隆彦と申します。
現在、戦前の東亜連盟運動を経て、戦後は日中国交回復に尽力した木村武雄のことを書いております。
「置賜発アジア主義」についての論稿を読ませていただき、大変触発されました。特に、宮島大八と木村東介は深い関係にあり、木村武雄にもその影響はあったのではないかと推察しております。
木村武雄の思想と行動について何かコメントを頂戴できれば幸いです。
坪内隆彦拝
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せっかくのメールに次のような返信しかできなかった。
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坪内隆彦様
お便りありがとうございます。
お名前はよく存じ上げております。
「置賜発アジア主義」に目を留めていただき光栄です。

置賜に生まれた者として「木村武雄vs黒金泰美」を目の当たりにさせられつつ、木村武雄の思想的背景にまでは関心が及ぶことはありませんでした。
私なりに雲井龍雄や石原莞爾等を知るようになってはじめて、若き木村武雄についても多少思いを致すようになった程度です。
そんなわけで、木村武雄についてその思想的側面から光が当てられようとしていることについてものすごく期待が高まります。
木村武雄というとどうしても、田中角栄の「金権的」という悪い方のイメージと重ねて見られてきた傾向があるように思います。
しかし、田中角栄本来の土着的愛国心が木村武雄の根っこに通じるのかと、今あらためて思ったところです。
楽しみにしております。
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今から4年前に「置賜発アジア主義」についてまとめつつ、正直言って木村武雄のことは全く視野に入ってはいなかった。9月末に発刊された『木村武雄の日中国交正常化』によってその迂闊さを思い知らされた。返信のメールにも書いたように、木村武雄の思想的バックボーンへの関心は、当時のマスコミによって主導された「田中角栄」とリンクした「金権的」イメージによってすっかり曇らされてしまっていた。木村武雄が私にとって身近であったはずの高校時代までは、ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムがしっかり浸透した教育環境だった。(大井魁先生の「ナショナリズム論」も授業にどう反映していたのか定かではない)それゆえ、石原莞爾に連なる木村武雄像は私にとって闇の中でしかない。高校の同級生に三男の政信君(辻政信に由来の命名であることをこの本で知った)がいるが、彼を通して父のバックボーンを知ることもなかった。木村武雄vs 黒金泰美という、この地の保守を二分した激しい選挙のみが印象に残る。黒金泰美は1962年第二次池田内閣で官房長官を務めるが、1964年「黒い霧」として騒がれた吹原産業事件の中心人物として『金環食』(石川達三1966)という小説にまでなり、その後仲代達矢主演で映画化もされる。そうしたあおりで大成を期待されていたはずの黒金は政界から消えてゆく。そういえば梶山季之の『一匹狼の唄』(実業之日本社 1967)も黒金泰美は悪役だ。仙台国税局長だった黒金の政界転身に一役買った酒屋の若旦那が登場するが、その人は私にとって縁深い恩人だ。その一方で木村はといえば、1967年に第2次佐藤内閣の行政管理庁長官兼北海道開発庁長官、その後1972年第一次田中角栄内閣で建設大臣兼国家公安委員長を務めることになる。私の中での木村武雄の実像はそうした記憶の中で曇らされていた。坪内氏はその曇りを吹き飛ばして、本来の木村武雄像をくっきりと浮かび上がらせてくれている。

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