世界大戦への仮想現実に騙される(田中宇) [現状把握]
あくまでも冷静に。
《最近の騒動に接して私は「これは新型コロナや地球温暖化、テロ戦争、冷戦などと同質の、脅威を針小棒大・闇夜の枯れすすき的に誇張して巨大な仮想現実を作り出す米諜報界の策略だろう」と感じている。マスコミ権威筋は、人々に次々と恐怖の仮想現実を見せ続け、間抜けなことにほとんどの人々がそれを軽信して洗脳されている。この策略の目的は、世界支配の強化、軍産による覇権乗っ取り、もしくはそれらを過激に稚拙にやって意図的に大失敗・破綻させる隠れ多極主義の策略と推測される。》
《世界大戦の仮想現実は「闇夜の枯れすすき」なので、枯れすすきとしての実体、誇張される前の現実が実在する。それは3つの方向性から成り立っている。》①「ウクライナの戦争に米国やNATOが直接参戦して米露戦争になるかもしれないこと」→《米国は、世界大戦を起こさない方針をとり続けている。》②ウクライナ戦争が他の欧州諸国に拡大していく可能性→《米国や独仏は、ロシアとの戦争で世界や自国を潰したくないので、NATOの5条を履行せず、ポーランドのためにロシアやベラルーシと開戦しない可能性が高い。》《欧州は米国に対して「いい加減にしてほしい」と思っている。この感情が強まり、そこにこれからの米国金融のリーマン危機以上の崩壊が加わると、欧州は対米従属する利点がなくなり、欧州の対米自立が加速される。》③台湾をめぐる米中戦争の可能性→《中国は、ロシアやサウジと結託して米国側のインフレや物不足を悪化させ、ドルや米国債との関係を切ってドル崩壊の誘発に加担することで、経済面から米国覇権を潰し、米国の脅威を除去できる。中国は、目立たないようにその道を進んでいる。》
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