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新・mespesadoさん講義(138)いま日本は崖っぷち [mespesado理論]

昨日、田中宇氏の発言の紹介記事「「持っててナンボ」から「使ってナンボ」の経済へ」https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2022-03-30-1 を補強してもらえるmespesadoさんとsuyapさんのやりとりで、日本の問題状況が根元からあぶり出されてきます。すごい読み応えです。

《問題は、現在のコロナ不況とウクライナ情勢によるエネルギー・食糧の輸入確保危機状況のもとで、日本が緊縮財政を続けるか積極財政に転じるかによって違ってくるでしょうね。しかも、潜在的な供給能力が高い日本は、米国とは逆に、QT(緊縮財政)を続けると国家が破綻に向かい、QE(積極財政)を続ければ、70年代のオイルショックを克服したときのように、原油価格が高騰してもそれを克服する底力を発揮する可能性があってその場合は景気は回復すると思われるので、今は、投資家が米国流の経済理論に従って、日本にも米国発の経済理論のセオリーがそのまま当てはまると思って投資行動を取っていると思うのですが、これが長く続くと《あれ、日本はどうも変だぞ》となって、その後の円相場はかなり不安定になってくるのではないかと思います。》

この先ズルズル、《あれ、日本はどうも変だぞ》という方向に行ってしまうのか、それとも踏みとどまることができるのか、まさに崖っぷちです。

首都圏で二日間過ごして、公共の場でマスクをつけていない人は全く見なかったと言っていい。コロナ騒ぎで、「個人主義による不服従精神のために命を張って抗議行動を取る一定数の人達がいる」欧米では、それに強権で対抗せざるを得ないため、政府を背後から脅して国民に「接種強制」をさせているのに対して、日本では勝手に社会の同調圧力で庶民同志が牽制する今まさにその状況です。先日「ロシア(露中)主導の新世界秩序作り」https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2022-03-27-2 で《まもなく流れは変わる。その時日本は目を覚ます。》と書きました。いずれ日本人が、コロナ詐欺、ウクライナ詐欺に気づく時が来る。その時日本人は正気に還り、一斉にマスクを外します。その時の到来を、ひたすら天劔布都御魂に念じたい。

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「持っててナンボ」から「使ってナンボ」の経済へ [ロシア]

義叔母の葬儀で東京へ出かけて戻ったら、田中宇氏の記事が2本届いていたのをゾクゾクしつつ読み切ったところ。

27日、「地方を豊かにする会」発足総会に参加してきた。昨年8月の三橋貴明氏の講演会を機に準備が進められ、この日発足にこぎつけた。三橋氏の説くMMT(現代貨幣理論)に基づく財政出動を世論にしてゆくことで、地方を豊かにしようという会だ。しかし田中氏の記事を読みつつ、MMTの限界を思った。インフレが一定程度(2%ぐらい)に収まっていればMMTもいいが、もうそう言ってはいられない時代になっている。札を刷り続ければどこまでも物価は上がっていく。今の株高がそうであるように。《29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、前日比338ドル30セント(1.0%)高の3万5294ドル19セントで終えた。》もう歯止めが効かなくなっている。そしていつか必ず来る金融崩壊。

三橋氏についてはmespesadoさんが昨日こう指摘している。(>>850《三橋さんの話は、一見すると非常に冷静で合理的な観点で論理的に分析しているので、いわゆる大手マスコミに同調する人たちによる、低次元の、呆れるような低次元の論評とは一線を画す、非常に納得感のある話だなと感じることが多いけれど、ときとして、例えば今回のウクライナ情勢の分析などで、どこか違和感を感じることがある。それは何なのかということを >>841>>843 で考えてみたけれど、そのときはわかったようなわからなかったような、まだ中途半端な気持ちだったけれど、今回気付いたのは、「個々の問題を論理的に考えるだけではダメで、一見別々の話に見える多くの問題の中から関係性がある問題を複数見つけてきて、それらを結びつける発想」が必要であり、それができるためには、もちろん関心を持つ視野を広げることは大切ですが、やはりそこに問題提起や問題解決のセンスというものが必要であり、そのセンスを磨くには、「大局観」というか、「非論理的な思考」の力を磨くことが大切であり、亀さんやはぐらめいさんや suyap さんなどがしばしばポジティブに取り上げる識者は、その能力が高い人が多いのではないのかな、という気がしています。》どうも事態の展開は三橋氏の視野を超えてしまったのかもしれない。

以下田中氏2本の記事から。会員版なので抄録です。今起こっている事態の展開のすごさが伝わると思います。金融中心経済から実物中心経済への大転換、「持っててナンボ」から「使ってナンボ」の経済です。多くの仕事が「ブルシット・ジョブ(クソどうでもいい仕事)」として消えてゆきます。

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思えば、すごい時代に生かされている [現状把握]

818:OB :2022/03/27 (Sun) 20:28:04
https://sakisiru.jp/22665
偽物?本物?河野太郎氏も注目するロシア情報機関分析官(?)の長文レポートが大反響

泥沼化するウクライナ戦線を緻密に分析したレポートが話題
ロシア情報機関FSB分析官が作成とされるが真偽は不明
電撃戦の崩壊や今後の見立てに、プロも「説得力がある」と一目

原文:https://twitter.com/igorsushko/status/1500301348780199937

このレポートで大事と私が思う事は、
1.軍事計画を策定する機関は、FSB(ロシア連邦保安庁)  これは本当
2.ロシアとウクライナが小麦の主な生産者であるため、世界的な飢饉は避けられない 現状正しい
3.最も重要なことは、このような戦争が起こることを誰も知らなかったというこだ。それは誰からも隠されていた。 これも本当
 (ロシアFSBと米国ゴーストは、互いの利益のために情報交換をしているのは、スパイ活動として当たり前)
4.ロシアは戦死者数を隠している。よって、田中宇も騙される
5.戦争が長期化するとロシアが覇権を握るのではなく、ロシアが超大国から滑り落ちる。

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OBさんが紹介してくれた「偽物?本物?河野太郎氏も注目するロシア情報機関分析官(?)の長文レポートが大反響/電撃戦の失敗、日露戦争との酷似性指摘...専門家も唸る「すごい連ツイ」」の記事。OBさんいわく田中宇も騙される》。以下はsuyapさんの反論。私はやはりサイオペ(心理作戦)の一種だと見ている。》

情報に振り回されて右往左往するのでなく、自分の立ち位置の地固め何より肝要、そう思います。おそらく、新しい世界が見えてきつつある、そういう時代なのです、今は。・・・思えば、すごい時代に生かされている。

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新・mespesadoさん講義(137)「学説」と「行動原理」のちがい [mespesado理論]

昨日の「mespesadoさんとsuyapさんの間」のつづきです。「学説」と「行動原理」のちがいがよくわかりましたた。《私にはどちらも「なるほど」なのです。》と書いたのですが、それでよかったようです。

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mespesadoさんとsuyapさんの間 [ロシア]

suyapさん:《歴史的に遡ってファクトをしっかり追及・掘り下げ、かつプーチンはじめロシア首脳から多くのロシア一般庶民、それに今件でロシアを応援する人々に至るまでの、今回「特殊作戦」の目的への理解を考えれば、迷うところはないと思いますが?/つまり、問われているのは負けているのか勝っているのかという紛争の現状判断ではなく、まず自分の立ち位置をハッキリ決断すること(これはワクチンでも同じですね)。そして、その決断に自分がどうかかわるか(発言&行動するか)という判断。それには自分が加担する側が「負けた」場合の危機管理も必要です。特に今件においては。》

mespesadoさん:《私は自分の価値観というものを敢えて自覚する必要があるとも思っていないので、これがあんたの価値観だよ、ということを誰かに指摘されたとしても、それに固執するつもりもないんです。・・・自分の判断基準は、自分の価値観というものではなく、もっと客観性を伴っているように自分で思える判断基準に従う、・・・自分の考える客観性に照らし合わせて十分と思えないような両論が論争になっている場合は、私の場合は、いずれの立場にも立つことができず、判断を保留する、ということになります。

私にはどちらも「なるほど」なのです。

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「ロシア(露中)主導の新世界秩序作り」(田中宇) [ロシア]

昨日の記事「一旦立ち止まって考える冷静さを!」かつて経験したことのない大変動の時代と、私には思えています。》と書きました。ロシアは、西側マスコミのさらに裏を書く認知戦をもってロシア(露中)主導の新世界秩序作り」を着々と進めている、という田中氏の見方です。私にもそう思えます。その根拠は、その「新世界秩序」というものが、人間本来の自然に適っていると思えるからです。”持っててナンボ”の経済から”使ってナンボ”の経済への移行です。その背景には、mespesado理論のキモである「供給力の充足」があるわけですが、そこに「食糧危機」「エネルギー危機」がどのように関わってくるのかが大きな問題です。ゼレンスキー大統領の演説にスタンディングオべーションで応える国会議員を見せつけられては、ほとんど絶望的です。今後露中が中心になって着々と進む「新世界秩序作り」の外側で指を咥えている様が浮かびます。ただし、表面を見る限りはそうですが、マドモアゼル・愛さん(報道姿勢は負けてる証拠」)は「マスコミから逃げ回っている」などとと味噌糞に言うけれども、私は安倍元首相の密かな動きに期待しています。日本には鈴木宗男氏だっています。山下泰裕氏もいる(「山下泰裕 ー「まともであること」のシンボル的存在」https://oshosina.blog.ss-blog.jp/2017-11-19)。まもなく流れは変わる。その時日本は目を覚ます。なんといってもユーラシアは日本人の原郷です。→「安藤礼二『列島祝祭論』を読む(2)第三の道」https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2020-12-30-1
《現実のロシアは今回の開戦とともに、米国の覇権や、米英中心の債券金融システムやグローバリゼーションの体制をすべて拒否して、米国覇権に全く依拠しない非米型・多極型の国内・国際的な経済システムを作り始めている。中国やインドや中東諸国の多く、アフリカと中南米の大多数など、意外に多くの国々が、ロシアがやりだした非米型の国際システムに、既存の米国側とのつながりを保持したまま乗ってきている。特に中国は、ロシアの試みの隠然とした後ろ盾になっている。サウジやUAEは、ロシアに配慮し、米英から石油の増産を頼まれても断っている。サウジは米国よりロシアを重視するようになっている。》
このロシア(露中)主導の新世界秩序作りは、成功すると決まったわけでないが、石油ガス鉱物の多くをロシア・非米側が握っていること、米国の最大の優位点だった債券金融システムがQEによって崩壊寸前になっていることから考えて、米国側が潰れ、ロシア側が優勢になっていく可能性が高い。これは、今後数十年の世界の流れを支配するのだが、米欧日のマスコミ権威筋はほとんどそれを理解しておらず、むしろ逆の「ロシアは間もなく敗退・崩壊する」という妄想が席巻している。メドベージェフらロシア中枢が発する、ロシアが潰されそうだという示唆は、米欧側の妄想を扇動して、その後の米欧の崩壊に拍車をかけるためのニセ情報作戦だと考えられる。 》
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一旦立ち止まって考える冷静さを! [舟山やすえ]

ゼレンスキー大統領の国会演説についてのやすえちゃんの報告記事に対して、《地球の半分はロシア弾劾に批判的なのです。なぜなのかを、一旦立ち止まって考える冷静さが今こそ必要です。》とコメントしました。
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本日18時から、衆議院第一議員会館 国際会議室にて、ゼレンスキー・ウクライナ大統領によるオンラインでの国会演説が行われました。
日本からの支援及びアジアで最初にロシアに対して圧力をかけてくれたことに対する感謝と、原発周辺地域の危険な状況、化学工場での化学物質漏えい、サリンなど生物化学兵器を使った攻撃の現状など、厳しい状況についての報告がありました。
国会演説に先立ち17時からは、党の政務調査会にて、元駐ウクライナ特命全権大使の黒川祐次氏からウクライナ情勢についてご講演を頂きました。
改めて、ロシアによる軍事侵攻は許し難い暴挙であることを確認。
山形県内の知り合いの方からも、避難民受け入れの申し出を頂いており、日本政府としてさらなる支援の強化が必要です。私も引き続き政府に働きかけていきます。
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一昨日(24日)「基軸通貨であるドルの「リセットの道」がすでに開いている(In Deep)」で、アメリカ人作家のダグ・ケイシーによる、基軸通貨であるドルの「リセットの道」がすでに開いていることについての記事を転載しておいたのですが、今朝読んだIn Deep氏のメルマガから、同趣旨分を転載しておきます。(コメント欄に書いたのですが、じっくり読みたいので記事にします。)
ロシアが旧ソ連時代とは比較にならない経済的優位性と、資源、食糧、エネルギーの優位性を持つ新ソ連》に向かっている一方で、日米欧は、《・株式市場の崩壊 ・商品市場の崩壊 ・食糧危機がセットになってやって来る》というのが結論です。私にもそう思えます。
23日の「相争う世界観の対立」を読み解く」で紹介したプーチン顧問セルゲイ・グラジェフの論文の第2項、「●プーチンは新たな世界経済(ニューグローバルエコノミー)への移行を容易にするために自由貿易圏を推進している」の冒頭  新しいシステムは本質的に人道的なもので、それゆえ戦争を回避することができる。なぜなら、この波長での最大の牽引役は人道的なテクノロジーだからだ。》とあるのが重要です。根底において「”持っててナンボ”の経済から”使ってナンボ”の経済への大転換」です。私から見れば、ロシアが進めようとしていることの方が、ウクライナよりずっと「人道的」で「人間の自然の情」に適っているように見えるのです。西側プロパガンダのままに「欲と欲のぶつかり合い」というこれまでの戦争観に囚われていては、今時代がどう動こうとしているかは見えません。やすえちゃんにもそのことに気づいて欲しいと切に思います。かつて経験したことのない大変動の時代と、私には思えています。
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新・mespesadoさん講義(136)「中立」ということ [mespesado理論]

私の記事「プーチン大統領によるウクライナ宣戦布告演説」https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2022-03-07へのOBさんのコメントに対して、mespesadoさんから反論していただきました。OBさんに対しては、「客観的真偽」ということより、「内的必然性」を第一義にしています。》と答えておきました。物事をズラーっと並べて、その真ん中あたりを選んで「私は中立です」なんていうのは、私には最も苦手です。OBさんは、私の苦手な世界で生きておられます。とりあえずは「敬して近づかず」ですが、そういう方にもいずれわかってもらえる時が来るかもしれません。私の判断が「真ん中あたり」に来ることもあり得ますので。

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基軸通貨であるドルの「リセットの道」がすでに開いている(In Deep) [現状把握]

昨日の「「相争う世界観の対立」を読み解く」を補強する記事を「In Deep」で読みました。↓ 

金融と覇者交代の大地震が近い…のかも
投稿日:2022年3月23日
https://indeep.jp/monetary-reset-is-imminent-maybe/

アメリカ人作家のダグ・ケイシーによる、基軸通貨であるドルの「リセットの道」がすでに開いていることについての記事です。

《金は米ドルの真の金銭的代替物であり、ロシアにはそれがたくさんあることになる。ロシアはその金を使って国際貿易に従事し、おそらくルーブルを支援することができる。ロシアの金は、中国の金とともに、米国の支配の及ばない新しい通貨制度の基盤を形成する可能性がある。米国と同盟国は、ロシアがこの分野で動きを見せようとしていると感じているようだ。ロシアはすでに西側の金融システムから切り離されており、数千億の資金が凍結されているため、これはロシアにとって論理的な次のステップとなるだろう。》米ドルの無敵の支配の時代はすぐに終わりに近づいていることは明らかだ。FRB議長でさえ公然と認めていることだ。/つまり、私たち(アメリカ人)は歴史的な金融大地震の危機に瀕している可能性が高い……。/米国の方向性を永遠に変え、私たちの生涯で最大の経済的事象を示すことができるような大地震。/ロシアの金準備をターゲットにする動き、そして金価格の高騰は、それが差し迫っていることを示唆している。》

In Deep氏曰く、《ダグさんは、金の重要性を説いていますが、そのうち、金より小麦や大豆のほうが貴重になる時が来るような気もします。》

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「相争う世界観の対立」を読み解く [ロシア思想]

世界の黒い霧 1.jpgジョン・コールマン『世界の黒い霧』(2017.3)の「第3章 狙われるロシア 悪魔化されるプーチン」と「第5章 ワンワールド政府のウクライナ介入は世界大戦の号砲」を読んだ。
第5章の結び、著者コールマンもかつて在籍したM16(英国軍事諜報部第6課)出身のアラステア・クロックの発言が今後を見通す上で貴重だ。2015年ごろ書かれたものと思う。
《ウクライナに関しては、われわれは新しい時代に入った。相当な戦略地政学的紛争が起ころうとしている。しかしそれは事実上、アメリカとロシアによる金融地政学的戦争である。原油価格は崩壊した。通貨戦争もある。ルーブルの不自然な「不足」ー空売りーもある。これは金融地政学的な戦争だ。そして、そして、この金融地政学的戦争の結果として今われわれが目にしているものと言えば、何よりも先ず、これがロシアと中国との緊密な同盟をもたらしたということである。/ 中国は、ロシアが最初のドミノだということを理解している。ロシアが倒れれば次は中国だ。この二つの国家は、ともに欧米の金融システムに縛られない、これと対応する金融システムを作り上げるために動いている。/ しばらくは、国際秩序は国際連合と一連の国際法を中心に構築されていた。しかし欧米は、国際秩序を維持するために設計された制度としての国連を迂回して、代わりに経済制裁によって一部の国に圧力をかける傾向をどんどん強めている。今はドル基軸の金融システムであり、ドルの取引すべてをコントロールするという立場ゆえに、アメリカは外交と国連という古いツールを迂回して、自国の目的を追求することができている。/ しかしこのところ、こうした準備通貨の独占状態がアメリカの一方的なツールとなり、国連での多国間行動に取って替わる傾向が強まってきた。アメリカは、世界のあらゆる場所でのあらゆるドル建て取引について管轄権を主張している。そして、世界のビジネスと貿易取引は大半がドルで行われている。これは事実上の世界秩序である。国際秩序は、以前のような国連ではなく、アメリカ財務省と連邦準備制度銀行による支配が強まっているのである。》
この後、コールマンの言葉が続く。
《金融戦争、非対称戦争、第四世代戦争、宇宙戦争、情報戦争、核戦争、レーザー戦争、化学戦争、生物戦争ーーアメリカは伝統的な通常兵器の範囲を超えて、その武器庫を拡張してきた。目的はもちろん、ソヴィエト連邦が崩壊した1991年後の世界秩序を保ち、全面的な支配を維持することだ。モスクワを先頭とする多極的な世界秩序の出現は、継続的な支配をめざすワシントンの計画にとって、唯一最大の脅威となっている。この二つの相争う世界観が最初に大規模にぶつかるのは、ウクライナ東部でのことになるだろう。》そして《神よ、われらを救い給え。》の言葉でこの章を閉じる。
さらにその前に、プーチン顧問セルゲイ・グラジェフの論文が紹介されている。「ロシアvsウクライナ」を大きな時代の変化の中で理解することができる内容なので下に全文写した。以下は大意。
いま世界は、新たなシステムに向かって動いている。その新たなシステムは、本質的に人道的なもので、それゆえ戦争を回避することができる。なぜなら、この波長での最大の牽引役は、バイオテクノロジー、ナノテクノロジー、認知テクノロジーによって基礎づけられた)人道的なテクノロジーだからだ。》という。これこそがプーチンの狙いであり、それはいずれ《ユーラシア全体の全面的開発圏が生まれることになる。》
しかし、それは必然《アメリカの覇権への挑戦》を意味する。自分たちの指導的地位を維持するために、アメリカはヨーロッパで戦争を始めようとしている。》《ウクライナ国民は、この戦争の絶好の武器であり、使い捨ての兵士となる。》そのためにアメリカは、ソ連=ロシアを標的として、ウクライナのナチズムを育ててきた。》《ヨーロッパの政治家は、自分が何をしているかと疑問に思うことすらないままに、アメリカに追随した。彼らは、ナチズムを呼び起こして戦争を挑発することで自らを苦しめている。ロシアとウクライナが、アメリカの扇動する今回の戦争の犠牲者だということはすでに述べた。しかしその点ではヨーロッパも同様だ。この戦争がヨーロッパの高福祉をターゲットにしたものであり、ヨーロッパの不安定化を狙ったものだからである。アメリカは、ヨーロッパの資本と頭脳が引き続きアメリカに流入することを期待している。だからこそ、ヨーロッパ全土を戦場にしようとしているのだ。》そして最後をこう結ぶ。私たちは、彼ら(ヨーロッパの政治家?)がウクライナ・ナチズムのなかに見ている、この歴史的な記憶を呼び覚まさなければならない。今キエフで権力を握っているのは、ステパーン・バンデラやロマン・スヘヴィチといったナチ協力者を信奉している連中なのだ。この真実を広げていくことで、ヨーロッパを戦争の脅威から救い出さなければならない。
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