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新・mespesadoさん講義(81)「利権」では説明つかない恐ろしさ [mespesado理論]

フランスの未来学者ジャック・アタリが、40年前のインタビューでこう言ったそうです。《 人口削減はまず高齢者から始めます。なぜなら、60~65歳を超えると、人々は生産性がない状態で長生きし、それは社会に多大なコストがかかることになるからです。/次に弱者、次に役に立たない人たち。彼らは数は増えるが、社会の役に立ちません。そして何よりも最終的には、愚か者が対象です。/これらのグループを対象とした安楽死をおこないます。安楽死というものは、すべての場合において、私たちの将来の社会において不可欠な選択肢でなければなりません。》(ジャック・アタリ『未来の人生』)これを読んで思わず身震いしました。》と書いたのがお盆の墓参りの日でした(「資料「あとがき」に代えて」https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2021-08-13)。書きつつまだ「そんなバカな」の思いが上回っていたかもしれません。あれから2ヶ月、その後の9月議会請願結果帯状疱疹のせいもあってか、世界が変わって見えています。ずっと底に沈んで見るようになった感じです。

In Deepの最新記事「『人々の《脳》が21世紀の主要な戦場になるだろう』 : 2020年のNATO報告が述べる「認知戦」の視点から見る現在」を読んで、「今」が実に周到に準備されていることをあらためて思いました。

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報告書「認知戦」より

人間の脳の脆弱性

「認知戦争では、自分自身を知ることがこれまで以上に重要になる」

人間は、情報のより効率的な処理を可能にする認知の限界に対処するための適応を開発してきた。いかに効率的に情報を処理するかとの近道といえる。

しかし残念ながら、これらの効率的な情報処理の近道の数々は、私たちの思考とコミュニケーションに歪みをもたらし、コミュニケーションの取り組みを無効にし、誤解を招いたり混乱させたりしようとする敵による操作の対象となる。

これらの認知バイアスは、不正確な判断や不十分な意思決定につながる可能性があり、意図しない情報の段階的拡大を引き起こしたり、脅威に対しての即時の特定を妨げたりすることにつながる可能性がある。

認知的偏見の原因と種類を理解することは、誤解を減らし、これらの偏見を有利に利用しようとする敵の試みに対応するための、より良い戦略の開発に情報を与えることに役立つ。

特に、だ。

- 脳は、特定の情報が正しいか間違っているかを区別できない。

- 脳は、情報過多の場合にメッセージの信頼性を判断する際に近道をとるように導かれる。

- 脳は、たとえこれらが間違っているかもしれないとしても、すでに真実であるとして聞いた声明やメッセージを信じるように導かれる。

- 脳は、証​​拠に裏付けられている場合、その証拠の信憑性に関係なく、その声明を真実として受け入れる。

本質的に人間の脳に起因する多くの異なる認知バイアスがある。それらのほとんどは情報環境に関連している。

おそらく最も一般的で最も有害な認知バイアスは確証バイアスだ。これは、人々がすでに考えていることや疑っていることを確認する証拠を探し、遭遇した事実やアイデアをさらなる確認と見なし、別の観点を支持していると思われる証拠を却下または無視するように導く効果だ。

言い換えれば、人々は「彼ら自身が見たいものを見て、知りたいものを知る」のだ。

認知バイアスは、地上の兵士から軍スタッフにまで、思われているよりも、さらに大きな範囲ですべての人たちに影響を及ぼす。

それを自分自身で認識するだけでなく、敵対者の偏見を研究し、敵対者がどのように行動し、相互作用するかを理解することが重要だ。

ロバート・P・コズロスキは以下のように述べている。

「真に「自分自身を知る」ことの重要性を否定することはできない。コンピューティング技術、特に機械学習の進歩により、軍隊はかつてないほど自分自身を知る機会を得ることができる。仮想環境で生成されたデータを収集して分析することで、軍事組織は個人の認知能力を理解できるようになる」

最終的に、認知戦における運用上の利点は、最初に軍の認知能力と限界の理解の向上からもたらされる。

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要するに、今の「戦い」の先端レベルは「脳」のありようが問題となる「認知戦」であること。そこにおいては「脳の脆弱性」こそがターゲットとなる。「脳」はそもそも「理屈は通らない」ようにできている。だからそうして「今」がある。

以下はmespesadoさんの現時点における認識を整理されたもので貴重な考察です。

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