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『死者と霊性』を読む。「正気」に還れ! [本]

死者と霊性.jpg『死者と霊性ー近代を問い直す』(岩波新書)、ポチポチ読んでゆくつもりで読みかけた本、一気に読むことになった。8日の晩つづらご(帯状疱疹)発症を発見。9日に医者に行って、10、11日はおとなしくしく布団にくるまっているほかはなかった。9日の文教厚生常任委員会での請願審査、あえなく玉砕、その態勢を立て直す上でもこの本は必要な本だった。時代の最も尖鋭的課題に応えてくれる本として手元に置いて何度も開くことになると思う。

昨日「「狂気」が「空気」の世の中です」と書いた。→https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2021-09-12-1 mespesadoさんが紹介していた文が身につまされた。戦時下はこんな状況だったのだと、いまは肌感覚で理解できます。教育を受けた我々は、あの頃の人々とは違う。同じ轍は踏まないと他人事だったのは単なる思い上がりでした。お国のためにと竹槍を持ち特攻したあの頃と、私たちは何も変わってない》(カモノハシの旅人@sanjinowatashi)「どう生きるか」が切実に問われている。当面する課題の前でのジタバタはそれはそれとして、じっくり時代の流れ、その底流に身を置いてみること、それにはうってつけの一冊だ。座談を終えたところで、仕切り役の末木氏が言う。《実に丸一日にわたる座談会でありまして、私としてもすごく贅沢な時間でして、人生の最良の日みたいな思いがしています。》(169p)この言葉、決して誇張ではない実感として伝わった。

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