議会に喝!「四季南陽問題」 [議会]
何とも中途半端な「四季南陽問題」の決着だった。外目には議会権限の放棄でもあり、議会義務からの逃亡とも見えた。株式会社四季南陽との契約解除合意は、議論を尽くさぬまま上程後直ちに採決などということは決してあってはならなかった。議会全日程の中で、一般質問、常任委員会、予算委員会等で十分審議を重ねた上で、議会最終日に採決すべきだった。その旨は議会開催前の議会運営委員会で諮られたが通らなかったのだという。その理由を聞いて唖然とした。「契約解除合意をグズグズしていると、四季南陽が第3者に当該物件を売っぱらってしまうかもしれない。そうされたら大変だ」という理屈がまことしやかに語られたようなのだ。そもそも売買契約において、一方的に四季南陽が物件処分可能となるのは、事業開始後10年経過後である。そのことについての十分な理解が議会にあったのかどうか。そのことを理解した上でとしたら、四季南陽はそんな契約条項を無視しても何をやるかわからない、そんな不信感があったのだろうか。だとしたら奥山氏もずいぶん悪人視されていたことになる。私には、議会が健全な判断力を失っていたとしか思えない。「議会に喝!」である。かりに、厄介なこの案件を早く片付けたいという当局の意向を汲んでのこととすれば、その罪はさらに重い。ダブルの「喝!」と言っていい。
2.「四季南陽」との契約解除について
「今後も南陽市の里山再生に取り組みたい」と述べている奥山氏。秋葉山再生についていろんな形での協力を得られるはず。そのためにも、奥山さんに対する市民の不信感を払しょくしておかねばならない。そのための質問。
⑴これまでの費用負担額
①南陽市の支出額6082万9000円の明細
②「株式会社四季南陽」の支出額1億3000万円の詳細
③市として施設整備のための支援金として2000万円支出しているのでその部分についての明細
⑵契約解除合意書について
今回示された契約解除合意書によれば、南陽市が「株式会社四季南陽」への支援協定の諸々の支出請求の放棄、旧ハイジア内に重機を入れてまで改変し、使えない状態にしたままでの返還、さらに四季南陽の要求に応じての市道付替え工事費用請求の放棄等、本市にとってきわめて不利益な内容になっております。その理由はひとつ、アスベストの検出です。
旧ハイジア入口の円柱に公示されていた「建築物等の解体作業に関するお知らせ」には、「石綿含有あり」は、1階・2階のタイルカーペット接着剤等のみです。ごくわずかのアスベストに事寄せて6千万にも及ぶ公金を無にしてしまわれたのではたまらないというのが、今回の報道に接した正直な市民感情です。そこをどう納得してもらえるかが大きな課題と考えておたずねします。
①合意書を見る限り本市が一方的に押し切られたようにしか思えないが、どのような交渉過程だったのか。(市としてのがんばりどころはなにもなかったのか。アスベスト検出の先例についての検討はなされたのか。)
②四季南陽に、アスベストを過大に問題化させようという意図はなかったか。
・千歳工務店への発注内容は。その後どのような改造目的だったのか。(改造計画書の提示)
・「建築物等の解体作業に関するお知らせ」以上の検査を必要としたわけ。
⑶アスベスト検出を理由にした計画断念の形だが、ほんとうの問題は、なんらかの見込み違いからの資金調達の失敗にあったのではないか。協議の中でその点について話し合われたことはなかったのか。
3.秋葉山開発公社→秋葉山開発プロジェクト
今後貴重な資源として注目されるにちがいない秋葉山一帯のスプロール化(無秩序な開発)を防ぐため、「秋葉山開発公社」をたちあげて一帯の土地をおさえ、並行してハイジア跡地を含めた開発構想を進めることはできないか。→秋葉山開発プロジェクト(「四季南陽」、地元経済界等を巻き込んだ第3セクター。吉野石膏の協力も欲しい。ただし、秋葉山は地域の財産であり、地域の人々による活用を第一義とすること。都会富裕層をターゲットにした奥山氏の発想には注意。株式会社でなくNPO?)
再質問にとっておく
◎夢広がる秋葉山開発
・ハイジアと秋葉山頂をつなぐロープウェイ。奥山さんにデザインしてもらう
・地表には季節ごとの花など上空からも楽しめる計画的植栽。
・里山探索コース。何もないところからどのように林はそだってゆくか、経年変化の実験場。
・ゴルフ(パークゴルフ)場、スキー場はできないか
・ハイジアを全面改装して秋葉山を楽しむための拠点とする。
・須藤永次顕彰コーナー設置、あわせて吉野石膏コレクション展示も。
・イザベラバード顕彰と合わせて、置賜盆地の神話化。(北町遺跡から伊達、上杉の歴史アピール)
・ホテル誘致
・
・
◎旧ハイジア問題6/20
・南陽市の支出額6082.9千万円に固定資産税相当額奨励金は含めていないのに、「四季南陽」の支出額1億3千万円について《固定資産税を含む施設の維持管理費等に約1億円》というのはおかしい。その分も南陽市の支出分にも加えねばならなくなる。それにしてもいったい何に使ったのか。アーティスト・フェスティバルに3000万円というのも信じられない数字だ。総じて「四季南陽」が出した数字は理解承服しがたい。この点について市当局はなんら問題にすることなくすんなり認めたのか。本来ならそれを証明する領収書の提示を求めるべきだったと思うが。とりわけ施設整備補助金2000万円については市の補助金である以上、書面による事業報告及び領収書等提出があって当然と思うがどうなっているのか。
・《施設全体のアスベストの追加検査を行ったと伺っております。》との市長答弁があったが、その検査結果の詳細およびその費用は。(奥山さんが1000万円と言ったような気がする)
・《奥山代表からは、「南陽を世界ブランドにする」という目標実現に向けて、今後も連携して取り組んでいきたいという言葉をいただいております》とのことだが、その具体策についてのなんらかの協議はなされたのか。
・以上は本来、解約契約に同意する以前に確認すべきことであったが、すでに同意してしまった今は、奥山さんとの間に今後信頼関係を維持していく上で必要なことと考える。
コメント 0