「マスクの中の本当の自分」(こどもの詩) [コロナ危機]
自分の表情隠してる
自分の素顔隠してる
うすっぺらーい紙の中
自分の本音隠してる
本当の自分隠してる
いつか自分を忘れていくのかな
マスク「国会で率先して外す」山口俊一・衆院議運委員長
総理番が選ぶ「きょうの一言」(1月19日)
「政府は春先に向けて新型コロナウイルスの分類の見直しでマスクのあり方も議論していくようだ。国会が状況をみながらできるだけ率先してやっていくことが大事だ。マスクは必須ではなく、しなくてもいい」(2023年1月19日、国会内で記者団に)
山口俊一衆院議院運営委員長は23日召集の通常国会で質疑や答弁に臨む議員が積極的にマスクを外すべきだとの考えを示した。まず23日の衆院本会議から登壇者はマスクを外して発言してもよいと決め、その後の各委員会での対応は個別に協議する。
政府はマスク着用について屋外は原則不要、屋内でも一定の距離を確保し会話をほとんどしない場合は不要と説明してきた。それでもマスクを外して生活することへの抵抗感は根強く、国会でも委員会の質疑者らにマスクの着用を促していた。
政府は今春に新型コロナの感染法上の分類を、季節性インフルエンザと同じ「5類」に改める調整に入った。移行した後は屋内でのマスク着用に関し、症状のある人らを除いて原則求めない方針だ。
山口氏が「国会が率先」と強調したのは政府が原則を説くだけではコロナ禍ですっかり定着したマスク着用の習慣は変わりにくいとみるからだ。国会が世間に先んじて景色を変えるのがマスクだけでなく、デジタル化の取り組みなどの改革にも広がるよう期待したい。
遅ればせの脱マスク コロナ4年目、正常化の試金石に
政府は新型コロナウイルスの感染症法上の分類に関する閣僚協議を週内に開く。外出制限などのない「5類」に変更する場合、屋内でのマスク着用を原則不要とする目安も示す方針だ。コロナ禍も4年目。生活に身近なマスクの扱いの見直しは、海外に比べて遅れてきた社会経済活動の正常化の試金石となる。
日本ではマスクの着用はもともと法的拘束力のある規制ではなく、政府や自治体の要請にすぎない。現在は屋外で人との距離が確保でき、会話をほとんどしない場合を除いて着用を推奨している。脱マスクの進んだ海外と異なり、国内では大多数の人が屋内外を問わずマスクを着けるのが当たり前の状態が続いている。
2022年9月の日英両国の光景が象徴的だった。英国のエリザベス女王の国葬は参列者のほとんどがマスクなしだった。安倍晋三元首相の国葬は日本政府が着用を求め、海外の要人も多くが従った。
国外では先行して見直しが進む。ドイツは長距離移動の鉄道・バスの乗客に対する欧州規格のマスク着用ルールを2月に撤廃する。韓国は22年12月、重症者数・死者数が減少傾向になるなど一定の条件を満たせば着用義務を解除する方針を示した。
米国は一時、全州で着用の必要がなくなった。コロナと季節性インフルエンザなどの同時流行でニューヨーク市など屋内での着用を再び勧告した地域もある。
マスクは手洗いなどと並ぶ基本的な感染対策の一つだ。日常生活に密接にかかわるため度々議論になってきた。
20年の感染拡大初期は極度の品不足が続き、国民の不満が高まった。政府は「国民生活安定緊急措置法」に基づき、転売を原則禁じた。当時の安倍政権が全世帯に配った布マスクは「アベノマスク」と話題になった。配りきれなかった分が大量に余っていることが明るみに出て批判を浴びた。
専門家の間では感染リスクを抑える上ではマスクが重要との指摘が多い。政府は5類に移行した場合、着用を求める対象を発熱などの症状があって他人にうつす恐れがある人のほか、高齢や基礎疾患で感染防止が必要な人らに限る。満員電車など特にリスクが高い場所での扱いは調整する。
着用するかどうかの最終的な判断が個人に委ねられていることは今までもこれからも一緒。政府の遅ればせの新たな目安でコロナ下の日常の光景が変わるかどうかはまだ分からない。
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