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新・mespesadoさん講義(108)2021年超過死亡再考察 [mespesado理論]

suyapさんの指摘を受けて、2021年の超過死亡についての再考察。その厳密性についていけないというのが正直なところですが、《ワ○チ○による死亡がかなり含まれる》と考えられるもののこの結果はかなり微妙》との結論です。

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◎「オミクロン」情報

・「オミクロン株は「変異し過ぎて構造が不安定」なためにデルタ株よりはるかに軽い病気である可能性。」https://indeep.jp/omicron-strain-is-extremely-mild/《現時点では、オミクロンは「高い感染力を持つにしても、症状はほとんどない」というものである可能性が高いようです。》《「南アフリカでは、現在コロナウイルスに感染した人は全体として 3220人おり、オミクロン株は急速に広がっているように見えますが、入院数の上昇はありません」「これは軽度の病気であり、1日か 2日、筋肉痛や倦怠感があり、気分が悪くなります。しかし、これまでのところ、味や匂いが失われないことがわかっています。わずかな咳がある可能性がありますが、それ以上の症状で目立つものはありません」「顕著な症状はありません。感染した人の中には、現在自宅で治療されている方もいます。私は(オミクロン株の)震源地にいて、そこで治療していますが、非常に穏やかな状態です」「この新しい変異種では、まだ1人も入院していません」》

南アフリカ.jpg世界各国の政治家や下衆メディアは、オミクロン株は空気感染する可能性があり危険だ!超速で蔓延している、などと恐怖を煽るいっぽう、オミクロン株が発見された南アフリカでは・・・2021.11.28現在の様子)→


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608:mespesado :2021/11/29 (Mon) 08:53:13
>>607

> 例えば2020年は前年よりもマイナスの超過死亡だったりとか、2017年の
> 前年比微増、2018年の前年比微減も、現実の超過死亡データを使わず、
> mespesadoさんの推計1~3のメソッドで推計した場合、ほぼ同様の結果
> を得られるのでしょうか?

 鋭い視点だと思います。

多様な人口ピラミッド型にもかかわらず、各国で今年の超過死亡が激増
> していることの説明は、日本だけではできないのでは?

 そうですよね。ここが一番不思議なところです。第二次大戦の戦死者やベビーブームは他の第二次大戦参加国にも見られるかもしれませんが、丙午は日本だけですしね。どうもおかしい…。
 そこで、計算から毎年の死亡率の変化の影響を取り除き、純粋に人口ピラミッドの歪みの影響だけを反映させるために、2015年から2021年までのすべての年の死亡率を2019年の死亡率に置き換えた「架空の」場合を計算してみたんです。そうしたら、毎年の対前年死亡増加数は以下のようになりました:

 2016年:46,411人
 2017年:45,946人
 2018年:45,026人
 2019年:43,682人
 2020年:42,156人
 2021年:40,232人

 なんと!すべての年の死亡者増加数がキレイに揃ってしまいました。
 ということは、「年齢別死亡率をすべての年で共通にそろえると、毎年の死亡者増加数がほぼ同じになる」わけですから、人口ピラミッドのデコボコの位置のずれは関係が無いことになります。
 アレレ?どういうこと?
 2021年の人口動態統計が示す死者数の激増の原因は人口ピラミッドの歪のせいではない、ということになると、真の原因は、やはり毎年の年齢別死亡率の変化のせい、としか考えられない…。
 ということで、次に、今度は人口ピラミッドの方を、毎年2015年の年齢別人口で固定して、死亡率だけは実際の死亡率を使って死亡者数を計算してみることにしました。つまり、2016年の死者数は、この2015年の人口ピラミッドに2016年の実際の死亡率を乗じて算出し、2017年の死者数は、同じ2015年の人口ピラミッドに2016年の実際の死亡率を乗じて算出し、2018年の死者数は、同じ2015年の人口ピラミッドに2018年の実際の死亡率を乗じて算出し…という具合にして計算していくわけです。ややこしくてわかりにくいかもしれませんが、これはつまり、人口ピラミッドの歪みが毎年1歳ずつ上にズレていく影響を取り除くために、これをズレないように固定した「架空の」人口ピラミッドによって計算をしてみたわけです。その結果は以下のとおりとなりました:

 2016年:-13,704人
 2017年: -8,374人
 2018年:-16,302人
 2019年:-19,760人
 2020年:-38,646人

 今度は人口を固定しているので、死亡率は毎年改善している効果だけが現れるので、毎年の死亡率が微減し続けていることを反映して、毎年の同じ年齢の死亡者数は減る一方になるので、対前年増加死亡者数は常にマイナスになるわけですが、なんと!今度は2020年だけ減少幅が突出して大きい!
 つまり、この2020年の死亡者数の大幅減少は人口ピラミッドの歪みのせいではなく、単純に2020年の年齢別死亡率の特異性が原因であると考えざるを得ないわけです。(ちなみに上記で2021年の欄は省いています。これは、先の最初の表の場合は、年齢別死亡率は固定して人工ピラミッドだけ1年ずつずらして計算していくので、2021年の死亡者数を計算することに意味はありましたが、今回の場合は、逆に人口ピラミッドの方を毎年共通にしていますから、2021年の年齢別死亡率を例えば2019年の数字で代用しても、2019年の死亡者数と全く同じものが再出されるだけなので、意味が無いからです。)
 ちなみに、上では人口ピラミッドを2015年のもので固定して計算しましたが、代わりに2016年のもので固定して計算しても、2017年のもので固定して計算しても、…、2020年のもので固定して計算しても、傾向はほとんど変わりはありませんでした。つまり、人口ピラミッドの歪みの影響はほとんど関係なく、単純に毎年の年齢別死亡率だけの影響で死亡者数が決まってしまいます。つまり、2020年の死亡者数の対前年増加が異例のマイナスになったのは、人口ピラミッドの歪みのせいではなく、2020年の死亡率の特異性が原因だった、と考えざるを得ないことがわかりました。
 従って、この場をもちまして、私の前言 >>605 の「結論部分」は撤回させていただきます。どうもお騒がせ致しました(__)m

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 そこで、じゃあ2020年の男女別・年齢別死亡率が、それ以外の年の死亡率と何が違うのかを調べてみたところ、特に10歳未満の幼年層と77歳以上の高齢層で、2020年の死亡率だけ他の年からかけ離れて低くなっていることがわかりました。その原因は、年齢別死因別統計が無いと正確なことはわからないのですが、人生の中で最も脆弱な年齢層の死亡が減っていることから、
新型コロナのウイルス干渉で子供も多く犠牲になるインフルの感染が抑えられたこと、②外出を控えたため外出に伴うリスクが軽減したこと、などが考えられますが、今のところ、真の原因はよくわかりません。
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 さて、以上のような「言い訳」はいいから、皆さんの一番知りたいことは、「2021年の人口動態統計による超過死亡の原因は何か」ということですよね。2020年の超過死亡のマイナスが人口ピラミッドの歪みのせいでなく、2020年の年齢別死亡率の特異性そのものが原因だった、ということがわかったのですから、2021年についても同じことが言えます。つまり、これは人口ピラミッドのせいではなく、2021年の年齢別死亡率に原因がある、という結論になります。ただし、そうなった場合でも、死亡率の内訳、つまりまだ公表されていない2021年の(しかも死因別の)死亡率がどうなっているのかを知らなければなりません。これはまた別の分析が必要になる、ということになります。というわけで、今回は、>>605 の分析は、早計で結論は誤りだったということの釈明まで、ということにさせていただきたいと思います。


612:mespesado :2021/11/29 (Mon) 12:49:28
>>605 >>608
 この一連の書き込みで私が何を行っているのかよくわからん、という人も多いと思うので、整理します。
 >>605 で示したことは、2021年の年齢別死亡率に特段の異変が無かったと仮定しても、人口ピラミッドの歪みのせいで、たまたま2021年のに実際に観測されている超過死亡を説明することはできる。
 しかし、>>608 で示したことは、だからといって逆は必ずしも真ならず。つまり、現実に2021年の超過死亡は多いけれども、そのことは必ずしも2021年の年齢別死亡率に特段の異変が無かったことを示すものではない、ということです。

613:mespesado :2021/11/29 (Mon) 19:08:32
>>607 の続きです。

> 2021年の年齢別死亡率に原因がある、という結論になります。ただし、
> そうなった場合でも、死亡率の内訳、つまりまだ公表されていない2021
> 年の(しかも死因別の)死亡率がどうなっているのかを知らなければな
> りません。これはまた別の分析が必要になる

↑と書いたところですが、人口動態統計で、5歳刻みの年齢軍団別の死亡数が6月まで公表されているので、それを使って2021年の超過死亡数が実際にどの程度になっているのかを、5歳刻みの死亡率の分析を用いて確かめてみることにしました。
 人口動態統計から、2020年と2021年の1月から6月までの各月の男女別・5歳刻み年齢階層別の死亡数を取ってきて、2021年各月の「実際死亡数」と、もし2021年に2020年と同じ5歳刻み年齢階層別死亡率に従って死亡が発生していたと仮定した場合の「仮想死亡数」を比較して、前者から後者を差し引いた人数を「2020年水準を基準とした2021年の超過死亡数」とよぶことにして、これを表計算ソフトで実際に計算してみました。ただし、計算の都合で10歳以上の人口のみを対象として計算しました。その結果は以下のとおりとなりました↓

  実際死亡数 ― 仮想死亡数 = 超過死亡数
1月 137,136   132,879    4,257
2月 117,441   119,034    -1,593
3月 122,203   121,559     644
4月 116,855   115,848    1,007
5月 117,351   110,675    6,676
6月 107,493   102,472    5,021

 さて、これをどう解釈したらよいか、ということになりますが、2021年の全国の新規感染者と死亡者のグラフ↓

新規感染者数うと死亡数う.jpg
https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20210808-00251965
によると、1月と5月に新型コロナ死亡のピークがあります。ですから、上記の超過死亡の一部は新型コロナによる死者と病院の逼迫による犠牲者を含むと思われますが、死亡者も重傷者も5月を中心に対象的に分布しており、超過死亡は4月は大したことなく6月がかなり大きいところを見ると、超過死亡における5月の一部と6月の相当部分は、コロナ死亡や病院逼迫の被害者のみによると考えることは難しく、時期的に考えてワ○チ○による死亡がかなり含まれると考えた方が自然です。
 以上が年齢の要素を加味した超過死亡に関する考察で、実はこの結果はかなり微妙なものとなっています。というのは、上では2020年の死亡率を標準として2021年の超過死亡を考えましたが、2019年の死亡率を標準として考えると、実は2021年のほとんどの月の死亡数は超過死亡にならず、逆に過少死亡となってしまいます。ただ、2020年は、コロナウイルスとのウイルス干渉によりインフルエンザの流行が抑えられたことにより例年よりその分の死亡が少なくなっていて、それは2021年に入っても状況は変わらないと思われるので、インフルの死者が抑えられているという意味で2021年とは共通状況下にあった2020年と比較するのが妥当と思われるからです。

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めい

年間推計の公表見送り 人口動態統計、傾向変化で―厚労省
2020年12月21日14時09分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020122100598&g=soc

 田村憲久厚生労働相は21日の閣議後記者会見で、例年12月下旬に公表している人口動態統計の年間推計の公表を今年は見送る方針を明らかにした。公表見送りは1971年の推計開始以来初めて。
 年間推計は1~10月までの速報値を基に計算する。田村厚労相によると、高齢化で増加傾向だった死亡数が今年の速報値では減少傾向にあるほか、婚姻数も令和への改元後に極端な増減を繰り返している。
 一方で、新型コロナウイルス感染拡大との関係については「しっかり分析できていない。例年と違い不確定要素が多く、精度が高い数字が出てこないのでは」と話した。
 人口動態統計は、人口の増減に関する基礎資料として、出生や死亡、婚姻、離婚などを集計している。翌年6月公表予定の概数と、同9月予定の確定数は、従来通り公表する見通し。

by めい (2021-12-10 03:18) 

めい

死亡数、コロナ余波で急増 震災の11年上回るペース
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO78321820Z01C21A2CM0000/
宣言長期化で受診控えも 心不全や自殺、大幅増
2021年12月10日 2:00 [有料会員限定]

2021年の9月までの死亡数が前年同期より約6万人増え、東日本大震災があり戦後最多の増加となった11年を上回っていることが分かった。新型コロナウイルスだけでなく、心疾患や自殺などによる死亡も前年より急増。コロナ禍の余波で平年を大きく上回る「超過死亡」が生じている。

厚生労働省の人口動態調査によると、今年9月までの死亡数は約107万5千人で、前年同期より5万9810人増えた。11年3月の東日本大震災では約1万6千人が死亡し、同年9月までの死亡数は前年同期より4万9680人多かった。年間でも前年から約5万6千人増え、戦後最多の増加数だった。21年は9月時点で上回っている。

新型コロナの世界的流行(パンデミック)が始まった20年は9月までの死亡数が前年同期より約1万8千人減った。肺炎やインフルエンザなど呼吸器系の疾患が感染対策で大幅に減ったためだ。年間では約9千人減で11年ぶりに減少した。

なぜ21年は死亡数が大幅に増加しているのか。コロナとともに、それ以外を原因とする死亡が増えたことも大きい。人口動態調査で今年7月までの死因別の死亡数でみると、全体で前年同期より約4万5千人増加したうちコロナが約1万2千人を占めた。このほか老衰が約1万1千人増えた。心不全など心疾患が約7千人、脳卒中が千人あまりなど循環器系疾患が約9千人増加していた。

高齢化で老衰は前年も増加したが、循環器系疾患は前年同期の約8千人減から大幅増に転じた。平年を上回ったのは4月以降。緊急事態宣言の長期化で、運動不足などで健康状態が悪化したほか、受診控えなどが広がった可能性がある。一方で肺炎が約5千人減るなど、前年に続き感染対策の徹底が影響している。

自殺者も増えている。人口動態調査によると7月までに約1万2千人に上り、前年より約1400人増加。自殺者数は20年後半から大幅に増え、同年は11年ぶりに増加に転じた。21年も平年を上回る傾向が続いている。女性の自殺が目立ち、飲食・サービス業など女性が多い非正規労働者の雇用環境の悪化が影響したとみられる。

国立感染症研究所は8月までの超過死亡を算出。17年以降の死亡数と比べて全国で4万3千~8千人の超過死亡が生じているとした。都道府県別では最大で東京が約4100人、大阪が約3600人、神奈川が約2800人、北海道が約2700人。コロナ感染が拡大した都道府県で多い。

調査結果をまとめた感染研の鈴木基・感染症疫学センター長は「新型コロナの流行が一因で、特に多いところは医療の逼迫が影響した可能性が考えられる」と指摘する。

今後、国内全体の死亡数はさらに増加する可能性がある。

国立がん研究センターによると、20年にがんと診断された登録数が前年より約6万件減少。減少は統計開始の07年以降で初めてで、自覚症状がない初期段階の患者が大幅に減った。コロナ禍で検診や受診が減った影響とみられ、今後、進行した状態で見つかると死亡数が増える恐れがある。

(社会保障エディター 前村聡、牛込俊介)
 超過死亡: 感染症が流行している一定の期間の死亡数が平年と比べてどれだけ上回っているか示す指標。感染で死亡したケースだけでなく、外出自粛による受診控えや自殺の増減など感染対策が社会に与えた影響を総合的に評価できる。
 医師が感染を疑わずに未検査の場合や検査体制が不十分な場合もあり、感染症の死亡数だけでは流行の影響を正確に把握できない。世界保健機関(WHO)は超過死亡を感染症の影響を比較・分析する指標として推奨している。
by めい (2021-12-11 05:22) 

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