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新・mespesadoさん講義(26)「ムダな努力よサヨウナラ!」(価値観の相転移) [mespesado理論]

男女差別議論にまとわりつく「男と女でどっちが得か」感覚、要するに損得勘定、ゼニカネ判断。→女性は家事労働から解放され、男性は肉体労働から解放された。それを素直に受け入れること。→《「機械化によって仕事がヒマになるのはいいことじゃん。そんな、仕事で苦労してナンボという価値観を捨てればいいだけだろ」》《技術革新等により世間の環境から乖離してしまった価値観を意識して捨てる、という「価値観の相転移」に気付くか否かということがことの本質だと思うのだ。》

【4/6 マドモアゼル・愛 さん】「安心と自由、どちらを選択するかが幸不幸の分かれ道」https://www.youtube.com/watch?v=4vVMjDH_z50《お金持ちはお金持ちでそれをどうやって維持するか、どうやって増やすか、お金があるゆえにお金に縛られて不自由になる。江戸っ子は「宵越しの金は持たねえ」と言ったといわれるけれども。それは気っ風の良さということより、金に縛られて不自由になりたくない、ということなんだと思う。》

【4/7 NHK「あさイチ」】「ムダな努力よサヨウナラ!“合気道的生活”のススメ」https://www.nhk.jp/p/ts/KV93JMQRY8/episode/te/N8VY63RR11/

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200:mespesado :2021/04/06 (Tue) 07:56:44
 久しくTVや新聞というものを一切見ない(というか、別に見たいとも思わないから無自覚に見ないでいただけ)という生活を20年以上続けていたので、現在のマスメディアの世界におけるテレビ局の状況を全然知らなかったのだが、「東京メトロポリタンテレビジョン」という放送局が、以下のような内容の番組を放送したらしい↓
国の借金1200兆円、1人あたり983万円…これは返さないといけないの?
https://s.mxtv.jp/tokyomxplus/mx/article/202103150650/detail/

> TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週
> 月~金曜7:00~)。「オピニオンCROSS neo」では、公認会計士で税理士
> の森井じゅんさんが“国の借金”について述べました。
【中略】
> そして次に「政府の負債が増加すると、民間の預金が増加する」と言い
> ます。これは日本銀行の方も言っており、麻生財務相も10万円の特別定
> 額給付金について「貯金は減ると思ったらとんでもない、その分だけ貯
> 金は増えた」と発言。いわば、特別定額給付金や公共事業など政府がお
> 金を使うと民間のお金が増えるわけですが、そうしたなかで1人あたり
> 983万円の借金とは何か。誰もがこの金額を借りたリ、持っているわけで
> はありませんが、「それは政府が支出によってみなさんに供給したお金
> と説明。さらには「誰かに返さなくてはいけないものではない」とも。

 ここまでハッキリ正しい貨幣の仕組みを番組で堂々とやっていることにビックリ!
 そこで、この「東京メトロポリタンテレビジョン」ってどういうステータスの放送局なの?ということをWikiで確認↓
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3

> 1993年4月30日、東京都でテレビ東京に次いで6番目の地上波民間放送テ
> レビ局として設立。1995年11月1日、地上アナログテレビジョン放送を開
> 始。2003年12月1日、地上デジタルテレビジョン放送を開始。2006年前後
> からは、日本国内で絶大なシェアを持つキー局の番組編成を考慮して、
> 日本のアニメを多数放送することで、「アニメといえばTOKYO MX」とい
> うイメージを作り、視聴習慣の定着を狙う戦略を採用している[7]。結果
> として日本の新作アニメの半数がTOKYO MXで放送される状況になっている。

 私の脳内では東京のテレビ放送はテレビ東京までしか知らなかったから、6番目の放送局があったことすら知らなかったのだが、今でもこの放送局の視聴率がどうなっているのかよう知らんのですが、多くの放送局は、財務省の徴税権を恐れて財務省の意向に忖度しているから、なかなか財務省の利権に反する内容の放送はできないはずなのだが、少しずつその状況に変化が生じていて、まずは歴史が最も浅い放送局から財務省の軛を外そうとする流れが生じてきた、ということなのでしょう。それにしても、首都東京の、しかもアニメでその立ち位置を確立した放送局で、堂々と財務省に忖度しない番組を放送し出したというのはなかなか興味深い。アニメは子供向けなので、積極財政を啓蒙すべき年齢層であるオトナに対する影響がやや弱い、という立ち位置とも微妙に関係があるんでしょうかね、これは。

201:mespesado :2021/04/06 (Tue) 08:38:25
 報ステのCMの「女性差別」が炎上したらしいことは何となく知っていたが…

報ステのCM炎上、「批判する人は“読解力”が足りない」と言う人に伝えたいこと
https://news.yahoo.co.jp/articles/a497bcde6916444c8f7e961430ca5b4b9e338e66
>  3月22日にYouTubeとTwitterで公開された報道ステーションのCMが、女
> 性差別的であると批判された。

>  詳細な内容については後で検討するが、もっとも問題となったのは、
> 若い女性に「どっかの政治家が『ジェンダー平等』とかってスローガン
> 的にかかげてる時点で、何それ、時代遅れって感じ」と言わせた点である。

>  今回のCMの作り手たちに勘違いしてほしくないのは、「ジェンダー平
> 等」というワードを組み込んだせいで、このCMが批判されたわけではな
> いということだ。

>  そうではなく、若い女の子に、「ジェンダー平等」を政治目標に掲げ
> るのが「当たり前になってほしい」と言わせるのではなく、「(すでに)
> 当たり前になってるよね」という前提の台詞を語らせたことに、視聴し
> た人々の怒りと批判の声が殺到したのである。

 ふぅん。何かわからないけど、そうなんすか。で、要するに何が炎上の根本原因だったのかについて、筆者は次のように述べる↓
>  YouTubeにアップされていた30秒バージョンのCMを最初に見た時、もし
> 今が30年前の1990年だったなら、共感できていたかもしれないな……と
> 感じた。端的に言えば「センスが古い」ということだ。

 私自身はそのCMとやらを見ていないが、次の箇所に及んで何となくわかった↓
>  ポストフェミニズム的な女性たちは、女性であっても自分自身の力で
> 運命を切り開いて自己実現できると信じてきた。仕事をし、収入を得て
> 消費をし、身ぎれいでありつつ社会問題にもそれなりに関心を持ち、お
> じさん中心の組織ともうまくやれる柔軟さとしたたかさをもち、おじさ
> んたちに脅威をあたえないていどに「わきまえた」行動を選択すること
> が正しい道であるのだ、と。
【中略】
>  そうしたポストフェミニズム的な女性であるということを、このCMに
> 登場する女性はしっかりと語らされている――「化粧水買っちゃったの。
> もうすっごいいいやつ。それにしても消費税高くなったよね。国の借金
> って減ってないよね?」という台詞によって。

 出ました!「国の借金」w
 なのに、この国の借金という考え自体が「古い」誤った考え方であると認識している様子は、この記事の中には一切無い。
 そう。このCMはもとより、この解説記事そのものについても「センスが古い」と感じた理由がわかったような気がする。
 そうなんですよ。このCM、ひいてはこのCMを作った会社や放送した放送局のセンスが古いわけじゃない。そんな古い頭では視聴率競争に敗れてしまうし、そこまでTV局の連中は能無しじゃないでしょう。彼らは単に世論やら当局やらに忖度しているだけ。むしろ、それをしたり顔で論評するこの記事の筆者のような連中の頭が古いだけでしょう。
 むしろ、本質を突いているのは次の記事の方ではないのか↓

報ステCM問題に大学生が「炎上のポイントはそこじゃない」と感じるワケ
https://blogos.com/article/527411/
> ところが、当のZ世代の若者たちの中では、このCMを問題視していない人
> も多いようです。「ジェンダー問題がすでに解決しているような誤解を
> 招く点は問題だが、差別表現は感じられなかった。それよりも『若者=
> 頭が悪い』という描き方のほうが問題では」。

 差別が悪い、という話は、いわゆるポリコレであって、「思考」の世界での「善悪」の話に過ぎない。これに対して、CM作者も自覚していない「若者は頭が悪い」という描き方は差別意識そのものであり、「感情」の世界だ。
実は世間の「思考」の方が「感情」より「えらい」という考え方は実は正しくなくて、「感情」の方が「思考」を支配しているのだ。いろいろ「思考」でリクツを付けて、やれ〇〇は差別だ、けしからん、などという議論は、その前提として○○はいやだ、不愉快だ、という「感情」の方が先にあり、その感情を「正当化」するために「思考」に訴えているに過ぎない。そいう意味で、CM製作者より、それを批判する側が「実は感情的な問題である」ことを正視しないで、理屈で正当化する方が「賢い人間」であると考えることの方が問題なのではないか。


 そんで、オマケ↓
上野千鶴子@ueno_wan
> 炎上した報ステCM.あの女性に消費税のことより、こう言わせたらよ
> かったのに。「今の政権、こんなに借金作ってどうすんの?ツケはぜぇ
> ~んぶ私たちにまわってくるのよ。オジサンのツケを若者に払わせない
> でよ!」

 …… もう、言葉も無いですな。こんな二重三重に間違って屈折した意見。さすが上野女史ですw
 ただ、感心したのは、このツイートに対するリプの方↓
https://twitter.com/ueno_wan/status/1378986458510368770

 さすがにツイートの世界では貨幣観についてよくわかっている人が多いのには改めて感心しました。


206 名前:mespesado 2021/04/07 (Wed) 06:37:12
>>201 で取り上げた
> 報ステのCM炎上、「批判する人は“読解力”が足りない」と言う人に伝えたいこと
https://news.yahoo.co.jp/articles/a497bcde6916444c8f7e961430ca5b4b9e338e66

↑の記事を、例のうずらのブログでも取り上げられていたのでビックリしました↓

フェミニストという世間知らずの厄介者
https://ameblo.jp/kobuta1205/entry-12666769003.html

 うずらさんも私と同じく、同論評を批判的に取り上げていて、要は「フェミニズムというポリコレによる男女差別が、現実には解消されてなんかいないのに解消されたかのように描かれていたから、件のCMが批判されたのだ」という同記事の主張それ自体がポリコレの暴走に過ぎない、ということなのだが、これをうずらさんは、ポリコレの暴走を許す世間の風潮が逆に「男性差別」ではないか、と指摘する。
 つまり、男性は仕事で無理難題を突き付けられ、我慢を強いられてクタクタになっているのに、何が女性が虐げられているだ、逆じゃないか、ということを常に主張しており、今回も生まれ変わるとしたら男女どちらに生まれ変わりたいかというアンケート結果を参照しながら、女性が虐げられているとする世間常識を批判している。
 確かに私がよく注目している高度成長期というのは、生活必需家電が国民全体に行き渡るプロセスであり、これによって何が一番劇的に改善されたかというと、専業主婦の肉体労働が劇的に改善されたということが何よりも大きいと思う。
 それまでは、「男は仕事、女は家庭」という性分業が主流だったのは、どちらも「肉体労働」が大きなウェイトを占めていて、仕事と家庭を両立することが物理的に不可能だったからに他ならない。
 ところが、まず先に女の方が、生活必需家電の発明により肉体労働から解放された(ただし子育てのみは肉体労働として残ることになった)。
 では男性の方はどうか?
 もちろん今でも肉体労働が残る職業はあるのだけれど、製造業についてはどうかと考えてみると、実際に製造を行っているのは機械・ロボットであって、実は男性の方も肉体労働から解放されている「はず」なのである。
 なのに男性の方が未だにヒーヒー言いながら仕事をこなしているのは一体なぜなのか?
 それは、男の方(あるいは自称キャリア女性の場合は女も)に、人生とは「男(自称キャリア女性の場合は男女とも)は仕事で成果を上げてナンボ」だとする価値観が染みついているからだと思う。つまり、仕事が肉体労働から解放されて「ヒマになる」ことが、この価値観を持った人間には耐えられないのだ。だから、機械化によってせっかく肉体労働という苦行から解放されたはずなのに、事務労働で互いに仕事を作り合って人間関係で折衝をわざと対立を作って苦行に勤しんで自分は仕事に苦労しているんだ、という満足を得るわけだ。そのことに気付かされ、しかしそれをハッキリ自覚してしまうことに内心恐れているのが、今般のコロナ騒ぎによるテレワークの推進や不労所得である一律給付金に対する喧々囂々の議論なのではないか?
 つまり、「苦労に押しつぶされている男性の方が差別されている!」などと怒るのではなく、「機械化によって仕事がヒマになるのはいいことじゃん。そんな、仕事で苦労してナンボという価値観を捨てればいいだけだろ」と価値観をひっくり返してしまえばよいだけのことであり、これは、うずらさんも主張している「貨幣観の誤り」に気付くことと同じく「労働観の誤り」に気付くことに他ならない。
 要約すると、フェミニズムという差別というポリコレが問題なのではなく、技術革新等により世間の環境から乖離してしまった価値観を意識して捨てる、という「価値観の相転移」に気付くか否かということがことの本質だと思うのだ。


 

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